2011年01月29日
ピックのメルセデス

午後から六本木の制作会社にてCM録音。音楽は森悠也氏。tassiはアコギ、ガットでダビング作業。
ギターでシーケンシャルなフレーズを繰り返し、曲のコードは常に変わっていくというスタイルの曲である。なのですべて書き譜。しかし全く無理のない理想的なギターの譜面だ。
セッション終了後、森氏から譜面に問題ありませんでしたか、と訊かれる。パーフェクトですと答えると、一応自分で押さえられるかチェックしたのですとのことだった。さすが愛のあるお言葉、うれしいっす。
自分が押さえられるからといって、難しいポジションを指定してくる作曲家もたまにいる。単純に押さえることは可能だが、曲という時間軸の中でスムーズにポジション移動できるかどうか、というのはまた別の話である。
先日「BlueChip」ピックのことを書いた。実はそれと同時に昔ながらの「べっ甲」のピックも別のところにオーダーしてあった。それがつい数日前に届き、これまたチェック中である。tassiのあやふやな記憶を呼び起こすと、昔のべっ甲ピックは厚さのバリエーションがなかったようだ。今みたいにインターネットなど無い時代で、情報収集も楽器店を歩いて回ってというスタイルだから、もしかしたらマニアックな店が存在して、いろいろと扱っていたかもしれないが。
tassiは名古屋にある「KITAGAWA」というべっ甲ピックを扱っているショップにオーダーした。ここでは数種類の形や厚さが用意されており、用途やスタイルに応じて選ぶことが出来る。価格も「BlueChip」の1/3~1/4程度だからそれほどの覚悟はいらない。つい6枚も買ってしまった。あちらがロールスならこちらはメルセデスといったところか。
セルロイドに比べるとその音色は若干硬いと感じる。弦との当たり具合も同様だ。しかし一番薄いべっ甲ピックで12弦をストロークした時、極上のサウンドが得られることを発見した。今までは仕事でべっ甲ピックを使う事がなかったが、これからは積極的に使っていこうと考えている。
「KITAGAWA」
http://ki-ta-ga-wa.com/
EPSON GT-X900