2010年04月
2010年04月30日
いやあ、よく弾きますねぇ・・・
4月28日
夜麻布オーにてドラマ「月の恋人」の劇伴録音。音楽は高見優氏。tassiはアコギ、ガット、リュート、カンテレで参加。
本日はベテラン・ギタリストの千代さんと一緒なので心強い。ほとんど二人だけのギターバージョンを録る。tassiは伴奏に回り、千代さんがメロディーを担当する。けっこう難しい譜面を難なく弾きこなす千代さんに感心、いや感動である。
直前に調整が終わった「MARTIN D-28 HANK WILLIAMS SR.」を、余裕のない中デビューさせる。ネックの握りがGIBSONとは違うので、多少違和感を覚える。まあこれも慣れだろう。マイクを通した音も多少ファットではあるが、十分使えそうだ。
iPhone 3GS
夜麻布オーにてドラマ「月の恋人」の劇伴録音。音楽は高見優氏。tassiはアコギ、ガット、リュート、カンテレで参加。
本日はベテラン・ギタリストの千代さんと一緒なので心強い。ほとんど二人だけのギターバージョンを録る。tassiは伴奏に回り、千代さんがメロディーを担当する。けっこう難しい譜面を難なく弾きこなす千代さんに感心、いや感動である。
直前に調整が終わった「MARTIN D-28 HANK WILLIAMS SR.」を、余裕のない中デビューさせる。ネックの握りがGIBSONとは違うので、多少違和感を覚える。まあこれも慣れだろう。マイクを通した音も多少ファットではあるが、十分使えそうだ。
iPhone 3GS
2010年04月29日
2010年04月22日
バリトンギター
4月20日
午前中に乃木坂SONYにてCM録音。音楽は中川俊郎氏。tassiはアコギでダビング作業。。
tassiはギター類に関しては、一通り持っていると自負している。ところが知らなかったなあ、バリトン・ギター。普通のギターの1オクターブ下にチューニングするらしい。それってもしかして、昔流行った「6弦ベース」の事じゃない?「持ってますか?」って訊かれたのだが、「残念ながら...」と答えるしかなかった。
いつから「バリトン・ギター」なんて呼ぶようになったんだろうねえ。まあそんなことはどうでも良いのだが、本日はそんなギターを持っていれば、もっと期待されたサウンドに近づけたのになあ、と思った次第だ。
色々と検索してみると、ソロギター風な職人技を披露しているミュージシャンがいたりする。ベースの亜流かと思っていたが、そうでもないのに驚いた。よし、探してみるか!
時間ギリギリに終わったので、首都高で用賀まですっ飛ばし、次なるスタジオは千歳船橋のクレセントだ。歌謡曲系の録音で、編曲は矢田部正氏。tassiはマンドリン、12弦で参加。
マンドリンはいわゆる「本職系」のスタイルで、先日のカンツオーネ系とはまた違った、日本人ならではのココロで「謹製」した。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
午前中に乃木坂SONYにてCM録音。音楽は中川俊郎氏。tassiはアコギでダビング作業。。
tassiはギター類に関しては、一通り持っていると自負している。ところが知らなかったなあ、バリトン・ギター。普通のギターの1オクターブ下にチューニングするらしい。それってもしかして、昔流行った「6弦ベース」の事じゃない?「持ってますか?」って訊かれたのだが、「残念ながら...」と答えるしかなかった。
いつから「バリトン・ギター」なんて呼ぶようになったんだろうねえ。まあそんなことはどうでも良いのだが、本日はそんなギターを持っていれば、もっと期待されたサウンドに近づけたのになあ、と思った次第だ。
色々と検索してみると、ソロギター風な職人技を披露しているミュージシャンがいたりする。ベースの亜流かと思っていたが、そうでもないのに驚いた。よし、探してみるか!
