2011年01月20日

ピックのロールスロイス

671b5618.jpg1月12日

午後からSOUND INNにてレコーディング1曲。編曲は宮川彬良氏。tassiは12弦で参加。

正月早々12弦である。それもけっこう速いテンポで、コードチェンジも一拍ごとだったりと気を抜けない。こう書くといつもは気を抜いて不真面目にやっているような印象を持たれるが、そうではなくかなり集中していないと落ちる(譜面から)可能性があるということだ。

スタジオ一杯の大編成でのレコーディング、もちろんクリックはない。緊張感の中に確かなグルーブを感じさせる演奏。今更ながら凄いミュージシャンたちの演奏に溜息モノだ。

先日アメリカまでオーダーしていたピックが届いた。とうとうtassiも自分の名前入りのピックを特注か!そう思ったあなたは不正解。日本で手に入らないピックを注文しただけだ。その名は「BlueChip」ピックという。

普通のピックとどこが違うのかというと、どうやらその素材に秘密があるようだ。一般にピックの素材として知られているセルロイドなどは、薄くすると当然柔らかくなり「しなり」が生じる。逆に厚くすれば硬くなるという性質を持つ。最近では新しい素材のピックも多く出回り、セルロイドとは性質と違うものもいくつかあるようだ。tassiはあまり詳しくないのでこれ以上のことはよく分からない。

まあとにかくこの「BlueChip」はとても貴重な特殊素材を使っているという理由で、ピックとしては目の玉が飛び出るほど高価なのだ。ピック一枚何と!!35ドルもする。いくら円高だからっていっても、1枚約3000円というのはあんまりじゃないか。いつもは100枚単位でピック大人買いのtassiも、今回に至ってはたった3枚しかオーダーしなかった。まずは使ってみてから判断しないと、失敗した時に痛い思いをするからね。ちなみに100枚買ったら30万円だ。おいおい、ギターが買えるぞ!!

tassiはオーソドックスな三角形、ティアドロップ形の2種類を試してみた。本体には「35」「40」とプリントされている。これは「0.035」「0.040」というインチ表示だろう。ミリ換算だとそれぞれ実測「0.88mm」「1.02mm」である。tassiが常用している既に廃盤になった、セルロイド製ヤマハのシステムピックと比較してみた。「しなり」具合はやはりヤマハの方がほんのわずかだが大きい。実際に弾いてみた時の感触は、「BlueChip」の方がかなり滑らかである。タッチの滑らかさの理由として考えられるのは、ピックが摩耗に強いということだろう。

普通のピックの場合ある程度弾き込んでくると、弦に当たる部分が削れてきて多少の引っかかりを感じるが、この「BlueChip」にはそれがないのだ。ピックアルペジオなどスムーズこの上ない。ちょっと自分が上手くなったような感触を覚える。きっとこれは素材によるところが大きいのではないだろうか。だから値段が高いのか。

ただ残念なのはラインナップの中に「25」「30」といった薄いモデルが存在しないことだ。ということはどちらかというとブルーグラスやジャズなどの、バリバリとソロを弾くようなハードヒッターのためのピックという位置づけなのだろう。ピックのしなりを生かした軽いストロークには向かないと思う。まあそういう時は他のピックを使えばいいのであって、この「BlueChip」にはそれに応じた仕事をしてもらえばいいだけだ。だがせめて三角形に「35」を用意して欲しかったなあ。

とにかく高価なピックだから、絶対になくさないように注意しなければ....。演奏が終わったらまず最初に片付けるのはこのピックだろう。ましてステージの上から客席に向かってピュンピュン投げるなんて芸当は絶対にできない(実は昔若気の至りでやってました....汗)。千円札を何枚も投げているようなもんだからね。

「BlueChip Picks」
http://shop.bluechippick.net/


EPSON GT-X900

fukasawaman409 at 01:13│Comments(0)TrackBack(0)work | gears

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