2012年11月
2012年11月27日
研究会
10月16日
午前中に南青山の制作会社にてCM録音。音楽は篠田大介氏。tassiはアコギ、ウクレレでダビング作業。
軽快な感じでかなりハイノートまでを駆使したメロディーを、夢弦堂ロングネックウクレレで弾く。やっぱり特注して良かった。
その後新宿のESTにてアコギのサウンドチェック。これは仕事ではなく研究会みたいなものだ。いつもは時間に追われて短時間に録音を仕上げなければならない。たまにはじっくりと時間を掛け、様々なマイクポジションや楽器によるサウンドの違いを研究してみよう、というものだ。というわけでエンジニアの中越道夫氏に協力をお願いした。
使用マイク:AUDIO TECHNICA AT4050
使用ギター:「GIBSON SJ/1959」「MARTIN D-45/1969」「MARTIN D-28 HANK WILLIAMS/1998」「MARTIN D-45 VR/1997」「MERRILL OM-28」
サウンドを統一するためにAT4050を3台使用する。旧いビンテージマイクだと個体差があるのであえてテクニカを選択した。ポジションはネック側、サウンドホール正面、ボディ側の3カ所だ。他にも考えられるポジションは無数にあるが、まずは基本の3カ所から始めた。
まずはGIBSON SJからスタートする。サウンドホール正面でも低域がボコボコいわず全く問題ない。ネック側やボディ側は想像したとおりのサウンドで、それぞれ低域や高域が不足がちであった。
次にMARTIN D-45 1969を試す。マーティンのドレッドノートは普段仕事に使うことはほとんどない。というのは、サウンドホール正面からのマイクポジションでアルペジオなどの指弾きをすると、低域が強調されて抜けが悪いサウンドになると感じていたからだ。ところが結果は意外にも良好で、GIBSONに比べると多少低域がブーミー気味になるが実用上は全く問題ない。高域の倍音も豊かで仕事でも立派に使える音だ。これはハカランダボディが影響しているからだろうか。あるいはエンジニアの腕、ヘッドアンプのチョイスによるものなのか。理想は多少ネック側から狙うとベストなサウンドになる。左右のマイクはやはり想像通りで、単品では使えない。
時間を掛けて楽器を替え、またマイクをNEUMANN U87などに替えチェックは繰り返された。結果として解ったことは、サウンドホールを正面から狙った音が一番自然で使えるということだった。トリッキーなポジションをあえて狙う必要はないということがよくわかった。
アコギほどプレーヤーによって音が違う楽器はない、とエンジニアの中越氏はコメントしていた。だから今回の結果が万人に当てはまるかというとそうではないとも。人によってはネック側を狙ってAKG451のようなマイクで録った方がいい場合もあるだろう。
なかなか充実した時間だった。さて帰ろうかと支度をしていると突然電話。今から差し替えに来てくれということで、六本木のスタジオまで急いでいくことになり、そば屋の出前よろしくESTを後にした。
OLYMPUS OM-D E-M5 / VOIGTLANDER NOKTON 25mm F0.95
午前中に南青山の制作会社にてCM録音。音楽は篠田大介氏。tassiはアコギ、ウクレレでダビング作業。
軽快な感じでかなりハイノートまでを駆使したメロディーを、夢弦堂ロングネックウクレレで弾く。やっぱり特注して良かった。
その後新宿のESTにてアコギのサウンドチェック。これは仕事ではなく研究会みたいなものだ。いつもは時間に追われて短時間に録音を仕上げなければならない。たまにはじっくりと時間を掛け、様々なマイクポジションや楽器によるサウンドの違いを研究してみよう、というものだ。というわけでエンジニアの中越道夫氏に協力をお願いした。
使用マイク:AUDIO TECHNICA AT4050
使用ギター:「GIBSON SJ/1959」「MARTIN D-45/1969」「MARTIN D-28 HANK WILLIAMS/1998」「MARTIN D-45 VR/1997」「MERRILL OM-28」
サウンドを統一するためにAT4050を3台使用する。旧いビンテージマイクだと個体差があるのであえてテクニカを選択した。ポジションはネック側、サウンドホール正面、ボディ側の3カ所だ。他にも考えられるポジションは無数にあるが、まずは基本の3カ所から始めた。
まずはGIBSON SJからスタートする。サウンドホール正面でも低域がボコボコいわず全く問題ない。ネック側やボディ側は想像したとおりのサウンドで、それぞれ低域や高域が不足がちであった。
次にMARTIN D-45 1969を試す。マーティンのドレッドノートは普段仕事に使うことはほとんどない。というのは、サウンドホール正面からのマイクポジションでアルペジオなどの指弾きをすると、低域が強調されて抜けが悪いサウンドになると感じていたからだ。ところが結果は意外にも良好で、GIBSONに比べると多少低域がブーミー気味になるが実用上は全く問題ない。高域の倍音も豊かで仕事でも立派に使える音だ。これはハカランダボディが影響しているからだろうか。あるいはエンジニアの腕、ヘッドアンプのチョイスによるものなのか。理想は多少ネック側から狙うとベストなサウンドになる。左右のマイクはやはり想像通りで、単品では使えない。