時間ギリギリに終わったので、首都高で用賀まですっ飛ばし、次なるスタジオは千歳船橋のクレセントだ。歌謡曲系の録音で、編曲は矢田部正氏。tassiはマンドリン、12弦で参加。
マンドリンはいわゆる「本職系」のスタイルで、先日のカンツオーネ系とはまた違った、日本人ならではのココロで「謹製」した。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
2010年04月20日
黒執事
4月19日
夕方からマルニ2stにてミュージカル「黒執事」の劇伴録音。音楽は岩崎琢氏。tassiはアコギ、ガット、ブズーキで参加。
静かな住宅街にあるこのスタジオは、tassiの自宅からも20分ほどで到着する、とても便利な場所にある。桜の時期になれば、近くを流れる目黒川沿いの桜並木が素晴らしく、出来れば池尻大橋から徒歩で通いたいと思うほどだ。
さて本日は、人気テレビアニメのミュージカル版ということで、劇伴部分を事前に録音するというもの。アコギ、ブズーキでのコードワークが主体だ。
最後はゆっくりした曲に、ガットのメロディーを重ねて無事終了となった。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
夕方からマルニ2stにてミュージカル「黒執事」の劇伴録音。音楽は岩崎琢氏。tassiはアコギ、ガット、ブズーキで参加。
静かな住宅街にあるこのスタジオは、tassiの自宅からも20分ほどで到着する、とても便利な場所にある。桜の時期になれば、近くを流れる目黒川沿いの桜並木が素晴らしく、出来れば池尻大橋から徒歩で通いたいと思うほどだ。
さて本日は、人気テレビアニメのミュージカル版ということで、劇伴部分を事前に録音するというもの。アコギ、ブズーキでのコードワークが主体だ。
最後はゆっくりした曲に、ガットのメロディーを重ねて無事終了となった。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
2010年04月18日
2010年04月17日
今年は日本にいます
4月13日
昨夜同様、深夜に神宮前の制作会社にてCM録音。音楽は川嶋可能氏。tassiはアコギ、ガットでダビング作業。
すでに川嶋氏が弾いたギターのニュアンスに近い感じで弾くということで、コード譜だけが与えられる。ギターの場合、各人の手癖のようなものがあるので、なかなか同じ感じにはなりにくい。
いつもならこの時期は日本を脱出し、12時間ほど飛行機に乗って国外逃亡する頃なのだが、今年はおとなしく日本にいることにした。一刻も早く成田へ直行し、ピュ〜〜っと飛んでいってしまいたい気分だが、今はアイスランドの火山噴火でヨーロッパ便はどこも欠航ばかり。予定を組まなくて良かった。
RICOH Caplio GX 100
昨夜同様、深夜に神宮前の制作会社にてCM録音。音楽は川嶋可能氏。tassiはアコギ、ガットでダビング作業。
すでに川嶋氏が弾いたギターのニュアンスに近い感じで弾くということで、コード譜だけが与えられる。ギターの場合、各人の手癖のようなものがあるので、なかなか同じ感じにはなりにくい。
いつもならこの時期は日本を脱出し、12時間ほど飛行機に乗って国外逃亡する頃なのだが、今年はおとなしく日本にいることにした。一刻も早く成田へ直行し、ピュ〜〜っと飛んでいってしまいたい気分だが、今はアイスランドの火山噴火でヨーロッパ便はどこも欠航ばかり。予定を組まなくて良かった。
RICOH Caplio GX 100
2010年04月16日
ゴージャスな一日
4月12日
午後から麻布オーにて谷村新司さんのレコーディング1曲。編曲は三宅一徳氏。tassiは12弦、アコギで参加。エンジニアは三浦瑞生氏。
最初から12弦ギターで繊細なアルペジオの連続。何度かテイクを重ねるうちに、左手の指が死にそうになるが、ギリギリのところでOKを頂く。その後アコギのダビングをササッとしかし丁寧に済ませ、急いで近くのKIMスタジオまで車を飛ばす。すでに1時間遅れなので気が気ではない。
