2024年07月01日
信用できるのは自分だけ
4月29日
後で知ったのだがフィレンツエには3つの駅があるんだそうだ。
一番有名なのはサンタ・マリア・ノッヴェッラ駅。ここはターミナル駅でドンつきの駅である。頭文字を取ってFIRENZE S.M.N.と表記されることが多い。そのほかにもカンポ・ディ・マルティ駅という通過駅(山手線のような次につながる駅)そしてS.M.N.の一つ手前の駅であるリフレディ駅だ。
今回の最終目的地はフィレンツェから鈍行で1時間ほどのシエナという古都である。シエナ行きの列車はS.M.N.から出ているので、乗り換えにはS.M.N.に行かなければならない。
始点のミユンヘンから乗った夜行列車の終着駅はローマ。当初フィレンツェには止まらないということになっていた。ところがそんな話を同室のオランダ人に話をしたら、「止まるよ、車掌に聞いてきたら?」というではないか。Tassiは切符を持って車掌のところに確認しに行った。車掌はちゃんと止まります、と答えてくれた。車両のドアにもその表記があったのでTassiは安心していた。
到着のずいぶん前からドアの前で待っていた。少し遅れた列車はフィレンツエ・カンポ・ディ・マルティ駅に到着した。多くの乗客が降りたがTassiは次がS.M.N.だろうと信じて降りずにいた。
ところが発車した列車はターミナル駅に止まる素振りを見せず、どんどんと加速してるではないか。おかしいとは思ったが車掌も列車の表記もS.M.N.と書いてあるので、いずれ着くんだろうと思ったがそこが甘かった。
ドア近くのトイレに入ろうとした例のオランダ人が「お前、フィレンツエで降りなかったのか?」というではないか。「次はローマだぞ」とも。
なんとこの列車はS.M.N.には止まらなかったのだ。結局フィレンツエ〜ローマを往復してしまったのだ。東京〜名古屋くらいの距離を往復したわけだ。往復4時間だ。本来午前中にシエナに着く予定が、夜の6時頃になってしまった。
あ〜あ、人間不信の1日であった。
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