2006年09月08日
カポを甘く見るな 2

午後から青山葬儀場そばのCM音楽制作会社までCM録音。作曲は平岩嘉信氏。
南青山という住所のワリには小さな家が建ち並ぶ、ちょっと庶民的な一角にあるスタジオだ。今日は大阪にある住宅建築会社のCMだ。時間ぎりぎりだったのでサッとセッティング、フラメンコ風ストロークをササッと演奏。最後にハンドクラップを、平岩氏プロデューサー氏と3人でチャッチャッと重ね無事終了。
「どれどれ、どれがカポのロールスロイスよ?」とスタジオで平岩氏から質問されたので(ブログ見てくれたのね)、今日はガットだから使ってないが、コレよ!と見せると手にとって興味深そうに眺めていた。コレがそんな値段かぁ...という感じだったので、それでは今日は「カポのメルセデス」のオハナシ。
昨日紹介した「McKinney/マッキニー」を手に入れる前に使っていたのが「PAIGE/ペイジ」カポ。左が6弦用。やはりステンレス製で、細身ながらしっかりした造りになっている。なぜ「メルセデス」かと言うと、値段が6,000エンほどで「ロールスロイス」よりも安かったからそう呼んでいる。現在ペイジカポはステンレス製ではなく、スティール(鋼鉄)製で、何と24金メッキなんていうのもあるらしい。また弦を押さえる部分のチューブも、透明なブルーから黒へと変更されている。価格は約4,000エン。現在のペイジカポと比べたワケではないが、スクリューのスムーズさはもちろんのこと、肝心な音もやはりロールスの方がヨイ。
右の黒いヤツが現在のスティール製ペイジカポで、これは12弦専用となる。察しの良い人はピーンときたと思うが、透明のチューブは3〜6コースの細い弦を押さえるところに持ってくる。このチューブがないと、相当きつく締めつけなければしっかりと押さえられない。きつく締めれば当然チューニングは狂いまくりだ。しかしこのチューブのおかげで、適度な強さでしっかりと押さえられ、その結果チューニングの狂いも少なくてすむという、まさに優れモノである。ザンネンながら日本では手に入らなかったので、tassiはアメリカから直接通販で取り寄せた。このカポは12弦を弾く人は持っていて決してソンのない逸品である。
PAIGE CAPO
http://www.paigemusical.com/
EPSON GT-X900