KIMでは女性子役のレコーディング2曲。tassiはアコギ、ウクレレ、ガットでダビング作業。エンジニアは伊藤圭一氏。咀嚼する間もなく2時間で何とか録り終え、細かい部分は後の編集作業に任せてスタジオを後にする。
深夜に神宮前の制作会社にてCM録音。音楽は鈴木慶一氏。tassiはガットでダビング作業。エンジニアは廣瀬修氏。
昨年秋に12弦で録音したものを、新たにガットで差し替えるという内容。曲は覚えているので、すんなりとレコーディングは終了。
本日は珍しく三本立てのゴージャスな一日。信頼できるエンジニアばかりだったので、ストレスも疲れもなく気持ちの良い一日を終えることが出来た。
EPSON R-D1s / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4
午後から麻布オーにて谷村新司さんのレコーディング1曲。編曲は三宅一徳氏。tassiは12弦、アコギで参加。エンジニアは三浦瑞生氏。
最初から12弦ギターで繊細なアルペジオの連続。何度かテイクを重ねるうちに、左手の指が死にそうになるが、ギリギリのところでOKを頂く。その後アコギのダビングをササッとしかし丁寧に済ませ、急いで近くのKIMスタジオまで車を飛ばす。すでに1時間遅れなので気が気ではない。
KIMでは女性子役のレコーディング2曲。tassiはアコギ、ウクレレ、ガットでダビング作業。エンジニアは伊藤圭一氏。咀嚼する間もなく2時間で何とか録り終え、細かい部分は後の編集作業に任せてスタジオを後にする。
深夜に神宮前の制作会社にてCM録音。音楽は鈴木慶一氏。tassiはガットでダビング作業。エンジニアは廣瀬修氏。
昨年秋に12弦で録音したものを、新たにガットで差し替えるという内容。曲は覚えているので、すんなりとレコーディングは終了。
本日は珍しく三本立てのゴージャスな一日。信頼できるエンジニアばかりだったので、ストレスも疲れもなく気持ちの良い一日を終えることが出来た。
EPSON R-D1s / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4
2010年04月15日
流れ流れて
4月11日
午後からmidi arteにてレコーディング1曲。編曲は沢田完氏。tassiはマンドリンで参加。
ここは初めて行くスタジオだったが、調べてみるといつもお馴染みのNHKの近くではないか。以前に何度か名前を聞いていたが、今回やっと呼ばれて行くことが出来た。ちょっとウレシイ。
休日の渋谷界隈は車が多く、楽器を搬入するために一時駐車するスペースもなかなか確保できない。一番近くの駐車場に車を停め、スタジオまで台車を転がしていく。本日は天気だから良いものの、これが雨天だったらやってられないね。
ストリングスの皆さんが帰った後、ガランと広いフロアでのレコーディングが始まる。同じフロアの端でアシスタントがずっと付きっきりになっている。その理由を尋ねると、別のフロアにあるコントロール・ルームとの連絡役だというではないか。なんだか横で見ていられは恥ずかしいなあ。
そのアシスタントだが、どこかで会ったような気がしたので、そのことを訊いてみた。すると「日活〜KSS」を経て、ここmidi arteに来たとのこと。おお、久々に懐かしいスタジオの名前を聞いた。
さて、今回のレコーディングは本格的なカンツオーネなので、迷わずラウンド・マンドリンを選択。最近リボンマイクのROYERを立ててもらう機会が多いが、本日は珍しいチューブ・タイプの「R-122V」で録って頂いた。時として線が細くなりがちなマンドリンの音質が、程よく柔らかでとろみのあるサウンドに変化し、旧き佳きナポリの下町を思い起こさせてくれた。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
午後からmidi arteにてレコーディング1曲。編曲は沢田完氏。tassiはマンドリンで参加。
ここは初めて行くスタジオだったが、調べてみるといつもお馴染みのNHKの近くではないか。以前に何度か名前を聞いていたが、今回やっと呼ばれて行くことが出来た。ちょっとウレシイ。