時間を掛けて楽器を替え、またマイクをNEUMANN U87などに替えチェックは繰り返された。結果として解ったことは、サウンドホールを正面から狙った音が一番自然で使えるということだった。トリッキーなポジションをあえて狙う必要はないということがよくわかった。
アコギほどプレーヤーによって音が違う楽器はない、とエンジニアの中越氏はコメントしていた。だから今回の結果が万人に当てはまるかというとそうではないとも。人によってはネック側を狙ってAKG451のようなマイクで録った方がいい場合もあるだろう。
なかなか充実した時間だった。さて帰ろうかと支度をしていると突然電話。今から差し替えに来てくれということで、六本木のスタジオまで急いでいくことになり、そば屋の出前よろしくESTを後にした。
OLYMPUS OM-D E-M5 / VOIGTLANDER NOKTON 25mm F0.95
2012年11月09日
冥利
10月5日
東京グローブ座で森山直太朗劇場公演「とある物語」本番初日。音楽は渡辺俊之氏。tassiはアコギ、ガットで参加。
ミュージカルとはひと味違うステージだ。台詞が全く音楽仕立てになっていないので、音楽劇あるいは歌芝居といったところか。いわゆる劇伴の部分そして普通に歌のサポートと幅広い対応が求められる。なかなかやり甲斐のあるステージだ。
たいした事故もなく無事に初日を終え、その後深夜にSOUND CITYにてドラマ「MONSTERS」の劇伴録音。tassiはガット、ウード、ジュラ、マンドリン、ヤンチンでダビング作業。
TBS日曜劇場というドラマにこんなに濃い民族楽器が登場しても大丈夫?とこちらが心配になるほどいろいろな楽器が登場する。tassi的にはとてもおもしろかったが、実はまだドラマを見ていない。予約録画してみるか。
OLYMPUS OM-D E-M5 / VOIGTLANDER NOKTON 25mm F0.95
東京グローブ座で森山直太朗劇場公演「とある物語」本番初日。音楽は渡辺俊之氏。tassiはアコギ、ガットで参加。
ミュージカルとはひと味違うステージだ。台詞が全く音楽仕立てになっていないので、音楽劇あるいは歌芝居といったところか。いわゆる劇伴の部分そして普通に歌のサポートと幅広い対応が求められる。なかなかやり甲斐のあるステージだ。
たいした事故もなく無事に初日を終え、その後深夜にSOUND CITYにてドラマ「MONSTERS」の劇伴録音。tassiはガット、ウード、ジュラ、マンドリン、ヤンチンでダビング作業。
TBS日曜劇場というドラマにこんなに濃い民族楽器が登場しても大丈夫?とこちらが心配になるほどいろいろな楽器が登場する。tassi的にはとてもおもしろかったが、実はまだドラマを見ていない。予約録画してみるか。
OLYMPUS OM-D E-M5 / VOIGTLANDER NOKTON 25mm F0.95
適材適所
10月1日
午後、上池台のスタジオにてレコーディング1曲。音楽は中村幸代氏。tassiはアコギでダビング作業。
スラッキーギター風にアプローチってことなので、チューニングを工夫して変則オープンチューニングで対応する。書き譜のアルペジオには、普通のオープンチューニングではかなり無理がある。運指が弾きやすくなおかつオープンチューニングの響きも残した、独自のチューニングを考えるのはけっこう楽しい。
楽器はLOWDEN O-38である。チューニングを下げてもしっかりとしたサウンドが出せるので、こういったオーダーの時にはなくてはならないギターだ。
アルペジオが終わるとメロディのダビングに移る。もちろん楽器はMERRILL OM-28だ。こういう時のためにあるような楽器だとtassiは勝手に思っている。音の太さや瑞々しいサウンドはこの楽器ならではである。本日はそれぞれの楽器の良さが十分に発揮されたセッションだった。
10月末から始まるステージのためにガットの巻き弦をすべて替えることにする。ガットの巻き弦は切れることがあるから、早め早めのチェンジは怠らない方がよい。
OLYMPUS OM-D E-M5 / VOIGTLANDER NOKTON 25mm F0.95
午後、上池台のスタジオにてレコーディング1曲。音楽は中村幸代氏。tassiはアコギでダビング作業。
スラッキーギター風にアプローチってことなので、チューニングを工夫して変則オープンチューニングで対応する。書き譜のアルペジオには、普通のオープンチューニングではかなり無理がある。運指が弾きやすくなおかつオープンチューニングの響きも残した、独自のチューニングを考えるのはけっこう楽しい。
楽器はLOWDEN O-38である。チューニングを下げてもしっかりとしたサウンドが出せるので、こういったオーダーの時にはなくてはならないギターだ。
アルペジオが終わるとメロディのダビングに移る。もちろん楽器はMERRILL OM-28だ。こういう時のためにあるような楽器だとtassiは勝手に思っている。音の太さや瑞々しいサウンドはこの楽器ならではである。本日はそれぞれの楽器の良さが十分に発揮されたセッションだった。
10月末から始まるステージのためにガットの巻き弦をすべて替えることにする。ガットの巻き弦は切れることがあるから、早め早めのチェンジは怠らない方がよい。
OLYMPUS OM-D E-M5 / VOIGTLANDER NOKTON 25mm F0.95