休日の渋谷界隈は車が多く、楽器を搬入するために一時駐車するスペースもなかなか確保できない。一番近くの駐車場に車を停め、スタジオまで台車を転がしていく。本日は天気だから良いものの、これが雨天だったらやってられないね。
ストリングスの皆さんが帰った後、ガランと広いフロアでのレコーディングが始まる。同じフロアの端でアシスタントがずっと付きっきりになっている。その理由を尋ねると、別のフロアにあるコントロール・ルームとの連絡役だというではないか。なんだか横で見ていられは恥ずかしいなあ。
そのアシスタントだが、どこかで会ったような気がしたので、そのことを訊いてみた。すると「日活〜KSS」を経て、ここmidi arteに来たとのこと。おお、久々に懐かしいスタジオの名前を聞いた。
さて、今回のレコーディングは本格的なカンツオーネなので、迷わずラウンド・マンドリンを選択。最近リボンマイクのROYERを立ててもらう機会が多いが、本日は珍しいチューブ・タイプの「R-122V」で録って頂いた。時として線が細くなりがちなマンドリンの音質が、程よく柔らかでとろみのあるサウンドに変化し、旧き佳きナポリの下町を思い起こさせてくれた。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
2010年04月13日
2010年04月12日
2010年5月1日
2010年04月08日
たまには仕事下さい
4月7日
夜遅くONKIOにて劇伴録音。音楽は神坂享輔氏。tassiはアコギ、ブズーキでダビング作業。
たまにはいつもと違う楽器を使ってみようか。そう思い立ち、実力は十分にあるのだが、普段はあまり登場機会の少ないギターを、2本選んで持って行った。そのギターとは「1956 GIBSON J-45」そして「夢弦堂スペシャル」である。
J-45はtassiのメイン楽器であるSJのスペアとして手に入れたものだ。だから音の傾向はよく似ている。この年代のGIBSONは、ストロークもアルペジオもしっかりとカバーできる名器が多いと思う。
またもう一方の夢弦堂は、カッタウエイなのでハイポジションが弾きやすい。本日のような劇伴の場合、絶対にギターメロ・バージョンがあるだろうから、きっと重宝するはずだ。
事実、17フレットのAまで出て来るフレーズがあったが、夢弦堂で難なく弾くことが出来た。また、きらびやかな倍音豊かなサウンドも、メロディーを際だたせてくれた。
いつもは出番の少ないこの2本だったが、本当に良い仕事をしてくれた。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
夜遅くONKIOにて劇伴録音。音楽は神坂享輔氏。tassiはアコギ、ブズーキでダビング作業。
たまにはいつもと違う楽器を使ってみようか。そう思い立ち、実力は十分にあるのだが、普段はあまり登場機会の少ないギターを、2本選んで持って行った。そのギターとは「1956 GIBSON J-45」そして「夢弦堂スペシャル」である。
J-45はtassiのメイン楽器であるSJのスペアとして手に入れたものだ。だから音の傾向はよく似ている。この年代のGIBSONは、ストロークもアルペジオもしっかりとカバーできる名器が多いと思う。
またもう一方の夢弦堂は、カッタウエイなのでハイポジションが弾きやすい。本日のような劇伴の場合、絶対にギターメロ・バージョンがあるだろうから、きっと重宝するはずだ。
事実、17フレットのAまで出て来るフレーズがあったが、夢弦堂で難なく弾くことが出来た。また、きらびやかな倍音豊かなサウンドも、メロディーを際だたせてくれた。
いつもは出番の少ないこの2本だったが、本当に良い仕事をしてくれた。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
2010年04月05日
オリジナルと一緒です
3月30日
正午から代々木上原にあるSONIC GARDENにてカラオケ1曲。tassiはブズーキでダビング作業。
数日前にコーディネーターから「・・・さんの・・・という曲でブズーキ弾いてますか?」という電話があった。スケジュール帳を見てみると、確かにそのレコーディングをやった記録があるので、その通りと答える。
実はその曲のカラオケの録音があるので、今回はそれをお願いします、という事だった。確かレコーディングしたのは、3週間ほど前なのだが、もうカラオケのレコーディングがあるのだなあと驚く。
オリジナルを聞くと確かに自分が演奏したものである。カラオケなので微妙なニュアンスもしっかりコピーして、オリジナルと寸分違わず演奏した。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
正午から代々木上原にあるSONIC GARDENにてカラオケ1曲。tassiはブズーキでダビング作業。
数日前にコーディネーターから「・・・さんの・・・という曲でブズーキ弾いてますか?」という電話があった。スケジュール帳を見てみると、確かにそのレコーディングをやった記録があるので、その通りと答える。
実はその曲のカラオケの録音があるので、今回はそれをお願いします、という事だった。確かレコーディングしたのは、3週間ほど前なのだが、もうカラオケのレコーディングがあるのだなあと驚く。
オリジナルを聞くと確かに自分が演奏したものである。カラオケなので微妙なニュアンスもしっかりコピーして、オリジナルと寸分違わず演奏した。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
2010年04月04日
これも修行の内か?
3月28日
高野山で泊まったところは「宿坊」というところ。宿坊とは、簡単に言えばお寺が運営する宿ということだろうか。我々がいつも泊まっているホテルのような自由度は、まずない。食事の時間もキッチリと決められているし、大浴場の入浴も、夜の10時までの数時間限りで、朝起きてシャワーを浴びようなんてことは不可能なのである。基本的には修行する僧侶のための宿泊施設だと考えればいいだろう。
そんな規律の厳しい宿屋に泊まったものだから、朝目覚めるのはもちろん早い。前日は隠し持った般若湯を内緒でチビチビやりながらの地味な夜だったから、東京にいるときよりも健康的でスッキリした目覚めだったのは、ある意味良かったのかもしれない。
さて、夜の本番までたっぷり時間があるので、あちこち散歩に出かける。当たり前の話だが、右に行こうが左に向かおうが、どこもお寺ばかりである。寺好きにはたまらない場所であることは確かだ。
コンサート本番だが、やはり相当寒かった。全身にカイロを貼り付け、手袋の中にもカイロを二枚ずつ仕込み、準備万端で本番に臨んだが、それでも手がかじかんだ。演奏内容はともかく、まあ他のミュージシャンも含めて、この悪条件の中で良くやったと思う。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
高野山で泊まったところは「宿坊」というところ。宿坊とは、簡単に言えばお寺が運営する宿ということだろうか。我々がいつも泊まっているホテルのような自由度は、まずない。食事の時間もキッチリと決められているし、大浴場の入浴も、夜の10時までの数時間限りで、朝起きてシャワーを浴びようなんてことは不可能なのである。基本的には修行する僧侶のための宿泊施設だと考えればいいだろう。
そんな規律の厳しい宿屋に泊まったものだから、朝目覚めるのはもちろん早い。前日は隠し持った般若湯を内緒でチビチビやりながらの地味な夜だったから、東京にいるときよりも健康的でスッキリした目覚めだったのは、ある意味良かったのかもしれない。
さて、夜の本番までたっぷり時間があるので、あちこち散歩に出かける。当たり前の話だが、右に行こうが左に向かおうが、どこもお寺ばかりである。寺好きにはたまらない場所であることは確かだ。
コンサート本番だが、やはり相当寒かった。全身にカイロを貼り付け、手袋の中にもカイロを二枚ずつ仕込み、準備万端で本番に臨んだが、それでも手がかじかんだ。演奏内容はともかく、まあ他のミュージシャンも含めて、この悪条件の中で良くやったと思う。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm