2024年07月11日

懐かしのイスタンブール


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5月3日

本日はボローニャからトルコの首都イスタンブールまで空路で移動する。ボローニャ市内から空港までは鉄道が通っているが、本数も少なくその割には利用者が多いということで使い勝手が悪いらしい。列車の場合乗り遅れたら次の列車に乗ればいいが、飛行機の場合そうはいかない。ということでここもタクシーを使用した。

イスタンブールに行ったのは2001年が最後だった。東ヨーロッパ(現在では中央ヨーロッパというらしい)を南下して最後にブルガリアに着いたものの、色々な人に騙され続けイスタンブールへ逃げてホッとしたという記憶が残っている。そんなイスタンブールも空港が新しくなり、それに伴って別の場所に移動してしまったのだ。

以前は市内から近かったのが移動によりかなり遠くなってしまった。例えが適切かどうかはわからないが、羽田から成田に移動したと考えてもらえればいいだろう。もちろん市内まで鉄道(地下鉄)も通っているが、圧倒的にバスの方が便利である。

アクサライに到着したバスからホテルまではトラムに乗って行かなくてはならない。バスの車窓から街中をくまなく観察していたTassiはトラムの駅を見逃さなかった。下車したトラムの駅からホテルまではGoogle Mapが役に立った。今回の旅ではGoogle様サマである。Map以外にも「翻訳」機能がとても役に立った。特にスーパー・マーケットの商品を買う場合、現地語で書かれていることが多い。そんな時にスマホのカメラをかざすと同時に翻訳してくれるのだ。以前の旅行では考えられない進歩である。

さて、ホテルに無事に到着したTassiはまず腹ごしらえだ。ホテルのフロントマンに聞くと近くのケバブ屋さんを紹介してくれた。イスタンブールもインフレが激しく、物価が高騰しているので繁華街のレストランは相当高い。ここはそれでも安いから行ってごらんと言ってくれた。確かに良心的な値段であった。ケバブをつまみにビールでもと思いがちだが、ケバブ屋さんではアルコールは一切ダメだ。

過去に旅した経験からケバブはイスラムと繋がりが深い料理なので、アルコールはご法度だと聞いたことがある。イスラムの中でも比較的戒律が緩いトルコであっても、ケバブ専門店でアルコールを置いているところはまずない。なのでそれは承知の上での食事である。


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2024年07月09日

ボローニャはレンガ色


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5月3日

本日はシエナから同じイタリアのボローニャへの移動だ。まずはFIRENZE S.M.N.まで行きそこで乗り換える。シエナ駅からホテルまでの道のりは相当遠かったので、今日はタクシーを使うことにした。雨も降っていることだしね。

シエナに別れを告げるべくホテルの部屋の窓から外を撮影する。何事もなければいい街なのである。

フィレンツェからボローニャまでは約40分ほど。乗った列車はローマからフィレンツェまで引き返してきた列車と同じ時刻だった。なんだかとても複雑な思いがする。

ボローニャのホテルは一言で言うと「質素」。まあ必要十分である。今回特に日本のホテルの温かい便座がいかにありがたいかを痛感した。というのは朝方トイレに起きると便座の冷たさに目が覚めてしまうのだ。自宅では大小関わらず座って用を足すので、どこへ行っても同じスタイルなのである。

ボローニャはレンガ色の街だ。シエナやフィレンツェもそうだったが、トスカーナの街は総じてレンガ色だ。これが北部のミラノや首都のローマは趣が違う。そんなレンガ色の街並みを塔の上から撮影しようと思ったが、修復中で塔の上に登ることはできなかった。

ボローニャといえばソーセージ。なので今回もスーパーマーケットでソーセージとハムを切ってもらって部屋飲みである。ホテルのフロントで勧められたもそこそこ美味しかったが、値段を考えるとスーパーで買った食材の方が上だったような気がする。


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2024年07月05日

部屋飲み


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5月1日

シエナの中心にあるマンジャの塔。そしてその下に広がるカンポ広場は世界一美しいと言われている。塔の上までは階段で400段以上ある。おまけにとても狭くすれ違うことはまず無理である。なので登るのに一苦労だ。

ところが塔の上から見渡せるトスカーナの風景は、何者にも変え難い魅力を持っている。頑張って登ってきて良かったと思える瞬間だ。

今回は為替レートが1ユーロ=170円ほど。なのであらゆるものが高い。ホテルの値段もそうだが、外食はかなり高い。ちょっと食べるだけでも2,000円以上は覚悟しないとならない。そういうわけで今回は5回ほど部屋で夕食を取ることになった。

ホテル近くにあるスーパーでワインを買い、ソーセージやハムを数枚切ってもらい、チーズとパンで済ます夕食だ。ほとんど朝食と変わらない食事をしているようだな。しかしこれでも十分満足できる。


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2024年07月03日

ホテルから閉め出された


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5月1日

シエナのホテルスタッフはTassiが来るまでフロントで待っていてくれた。ん?
フロントにはいつも人がいるんじゃないかって?

もちろん24時間人が待機しているホテルもあれば、最近では日勤(9時から5時まで)のみというところもある。ホテルによってはフロントが無人のところもあるのだ。

ではどうやって建物に入るのか。その答えはこうだ。あらかじめ登録した自分のメールアドレスに、数桁の数字のパスワードが事前にホテルから送られてくる。そして宿泊客はそのパスワードを入り口近くに設置されている、簡易版電卓のような機械に打ち込むと、ガチャっとドアが開く仕組みになっている。

なのでこのパスワードを忘れて夜中に外に出てしまったら最後、ホテルから閉め出されてしまうという結果になるのだ。実際Tassiも閉め出されてしまった。幸いにも深夜ではなかったので、同じホテルの宿泊客にパスワードを教えてもらい再入場することができた。

それ以来携帯電話を肌身離さず持ち歩き、また電池切れなんてことがあってもいいように、パスワードをボールペンで腕に書くことにした。さらに汗で消えてもいいように足にも書いた。なおかつ人に見られてもわからないように、漢数字を混ぜて書いたりもした。

シエナは過去2回訪れている。今回はジンバルも持ってきているので、ブレの少ない動画が撮れるだろう。


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2024年07月01日

信用できるのは自分だけ


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4月29日

後で知ったのだがフィレンツエには3つの駅があるんだそうだ。

一番有名なのはサンタ・マリア・ノッヴェッラ駅。ここはターミナル駅でドンつきの駅である。頭文字を取ってFIRENZE S.M.N.と表記されることが多い。そのほかにもカンポ・ディ・マルティ駅という通過駅(山手線のような次につながる駅)そしてS.M.N.の一つ手前の駅であるリフレディ駅だ。

今回の最終目的地はフィレンツェから鈍行で1時間ほどのシエナという古都である。シエナ行きの列車はS.M.N.から出ているので、乗り換えにはS.M.N.に行かなければならない。

始点のミユンヘンから乗った夜行列車の終着駅はローマ。当初フィレンツェには止まらないということになっていた。ところがそんな話を同室のオランダ人に話をしたら、「止まるよ、車掌に聞いてきたら?」というではないか。Tassiは切符を持って車掌のところに確認しに行った。車掌はちゃんと止まります、と答えてくれた。車両のドアにもその表記があったのでTassiは安心していた。

到着のずいぶん前からドアの前で待っていた。少し遅れた列車はフィレンツエ・カンポ・ディ・マルティ駅に到着した。多くの乗客が降りたがTassiは次がS.M.N.だろうと信じて降りずにいた。

ところが発車した列車はターミナル駅に止まる素振りを見せず、どんどんと加速してるではないか。おかしいとは思ったが車掌も列車の表記もS.M.N.と書いてあるので、いずれ着くんだろうと思ったがそこが甘かった。

ドア近くのトイレに入ろうとした例のオランダ人が「お前、フィレンツエで降りなかったのか?」というではないか。「次はローマだぞ」とも。

なんとこの列車はS.M.N.には止まらなかったのだ。結局フィレンツエ〜ローマを往復してしまったのだ。東京〜名古屋くらいの距離を往復したわけだ。往復4時間だ。本来午前中にシエナに着く予定が、夜の6時頃になってしまった。

あ〜あ、人間不信の1日であった。


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2024年06月29日

大トラブル発生


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4月28日

ザルツブルグからシエナまで夜行列車に乗ろうとだいぶ前から計画していた。

ヨーロッパは大陸なので(それも大きい)鉄道網が発達している。いや、していたと過去形で言ってもいいかもしれない。近年LCCが多く飛んでいるせいか、過去にはポピュラーだった寝台列車が姿を消してしまった。

つまり昔は安く旅行しようと思ったらホテル代を浮かすために夜行列車を利用したが、今では昼間の移動にLCCを使う人が増えて、かえって夜行列車の方が高くつくということになってしまったのだ。最後に残ったのはドイツの寝台列車だと記憶している。

数年前にネットのニュースでその最後まで残ったドイツの夜行列車を、オーストリアの国鉄(OBB)が引き継いだという記事を偶然見かけた。そうかこれは一度乗ってみたいなと思わせる記事だった。それからしばらくしてコロナ騒ぎがあり移動制限がかけられ、ようやく昨年頃から世界中の移動が再開したのはみなさんの知るところだ。

再開した夜行列車も鉄道網が増え大分ヨーロッパ内に広がっているようだ。そんなこともあり今回の旅の一つに、夜行列車に乗るという目的が追加されたのだ。

ところがこれがトラブルの一つになってしまった。詳細はまた次回に……。


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2024年06月06日

40年前の記憶


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4月27日

40年前の記憶を辿っても何も出てこない。確か土砂降りの雨に降られて全身ずぶ濡れになりながらホテルに戻った記憶ぐらいだろうか。ずぶ濡れになった洋服やスニーカーを、なんとか翌日までに乾かそうとあの手この手で必死だった。

ケーブルカーに乗ってホーエン・ザルツブルグ城に登った記憶はあるが、果たしてそのケーブルカーが旧式のものだったか最新式のものだったかも思い出せない。当時はフィルムカメラだったので記録が残っていないのだ。ならば城に登れば思い出すだろうと登ってみた。

結局何も思い出せないままケーブルカーで城の登り下りをしただけだった。ただ下界から見るお城の姿だけは見覚えがあった。


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2024年06月05日

カンテレの魅力


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6月1日

本日は午後からAVACOにて劇伴録音。音楽は吉川慶氏。tassiはアコギ、12弦、ガット、ドブロ、ジュラ、カンテレで参加。

今日はいつもより楽器が多い、なので2回に分けて運んだ。一回でやろうとすると無理がある。必ずどこかで崩落することになるのだ。一番下はカンテレ、そしてその次は竿モノだがケースが上下平なものから下に積んでおく。これは車に積む時も同じだ。裏丸系のSAZなどは当然最後となる。

最近ではカンテレの登場機会が増えた。作曲家のみなさんがカンテレの魅力に気がついたとすれば、これはこれで願ってもないことだ。確かにIあの楽器でしか出せない魅力があるからだ。

余談ながら拙アレンジの「Believe」、最近RSウイルスのCMで流れているようだが、これもカンテレが隠し味として使われている。透明感のある音色がそれを使ってみたいと思わせるんだろうなあ。


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2024年06月04日

変わってしまったザルツブルグ


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4月26日

ザルツブルグは約40年ほど前に一度訪れたことがある。記憶がほとんどないがとにかく小さな街という印象しかなかった。ケーブルカーで、有名なホーエンザルツブルグ城に登った記憶があるくらいだ。

今回再び訪れてみてあまりの大都市ぶりに驚いた。駅も立派になっているし、駅からのんびりと走っていたトラムが今はない。代わりに路線バスがあちこちに走っている。昔の鄙びた感じを想像していたのが少し裏切られた気分だ。

ホテルは神学校の一部をホテルにした感じのキリリとした宿泊施設だ。間違ってもヘベレケに酔ってはいけない雰囲気が漂っている。


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2024年06月03日

ザルツブルグになんとか到着


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4月26日

さてザルツブルグに着く前にちょっとしたトラブルがあった。

プラハ-ザルツブルグという列車移動だったが正確にいうと、プラハ-リンツ、リンツ-ザルツブルグというように、間に乗り換えがあるのだ。乗り換え時間はおよそ45分余裕をとっていた。このくらいあればたとえ列車が多少遅れても間に合うだろうということだ。

さてリンツの一駅手前で列車が止まってしまった。乗客は皆ホームの外へ出るではないか。一人取り残されたTassiは訳もわからず車内に取り残されたままだ。しばらくすると車掌らしき制服を着た人間がバス、バスと怒鳴っている。どうやらバスへ乗れということらしい。そういえばドイツ語でこの駅に着く前に何かアナウンスがあったことを思い出した。つまりリンツの一駅前でバスに乗り換えろということなんだね。

どういう理由かこの列車はリンツ手前の駅までしか運行しなかったってことだ。とにかく訳もわからずTassiは駅の改札を出て近くにいるバスに飛び乗った。どうやらこのバスでリンツ駅まで行ってくれるらしい。

ところが交通渋滞などでリンツ駅に着いたのは、乗り換え時間の数分前だった。初めて訪れる駅のホームも分からずひたすら走った。数秒前にかろうじてザルツブルグ行きの列車に飛び乗ったのだ。45分の余裕があったからいいようなものの、もしギリギリの行程だったら間に合わなかったであろう。

ザルツブルグに無事到着し、路線バスでホテル近くまでの停留所まで行く。そしてなんとかホテルまでたどり着けた。ようやく一安心だ。


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2024年06月02日

大嫌いなAKG 451だが


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5月25日

本日は17時からVICTORで劇伴録音、音楽は伊藤翼氏。Tassiはアコギ、Bouzouki、Mandolinでダビング作業。

事前に送られてきた資料を聞くとBouzoukiはアイリッシュを想定しているようだ。なのでGreeceモノは自宅待機。Mandolinもアイリッシュ風なのでここはGibson F-2に登場願う。

エンジニアの相澤光紀氏はいつも変わったマイクを複数立ててくれる。今日はVICTORということもあってかRCA 44 BXを立てて頂いた。本日はマンドリンとブズーキという複弦楽器のためにあえてリボンマイクも立てて頂いたということなのだろう。さすがよくわかっていらっしゃる。それぞれのバランスはどうだったのだろうか。

そのほかにはNEUMANN KM84をXYのステレオで、その他にAKG 451をメインで立てて頂いた。Tassiは基本的には大嫌いなAKG 451だが本日は他のマイクとのバランスなのか、とても良いサウンドでとても演奏しやすかった。自分でも451買って試してみようかなと思った次第だ。


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2024年06月01日

昔の記憶は正しかった


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4月25日

チェコのプラハは20年ほど前に訪れたことがある。その時の印象はビールがとても美味しかったことだ。

今回の目的はもちろんビールを味わうためだ。ワイン好きの私がビールしか飲まなかったから、よっぽど美味しかったに違いない。本当にそうだったかそれを再確認するためにプラハまで来たのだ。

ヘルシンキからプラハへ飛ぶ日、あいにくヘルシンキはだった。飛行機の中で天候が回復するまで2時間ほど待たされ、ようやくプラハへ向けてのフライトとなった。プラハは雪ではなかったがビールを味わうには寒すぎていた。日本酒の熱燗かホットワインが欲しいぐらいの気候だ。

そうは言っても当初の目的を達成せねば。ということでカレル橋のたもとにあるレストランで、ビールとソーセージを注文する。やはり20年前とはいえ記憶は間違っていなかった。

さあ、明日はザルツブルグへ向けての列車の旅となる。

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2024年05月26日

ヘルシンキ中央駅


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4月21日

4月中旬、12年ぶりの旅に出た。3週間の一人旅である。

いつもはヨーロッパの入り口はパリだが、今回はフィンランドの首都ヘルシンキ。移動もエールフランスではなく、日本航空だった。おまけに成田ではなく羽田からのフライトということで、少しだけ旅のワクワク感が違っていた。

羽田のほうが便利ではあるが成田までの長い移動時間は、ジワジワと旅の気分を盛り上げてくれることに一役買っているのかもしれない。

今回はヘルシンキから徐々に南下していき、最後の到達地点ははトルコのイスタンブール。そこからヘルシンキまで戻り、そして羽田へと向かう旅になる。北から南までの旅なので洋服の準備が大変だ。また昨今楽器を買ってくるのは難しいので、今回は写真と動画を撮ってくる旅にした。

旅の荷物を軽くするために、新たに小さなカメラを手に入れた。その分動画のためにジンバルを追加した。フィルム時代から比べればカメラ関連の荷物の量はずいぶん減ったが、予備のバッテリーやパソコンなど、結局大荷物になってしまった。

写真はヘルシンキ中央駅の構内。日本の駅に比べると風情がちょっと違うなあ。北欧デザインの原点を見たような気がした。


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2024年04月13日

ヤフオクで見つけた


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4月12日

Tassiは若い頃、40年以上前のことだからまだミュージシャンとしてキチンと生計が立てられる前のことだね。音楽雑誌の連載講座やレコード評などを担当させてもらっていて、自分がこれから先ミュージシャンとして食っていけるのだろうかと、複雑な思いで生きていたことを思い出した。

きっかけは石川鷹彦さんだった。いや正確に言うなら高田馬場のライブハウスでマスターをしていた、K氏がこの業界に入るきっかけを作ってくれたんだと思っている。K氏にきた仕事を自分が忙しいからお前が行けと言ってくれたのだ。きっと私にチャンスをくれたんだろう。

私は1978年1月の雪の降るある日石川宅を訪れた。その日はCM録音の仕事の日でK氏にバンジョーの依頼があり、自分ができないと言うことで私にそれを振ってくれたのだと思う。中央線の駅から雪の降る中重いバンジョーを持って歩いた記憶はいまだに残っている。

結果は散々なものであった。やはりプロの現場というのはそう甘くはない。それから石川さんの楽器運びと称して約1年間一緒に過ごすことになる。運転免許も持っていないのにどうしたかというと、レコーディングの始まる時刻にスタジオの前で待っていて、石川さんの到着を待って楽器を運ぶという段取りだ。

とはいえ収入は夜中のバイトだけ。自宅暮らしだったためにまだなんとかなったが、収入は良くて月5万円ほどだっただろうか。そうこうしているうちに音楽雑誌の講座をやってみないかという話をいただけた。それが今回紹介する「ギターライフ」のシートレコードの演奏だ。今の人はシートレコードと言ってもなんのことかもわからないだろう。ちょっと前では雑誌に付属のCDという事になるんだろうが、今ではQRコードを読み込んで音源をダウンロードというような流れになるんだろうなあ。

1980年の録音だから44年前のことだ。オープニング・エンディングタイトル曲は安田裕美さん。これもオープンD6チューニングでとてもかっこいい。楽器はギルドF50だと思う。録音スタジオはオンキョーの第6スタジオ。

この頃このシリーズに数回関わっていたので、また探してみようと思っている


RICOH PX600






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2024年04月10日

MT48


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3月10日


NEUMANNというメーカーを知っていますか?

マイクで有名ですが、ここ最近モニタースピーカーなども出しているメーカーです。
レコーディング・スタジオではお馴染みのメーカーで、僕の好きなマイクは昔の67でしょうか。自身も149や184を所有していて、宅録では活躍しています。

個人的にはAKGのマイクはあまり好きではありませんし、スタジオですでに451なんか立てられているとガックリきます。414などは所有していますが今やあまり登場機会があまりありませんね。

またデスクトップモニターとして一昨年からDSP80というモニターも発売しています。
実は私も手に入れましてDSPによる音場補正がとても素晴らしいことを実感しています。

さてそんなNEUMANNが昨年の秋にオーディオインターフェイスMT48を発売しました。
この商品はオーディオインターフェイスのみならず、ヘッドアンプやヘッドフォンアンプ
の機能を併わせ持っています。

自宅で試したところ自宅で所有しているGRACE 201、Focusrite ISA TWO、Rupert Neve 5025,
AME NEVE 1073と比べても全く問題ありませんでした。
こういうのを待っていたんです。小さくてもいいから高性能なものをね。

大体高価なものは大きくて重い。
安い物は小さいと相場は決まっています。
小さくて高性能のものは今までなかったように感じています。
これならどこへでも持っていけるし、納得した音が録音できますね。

もし断捨離せとと命ぜられたら、これ一台を残して手持ちの全てを手放すかもしれません。

SONY RX100 VII

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2024年04月07日

効果的な12弦ギター

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本日は乃木坂ソニーにてレコーディング1曲。編曲は若草恵氏。本日はアイドル系女子のレコーディングである。Tassiは12弦で参加だ。

12弦ギターの立ち位置というと捉え方は様々である。リズム楽器と捉えるかメロディ楽器と解釈するのか人それぞれだろう。
私はアコギの延長でリズム楽器と捉えがちだが、編曲者にとっては複弦を生かしたメロディ楽器と考えることのことが多いようだ。
本日もそんなメロディ楽器との立ち位置で、登場機会は少ないけれど要所要所で効果的な使い方で12弦ギターが登場する。
12弦ギターだけのパート譜で98パーセントはお休みだが、曲中と間奏の一部だけに12弦ギターが登場する。写譜屋さんに申し訳ないほどだ。

曲全体の中では数小節だがここに12弦ギターのサウンドを持ってくる若草氏に編曲者としての才能を見たような気がした。さすが最小ににして最大の効果、素晴らしい。


iPhone 12







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2024年02月27日

人生最後のライブ機材


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2月27日

2023年からライブで使う機材を一新した。正確には一昨年の2022年であるが、昨年に完成したと言っても良いだろう。

それまでの約10年はYAMAHAのデジタルミキサー O1V96を愛用していた。

以前にも書いたがアコギの場合ピックアップマイクはついていても、ヴォリュームやトーンをコントロールするつまみがギター本体についていない。なのでまずストローク、アルペジオ、ソロなどのセッティングをあらかじめデジタルミキサーにいくつかセーブしておく。それを足元のフット・スイッチを切り替えることによってMIDI経由でデジタルミキサーをコントロールするといわけだ。ああなんていう便利な機能!もう他のシステムには戻れない。

便利便利といいながら気がつくともう10年。まだまだ十分使えるが新しい機材をリサーチしていくと、安くて音の良い機材が他にもあることに気がついた。それがベリンガー XR12 X AIRである。

リンクを見てもらうと分かるようにINPUTの穴ぼこだらけだ。普通のミキサーにあるようなフェーダーやつまみが一切ない。コントロールはPCかタブレット上でおこなう必要がある。XR12とタブレットはあらかじめwifiで繋いでおく。

オペレーターが一人の場合、タブレットを持ってステージに上がり、ミュージシャンのリクエストに応じてバランスを調整し、タブレット経由でXR12をコントロールするというわけだ。本来の使い方はこうなのだろう。だがTassiはO1V時代から前述した使い方をしている。

2022年はまずXR12のみを導入した。O1Vとの価格差は5分の1程度なのに、音は圧倒的にXR12の方がいいのだ。これには驚いたね。まるで浦島太郎になった気持ち。世の中進化しているんだね。耐久性を心配したが1年使ってみてトラブルは一切なかった。

それではということで2023年はXR12の前段にプリアンプを入れてみたら、ということになった。Tassiの場合楽器が多いのでその度にケーブルの抜き差しをしていると演奏に集中できない。なので楽器の数だけのインプットが必要になるのだ。最低でも6chあればなんとか足りるが、世の中そんなに上手くはいかない。レコーディング用のプリアンプは通常1ch、1Uラックに収まるサイズで2chないしは4chだ。

いろいろ調べていたらTassiのリクエストにバッチリ応えてくれるものを発見した。それが Focusrite ISA 828 Mk IIである。値段はちょっと張ったが試してみる価値はありそうだ。

過去にマンドリン用のプリアンプの調子が悪かった時に、2ch仕様の同モデルを試したことがあった。PAオペレーターの評判がとても良かったので、全ての前段に入れてしまえということになった。1〜4chは入力がマイク、ライン、インストと使い分けることができるので重宝している。5〜8chは入力がマイク、ラインのみなので、アクティブ・ピックアップの楽器を中心にセッティングしている。

ラックの写真を見てみよう。4Uラックのそれぞれ2Uの上段にXR12、下段にFocusrite ISA 828 Mk IIを配置している。正面からではわからないが、ミキサーの入力側のパネルがラックの中に収まっているのである。これで正面からはスッキリ見えているのだ。1〜4chのインストINPUTが前面にあるので、ここを使う場合はケーブルが見えてしまうが、アコギだけならスッキリと収まってしまうのである。

ショックマウントのラックに組み込んであるために、総重量はハンパなく重い。一人でセッティングするのはごめんこうむりたい重量だ。唯一の欠点といえばそんなところか。それはともかく音の説得力は素晴らしく、現在のところこれを超えるシステムがあったら教えて欲しいほどだ。


SONY RX100 VII

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2024年02月18日

本日カンテレはナシ


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2月11日

夜、早稲田にあるAVACO 302で劇伴録音。音楽は吉川慶氏
本日はアコギとガットのみ。曲数も2曲と少ない。いつもならカンテレが登場するのだが本日はシンプルこの上ない。

エンジニアはカンテレ録らせたら日本一の岡部潔氏

残念ながら本日はカンテレが登場しない。まずはガット曲で情緒豊かにアルペジオだ。次にアコギでアイリッシュっぽく3度を抜いたボイシングでガシガシとストロークで攻めていく。

ここ数年情報公開が厳しく、オンエア前の情報は出せない状態になっている。またオンエア後でも縛りがきつい案件もあるので、SNSをやっている人は相当やりにくい状況だと察する。

本日のレコーディングについてはそれほどうるさくないので、オンエアが分かり次第リンクを貼ろうと考えている。


SONY RX100 VII

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2024年02月05日

また旅に出ようかなあ

素材-22月5日

今年は12年ぶりに旅に出ようと考えている。以前はまだ意欲があって2年ごとに旅をしていたが、それが3年になり4年になり気がつくともう12年も経ってしまった。

これには一つ理由があって以前は楽器を買って持って帰って来れたのに、現在ではそれが不可能になってしまったということだ。

預け入れ荷物つまりチェックインカウンターで地上係員にタグをつけてもらい、ベルトコンベアーで運ばれていくアレである。これで預けるには総量の重さ制限がある。大体どこの航空会社でも23Kgということになっているらしい。

旅に必要な荷物を少なくして、楽器はソフトケース(ビニールバッグ)に入れて預ければ重量制限はなんとかなるが、それじゃあ楽器が破損するのは目に見えている。何せ海外のスタッフは扱いが丁寧じゃないと聞いているので、預け入れ荷物には出来ない。

以前だったら機内持ち込みにして、座席上の荷物入れに入れてしまったが、現在ではその方法は不可能である。国内の移動ですら無理なのでだから、海外では尚更だ。そんな理由からも旅から遠ざかってしまったというのも一つにある。

気がつくと12年かあ。2011年から「さだまさしツアー」に参加してからまとまった休みが取れなかったというのもイイワケの一つだが、やはりどこか歳とともに腰が重なってきたせいもあったんだろうね。

今回が最後のつもりで約3週間ヨーロッパを回ってくる予定だ。楽器の旅はできないが写真や動画をたくさん撮って来る予定。どこかのタイミングでアップできればと考えている。

写真は久しぶりに出した旅用のカバン。12年ぶりに出してみたら経年変化でキャスターの外周部分がボロボロに崩れてしまい、先日のロサンゼルスまで強行運用したら外周部分だけがなくなっていた。おかげでガタゴトとはいわずこれはこれで使えているが、このまま使い続けて旅先で致命的な結果になったらヤバイので修理に出すことにした。出来上がりが楽しみである。ぜひBEFOR AFTERで見てもらえたならいいかな。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2024年01月31日

本日宅録なり

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本日は宅録、つまり自宅録音の日である。

Tassiは以前から自宅録音をやっていたが、コロナになってその頻度が高まった。
人と対面せずにで自宅で録音したデータだけを渡す、という手法が当たり前になってきたのだ。
またレコーディング・スタジオを使わないから
費用的にも安く上がると感じているクライアントもいるようだ。
スケジュールを合わせる必要がないからいいようだけれど、果たしてどうなんんだろうねえ。
いい部分もあれば悪い部分もあるということか。

さて自宅録音で一番困るのは環境ノイズだ。
つまり外を通る車の音や犬の鳴き声、夏場ならエアコンのノイズなど。
近年録音はコンピューターベースになっているので、周辺機器を含めてもそこそこの金額で揃えられるが
部屋の作りだけはどうしようもない。
とにかく防音、吸音、調音をしっかりした部屋を持つことに一番お金がかかるのだ。
特にマイクを使わなければならない楽器の人はね。
ラインで録音できちゃう人は宅録バンザイでしょうなあ。

本日はアニメの劇伴で作曲が安田信二氏
本レコーディングは安田さん名義でなく、GEMBI名義なので個人名で検索してもヒットしないでしょう。
ではGEMBIとは一体何か?
詳細はリンクをクリック。

自宅録音は意外と時間がかかるものだ。
プレイ以外にも録音のオペレートをしなければならない。
それも負担だが、録ったた音のクリーニングやデータ管理など
作業はレコーディング・エンジニアの域にもわたる。

なので宅録は安く済むと思ったら実は大間違いであるのだ。
実労時間でいったらスタジオで弾いている方が遥かに時短で済むのである。

もちろんこれはきちんとしたデータ納品の話であって
きちんと弾けないシロウトがコマギレで録音してデータ納品するのとはちょっと違う話である。

なんだか新年早々愚痴っぽくなってきたので
この話はここでオシマイ。


SONY α7S II / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2024年01月25日

ロサンゼルス公演

素材-21月25日

1月18日から1月22日までさだまさしロサンゼルス公演で渡米する。

事前の事務的な準備にかなり時間を有し、旅の準備がギリギリとなってしまった。今回はオーロラ基金というところの招聘で、ロサンゼルスのチャリティーコンサートに参加する。

オーロラ基金とはアメリカで日本語教育に関わるアメリカ人教師や、日本語を学ぼうとする学生たちをサポートする基金である。詳細はオーロラ基金のサイトを参照。

日本から東へ移動すると偏西風の追い風に乗るので、移動時間は少なくなるメリットがある。その反面時差ぼけは西へ移動するときよりもひどい。今回は21日の本番までに多少時間があったので、いくらか持ち直した頃だったせいもあって、万全とは言えない体調であったが大盛況のうちに無事に終えた。

昨年からライブの機材を一新しかなりのグレードアップになった。しかし今回は海外公演という荷物の制限があるので、機材周りは簡略化及び軽量化に重点を置いて慎重にセレクトした。

竿モノはSanta CruzとCole Clarkのアコギ、そしてTACOMAのマンドリン3本だけ。デジタルミキサーはベリンガー XR12 X AIR。このミキサーの本来の使い方ではないが、Tassiにとっては過去に使っていたYAMAHA 01Vと同様に、ライブにはなくてはならないアイテムの一つとなっている。

足元のコントローラーはBOSS GT-5。ただこれはエフェクターとして使うのではなく、ミキサーのプログラム・チェンジを助ける、いわばフットスイッチの役目だけに使っている。これも邪道な使い方だね。

この二つの機材は演奏で両手が使えないときにはとても便利なシロモノである。

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長らく放置プレイだったこのブログ、再開を宣言するわけじゃないけれど、自分の忘備録的な意味でぼちぼちと始めようと考えています。更新はあまり期待できないけれど、時間の許す限り取り組みたいと思います。


SONY RX100 VII


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2019年02月05日

Pre-War Guitars

image10月26日

午後からA-toneにて映画の劇伴録音。音楽は佐藤準氏。tassiはアコギ、ガット、マンドリンでダビング作業。

春に体調を崩し、佐藤氏の仕事をドタキャンして以来なので、まずはそのお詫びをする。最初はアコギから始める。本日は我が愛機のGibson SJではなく、先日手に入れたばかりのPre-Warギターを試す。

このPre-Warギターはその名の通り戦前の黄金期に作られた、MartinやGibsonのレプリカを再現している新進気鋭のメーカーである。サウンドはもちろんのこと、そのルックスもビンテージ風に、いかにも使い込まれたかのような仕上げになっている。実際の現場で使うのは初めてなので楽しみだ。

ルックスは古いが新品のギターなので、シビアにマイクを通した音は心配したが、そこは杞憂に終わった。ナカナカどうして大したものだ。キチンと調整のされていない中途半端なビンテージなら、絶対にPre-Warギターの方がイイと思った。これからもGibson SJのサブとして使い続けようかな。

不満な点は一つある。それはフレット端の仕上げだ。それぞれ1弦側6弦側に向かって、ほんのかすかにだが高さが落とされている。そしてその際(キワ)も斜めに処理されているのだ。ほんの些細なことだが、これが原因で弦落ちしてしまう。フレットはギリギリまで立てて、ストンと直角に処理してあれば弦落ちは防げるはずだ。買ったばかりだが、全てフレット交換を決意した。

レコーディング終了後、佐藤氏から「今回の監督です」と紹介されて驚いた。よく似た人もいるもんだなあと思ったら、水谷豊さん本人だった。本日は水谷豊脚本監督の映画「轢き逃げ」の劇伴録だったのだ。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2019年01月19日

人海戦術で時間内終了

image10月17日

午後からVictorにてレコーディング1曲。編曲は谷田部正氏。tassiはバンジョー、マンドリンで参加。

本日は珍しくミュージシャンが一堂に会しての同録だ。贅沢にもtassiを含めるとギタリストが3人もいる。一人ダビングでも良さそうなものだが、どうやら1曲を1時間で仕上げなければならないので、人海戦術を取ったという事だ。

ほんのりとカントリー調の明るい曲調だが、譜面を見るとキーがヤバイ。何とbがタクサン付いているではないか。とは言えそこはプロですからまあ無難にこなし、しっかり1時間で終えてスタジオを後にした。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年12月23日

ボツったか

5e88799b.jpg10月1日

午後から神宮前の制作会社にてCM録音。音楽は東川亜希子氏。tassiはマンドリンでダビング作業。

本日は超有名曲のメロディーを、マンドリンでダビングするという作業だ。そして最後に企業のロゴが入るという具合である。

本日までにオンエアを確認できなかったので、もしかしたらボツったのかもしれないな。まあそんなこともあるのかもね。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA
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2018年11月21日

本格的なファド

63d8d64e.jpg9月21日

午後からVICTORにてレコーディング2曲。編曲は若草恵氏。tassiはアコギ、ポルトガル・ギターで参加。

本日のメインは2曲目のポルトガル・ギター曲だ。1曲目はもろにジャズのアレンジ、tassiはアコギでひたすらリズムを刻む。大久保明氏の175がいい味出している。程なくしてレコーディングは終わり、いよいよ2曲目に突入だ。

コーディネーターを通して、あらかじめ聴いておいて欲しいという曲を告げられた。YouTube にアクセスすると、アマリア・ロドリゲスの曲が流れた。なるほど、今回は本格的にファドに挑戦なんだということが伺える。

アマリア・ロドリゲスに限らず、tassiはファドをずいぶん聴きこんでいると自負している。実際にリスボンのファド・レストランで生演奏を聴いたこともある。 なのでファドに関して、一般のギタリストに比べれば少しは分かっているつもりだ。

譜面はあくまでも参考程度、細かいニュアンスや唄い方はtassi任せだ。自分では頑張ったつもりだが、果たして結果はどうだったんだろうか。

夜遅くNHKにてドラマの劇伴録音。音楽は吉俣良氏。tassiはアコギ、ガットでダビング作業。

昼間VICTORに行く途中にスタッフから電話で「本日急遽来てくれませんか」ということで、蕎麦屋の出前よろしくNHKまで駆けつける。

どうやら追加曲が増え、ギタリストが間にあわなかったようだ。曲数は少なかったがダビングでメロディーのハモりがあったり、ニュアンスを合わせるのに少し手間取った。とはいえ時間内には無事に終わり、帰宅してワインタイムには充分間に合った。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年11月10日

知らんでもエエことかな

5e88799b.jpg9月9日

夕方からVICTORにてレコーディング1曲。編曲は佐々木博史氏。tassiはマンドリン、カバキーニョ、ギリシャ・ブズーキでダビング作業。

佐々木氏は「嵐」のアレンジをずっと手がけており、その中でも民族系の弦楽器を積極的に採用して下さる。いつも同様に今回も民族系での参加だ。とは言っても全体のサウンドは民族系とは程遠く、チラッと聴いただけではこんな楽器が参加しているって事は分からないだろうね。まあそこが面白いところなんだが。

譜面を見てキーがDbということが判明。マンドリンでこのキーはハッキリいってきびしい。開放のカの字も使えないではないか。無理してこのキーで弾くとお互いに不幸になる。ということでチューニングを半音下げてDでプレイすることにした。つまり双方丸く収まったわけだ。その後カバキーニョも半音下げでダビングする。

佐々木氏はいつもアイリッシュ・ブズーキを使うので今回もそうだろうと思ったが、念のためにギリシャの方も積んでおいた。譜面を見るとこれはギリシャじゃなきゃダメだということが分かった。用意周到というのはこういうことなんだなと改めて思った。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA


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2018年11月05日

ソレ、ホントに使うんですか?

2ba08163.jpg9月5日

午後からTantoにてNHKの幼児番組のレコーディング。音楽は大森俊之氏。tassiはウクレレ、ウクレレ・バンジョー、バンジョーで参加。

Tantoってどこにあるの?当初仕事を受けた時そう思った。どうやらNHKの近くに今年オープンしたスタジオだと分かったのは、レコーディング・コーディネーターから昨日聞いてからだ。場所の見当はついたが何しろ初めて行く場所だ。余裕を持って家を出たら早く着き過ぎてしまった。

それではということで、代々木八幡駅周辺を少し散歩する。夜はバー営業するが昼はランチもやる、というスタイルの店があちこちにある。その中の一軒にに入ってみる。おっ、BGMにカントリーがかかっている。最近こういう店は珍しいね。ランチもなかなかレベルが高い。今度夜にでも来てみたいと思った。

本日は番組の中で流れる曲で、いわゆる劇伴とは違う。ついでと言っちゃあなんだが、ミュージシャンが一堂に会しての一発録音だ。tassiはいつものようにA型らしいキッチリしたリズムでウクレレを弾くが、大森さんは気に入らないようだ。もっとラフに弾いてくれというので頑張ってみるが、 習い性なのかナカナカ思ったように出来ない。10代の頃の俺に言ってくれと思ったが、そうも言えず何度かやるうちにOKを頂く。

次に手に入れてから今まで一度も登場機会の無かったウクレレ・バンジョーを重ねる。たぶんレコーディングで使うのは初めてだろう。チューニングが相当怪しいので、ポジションごとに細かいチューニングに手を加える。最後に特徴的なフレーズをバンジョーでダビングする。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年11月01日

近所で2発

7bf91d3a.jpg9月4日

朝早く、といっても10時そこそこだが、原宿の制作会社にてCM録音。音楽は東川亜希子氏。tassiはアコギ、12弦、マンドリンでダビング作業。

ここのスタジオは竹下通りから明治通りを渡り、そのまま真っ直ぐ突っ切った先にある。なので時間帯が悪いと、人通りの多い細い道を車で通らなければならない。さすがに今日は午前中なので人通りもまばらでラクチンである。

まずはアコギから基本的なリズムトラックを録る。その後マンドリンで色をつけるといった手順でレコーディングは順調に終わった、かに見えた。終わりしなにスタッフからエレキでスライドお願いします、と頼まれてしまった。プロデューサー個人持ちの楽器を渡され、適度にフィルインして本当に終わる。

その後近所のVICTORに移動し劇伴録音。音楽は伊藤賢治氏。tassiはアコギ、ガットでダビング作業。本日のスッタフの顔ぶれを見ると、あれっ今日はゲーム系だっけ?と思わせる面々で頭にはてなマークの付いいたままレコーディングが始まる。細い指定が音符で書いてあるがそれは参考までに、ということで譜面を尊重しながら好きに弾かせてもらう。

本日はライブ(ミュージカル?)用の音源のためのもので、残念なことに公演は数回だけという贅沢な録音だった。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年10月25日

あこがれの高層マンション

cd52d6c6.jpg8月21日

夕方から作曲家末廣健一郎氏のプライベート・スタジオでアニメの劇伴録音。tassiはアイリッシュ・ブズーキ、リュート、バラライカでダビング作業。

初めて行くスタジオの時は、一応事前にGoogla Mapで調べることにしている。ナニナニ、これはいつもtassiが裏道として使っている、路沿いのマンションではないか。ってことで無事到着すると、既にアシスタントの方の出迎えがあった。マンションの高層階まで台車を転がし、着いたところはロケーションの素晴らしい部屋だった。夜はここでワインなどを飲みたいものだ。全然仕事モードにならない。

と言ってても始まらないのでスイッチを切り替える。本日はほぼ書き譜の譜面で音の指定があるが、楽器の運指上無理があるところは相談の上、部分録りさせてもらうことにした。アナログマルチテープ時代では考えられないねえ。

リュート曲は16〜17世紀の時代を想起させるそれらしい曲で、とても印象に残った。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA


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2018年10月22日

エフェクティブ・リュート

d1b7d653.jpg8月20日

午後S.CITY ANNEXにてアニメの劇伴録音。音楽は林ゆうき氏。tassiはバンジョー、マンドリン、リュートでダビング作業。

アイリッシュハープの方と入れ替えにtassiのダビングが始まる。ということはアイリッシュっぽい曲がアルってことか….?思い返しても記憶が定かではない。

リュートはミステリータッチの曲で使われ、アコーディオンとの掛け合いでフィルインするという内容だ。なのであまりリュートっぽくはないと思う。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年10月18日

日本での使い方

0ea5ac58.jpg8月18日

午後からS.INNにてレコーディング1曲、編曲は若草恵氏。tassiはポルトガル・ギターで参加。

いわゆる歌謡曲の中でポルトガル・ギターが登場するのはそれほど多くはないと思う。もちろんファドを演奏するのではないが、哀愁のある音色が曲調にマッチするということなのだろう。

本日もその例に漏れず、イントロ、間奏、エンディングでその音色を披露できたと思う。まさかポルトガル本国で、こんな使い方をされているとは思いもよらぬ事だろう。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA


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2018年10月14日

まったく記憶にありまへん

7750a04a.jpg8月15日

午前中にSONYにてCM録音。音楽は酒井義久氏。tassiはアコギ、ガットでダビング作業。

スタジオに到着するとプロデュ−サーから「今日は10分で終わるからね」とのアリガタイお言葉を頂く。レコーディングが始まると、本当にアッという間に終わってしまった。一瞬の出来事だったので何を弾いたのか、未だに思い出せない。


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2018年10月10日

もう満載で何も載りません

d534dea2.jpg8月14日

午後ラボレコーダーズにてCM録音。音楽は平沢敦士氏。tassiはアコギ、アイリッシュ・ブズーキ、マンドリンでダビング作業。

tassiはその昔マンドリンはフラット、ブズーキはギリシャしか持っていなかった。しかしいろいろと要求される事が多くなり、ラウンド・マンドリンやアイリッシュ・ブズーキを手に入れるに至った。ラウンド・マンドリンはベルギーの首都ブリュッセルの楽器屋で偶然見つけて買ってきた。

アイリッシュ・ブズーキはイギリスの製作家に直接連絡を取って手に入れた。当時はインターネットの黎明期だったので連絡はメールではなく、何と!ファックスでやりとりしていたのだ。あれから20年以上が経つ。今では信じられないなあ。

夜S.CITY ANNEXにてアニメの劇伴録音。音楽は若林タカツグ氏。tassiはアコギ、ガット、バンジョー、マンドリン、ドブロ、サズ、エレキシタールでダビング作業。

今回は楽器が多く、車も満載状態である。これだけの数があるとチューニングも一苦労だ。20分は掛かるだろう。なのであらかじめ自宅でチューニングしておく。この日は曲数が多く、どう考えても時間内には終わりそうにない。なので優先順位を決めてそれにしたがってテキパキと作業を進めることとなった。何曲かは録りこぼしたがまあこれは仕方ないだろう。

レコーディングを終え外に出ると、東京タワーの夜景がとても綺麗だった。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA


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2018年10月06日

ナポリ・マンドリン

0e2358e7.jpg8月7日

夕方VICTORにてレコーディング2曲。編曲は羽毛田丈史氏。tassiはガット、マンドリンでダビング作業。

ほんの一週間前にも同じスタジオで羽毛田氏のレコーディングだった。連続するというのは最近では珍しいことである。本日はヴォーカルグループの新しいアルバムの中の2曲「帰れソレントへ」と「アマポーラ」に参加だ。

イタリアものと来ればもちろんマンドリンはラウンドに限る。tassiのラウンド・マンドリンはナポリ製だから、なおさら好都合ってことだね。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA


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2018年10月03日

ヘルシンキよもう一度

8ea5949a.jpg8月1日

昼からVICTORにて映画の劇伴録音。音楽は羽毛田丈史氏。tassiはガット、バンドリン、マンドリンでダビング作業。

ストリングスの皆さんと入れ替えでtassiのダビングとなる。スタジオから出てきたメンバーとすれ違ってビックリ。藤堂君と森本君がいるではないか。昨日同様さだメンバーに遭遇するとは、偶然とはいえ嬉しいものだ。

映画の劇伴と聞いていたので、さぞかし大量の譜面が用意されているのだろうと思ったら、何と2曲だけであった。それも劇伴らしくない尺の長い曲だった。まずガットで全体にリズムを刻む。刻むといってもつま弾くわけだが。さらにバンドリンでリズムに色を添える。最後にラウンド・マンドリンで部分的にフレーズをちりばめるという段取りだ。

カンテレの弦を探しにヘルシンキを旅したのはいつだったか….。4月下旬だったが北欧は寒く、そのくせ日差しが刺すように強かった記憶が残っている。結局カンテレの弦は見つからず、残念な結果に終わってしまったが、キリッとした空気の中に身を置けたことは収穫だった。


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2018年09月30日

狭いブースでも大満足

dadf6c75.jpg7月31日

夕方からS.CITYにてレコーディング1曲。編曲は若草恵氏。tassiはアコギで参加。

スタジオに着いてセッティングの場所を訊くと、今日は奥の奥の狭いブースに案内された。なるほど、今日は大編成だなということが分かる。しばらくするとミュージシャンたちが到着し、それぞれの場所でセッティングをはじめる。ややっっ、ドラムには島村さん、パンフルートには旭さんと、さだまさしに関係するミュージシャンがいるではないか。お互いに挨拶を交わしながら、和やかな雰囲気でレコーディングはスタートする。

本日は演歌の王道中の王道、曲良し、詩良し、歌良し、編曲良しの大満足でレコーディングを終えた。


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2018年09月26日

三拍子は普遍

c11696d7.jpg7月23日

夜KINGにてレコーディング1曲。編曲は萩田光雄氏。tassiはアコギで参加。

本日は北海道のキャンペーン・ソングのレコーディングらしい。北海道といえば先住民族のアイヌを抜きには語れない。地名の多くはアイヌ語で、それを漢字に置き換えたものが多い。今日の曲のタイトルもそれに漏れず、アイヌ語で「こんにちは」という意味だ。

曲自体は雄大な風景を想起させるもので、三拍子の曲というのはいつの時代も普遍であると感じた。

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2018年08月03日

飛行機移動にヒヤヒヤ

e302dfec.jpg7月16日

正午からS.VALLEYにて劇伴録音。音楽は早川暁雄氏。tassiはウクレレでダビング作業。

コーディネーターからの連絡でレコーディングの日程を伝えられると、それは九州ツアーの最終日である宮崎からの帰り日だった。当初予約していたのは午後に着く便なので、朝イチの便に変更できるならお受けしましょうと伝えた。いつもコンサート後に自主的打ち上げをするのだが、今日に限っては飛行機の予約がまず優先だ。メンバーには先に飲み屋に行っててもらい、ひたすらホテルで航空会社のウエブサイトとにらめっこだ。なんとか第一便が予約できたのでコーディネーターにOKを伝える。いやはや便利な時代になったモンだ。けれどその分だけ世界が狭くなったとも言えるが…..。

宮崎-羽田便は到着が30分遅れた。猛暑のせいで羽田空港の滑走路が破損してしまい、3つある滑走路の1つが使えなくなってしまったのがその原因だとか。原因はともかく預け入れ荷物を取っていると仕事に間に合わない。苦渋の選択でキャリーバッグが出てくるのを諦めて(捨てて)、京急のホームへと急いで向かう。後で何とかなるだろう。

帰宅しウクレレをいくつか積んでスタジオへと向かう。オーダーはソプラノ、テナーということだったが、コンサート、バリトン、8弦ウクレレも随行させた。譜面を見ると作家の早川氏はソプラノとテナーを想定して譜面を書いてきたので、それに沿うように楽器の選択をする。ウクレレの組み合わせだけのセッションは何年ぶりだろうか。最近では夢弦堂のウクレレを使うことが多いが、何年かぶりにマーティンのソプラノを使った。甘く軽やかなソプラノの音に再発見の一日だった。

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2018年07月19日

久しぶりに弾いたぞ!

4f64124b.jpg7月7日

夜、A-tone四谷にてアニメの劇伴録音。音楽は水谷広実氏。tassiはアコギ、ガット、12弦、ウクレレでダビング作業。

今日は朝から幕張、川崎でテレビ収録やらライブがあり、ちょっとお疲れ気味でスタジオへと向かう。少し時間が延びる可能性があると事前に伝えられていたので、これはキッチリ腹ごしらえをしないといかんな。スタジオの1階にあるイタリアンレストランでパスタを注文。料理ができあがる前に急いで楽器を搬入する。出てきたパスタはこれまたおいしく、仕事の前ではなく今度はゆっくりとワインでも飲みながら来てみたいと思ったぐらいだ。

無事に楽器も搬入しチューニングを終えると、これまた結構な量の譜面を渡された。今日は大変そうだなあ、と一人つぶやく。内容的にはタイヘンな譜面はないが、量が量だけに時間内では終わらないだろうなと想像する。メシ喰っておいてよかった…..。

本日はアニメ映画のサントラ録音で、何でも制作スタッフの方が拙ブログ「Tassi of the Day」に昔からよくアクセスされていて、わざわざのご指名ということらしい。運悪くレコーディングの現場には立ち会えなかったようで、ご挨拶が出来ずに残念だった。

まずはギター類からレコーディングを始める。あらかじめ打ち込んであったものを一度聞き、それから本番を録るという手順である。譜面と音が違う場合も多々あり、その場合は音を優先するという手法だ。1曲に対しダビングが2〜3パートあるのでけっこう時間がかかる。このペースだと確実に24時は超すな….。

大人の事情やら体力の事情があるので、途中からはいきなり本番を録ることに変更した。それでも終わってみると25時。久しぶりに「ザ!劇伴録音」というペースで弾いた。映画のように沖縄でちょっとノンビリしたい気分になった。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年07月12日

義母と娘のブルース

1ec8a14d.jpg6月26日

午後から代々木上原にあるサウンド・ラボ・オワゾにて劇伴録音。音楽は高見優、信澤宣明、日向萌氏。tassiはアコギ、ガット、マンドリン、ドブロでダビング作業。

クライアント側からあらかじめドブロはブルース系の楽器との指定があったので、いわゆるDOBROではなくNATIONALを持って行くことにした。この違い、実はギターに詳しい人でも知らないことが多い。以前の記事に少しだけ書いてあるので、興味のある方はそちらのリンクをご覧あれ。

ドラマのタイトル通りブルースも1曲あった。当然ビスケットコーンのナショナルが大活躍。ギタリストでもある高見氏の譜面には、オープンDチューニングでとの指定がある。さすがに運指(というかバーさばき)を計算したフレーズで無理がない。他にも心情系のガットメロの曲、軽快なマンドリンの曲など劇伴らしいバラエティに富んだ内容だった。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年06月19日

インドとボリビア親戚関係?

9dc7c7da.jpg6月12日

午後からVictorにてレコーディング1曲。編曲は萩田光雄氏。tassiはアコギ、チャランゴで参加。

本日は久しぶりの同録だ。何度も書いているが、ミュージシャンが一堂に会しての演奏は、それぞれの息遣いがリアルタイムで感じられるので、幸せなことこの上ない。一人ダビングで緻密に作っていくやり方も好きだが、自分のプレイに誰かが反応することはない。今日のような機会は最近特に少ないので、レコーディング合間の馬鹿話も含め楽しみたいと思う。

数日前に萩田氏からチャランゴも使いたいという連絡が直接あった。南米系の曲ですかと訊くと、いやどちらかというとインドなんだという返答で多少混乱する。インドでチャランゴとはどういうこっちゃ?スタジオに着いて譜面に書かれているタイトルを見ると、MITの2階にある中華料理店みたいな名前で、ああなるほどと納得した。

たしかにエレキギターの角田氏は、エレキシタールを持ち込んでいる。エレキシタールとチャランゴかあ....。そういえばばばゲゲゲの鬼太郎のレコーディングの時に、エレキシタールとチャランゴを演奏したことを思い出した。それもここVictorだった。偶然とはいえ奇遇だ。

タイトルはともかく曲は普通のポップな感じで、まずはアコギでベーシックを録る。チャランゴのパートは曲のほんの一部なので、最初にダビングをさせてもらう。一流ミュージシャンのセッションは、短時間でアッという間に終わった。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年05月30日

もう住めない

701d7a98.jpg5月26日

午後からユニバーソウルスタジオにてアニメの劇伴録音。音楽は鷺巣詩郎氏。tassiはアコギ、ドブロ、マンドリン、ウクレレ、バンジョーでダビング作業。

初めて行くスタジオ、それも渋谷のど真ん中となると搬入が心配だ。公園通りの裏側とはいえ人の多いところなので余計に気を遣う。実は使った楽器の他にカンテレ、テナーリュートも最初のオーダーにあったから車は満載状態。病み上がりにこれだけの量を一気に運ぶのはタイヘンである。さいわいコーディネーターのスタッフが手際よく手伝ってくれたので、最初の難関は無事に突破した。

スタジオのブースはそれほど広くないので、全ての楽器を一堂にセットすることは出来ない。まずは竿モノから始めてカンテレは最後に回すか(結果的にカンテレはナシになった)。本日の曲数は3曲ほどで、テンポ違いで数パターン、また素材録りなどが主で一曲まるまるというケースは少なかった。まさに現代の劇伴録音といったところだろうか。

20年ほど前に渋谷のど真ん中に住んでいたことがあった。当時から車の出し入れはタイヘンで、今はそれ以上に人が多く良くここで生活していたなと、我ながら感心している。半分懐かしかったが、今ここで暮らせといわれたら「出来ない」と即答するだろう。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年05月23日

余計なことはするな

a471ce0a.jpg5月17日

夜、代々木上原のプライベート・スタジオでレコーディング1曲。編曲は大森俊之氏。tassiはアコギでダビング作業。

エンジニアは久しぶりにお会いする中越道夫氏。作曲の大森氏とtassiで「ゴルフ3馬鹿トリオ」として、ちょっと前まであちこちの芝生を掘り返しに行っていた。最近は皆さんお忙しそうで、芝刈りもとんとご無沙汰だ。

本日はあらかじめオケは録音されており、そこにtassiのアコギをダビングするという手順だ。バラード曲なので基本的にアルペジオ。フラットピックにするか指にするか何度か試す。ピックの方がクッキリはするが、ともすると打ち込みに聞こえなくもない。指の方がニュアンスが出るのでこちらに決定だ。まずはGibson SJで一本目を録る。次にほぼ同じ内容で人格を変え、Merrill OM28で相方をダビングする。

コントロールルームでプレイバックしたところ、指弾きなのにクッキリと存在感のあるサウンドに録れている。中越氏に「どうやったらこんなにイイ音に録れるの?」と訊くと、氏曰く「12k辺りを少し上げて、60以下を少し切ればいいのさ、普通にやってるだけ。余計なことしなきゃイイんだよ」と、シンプルだが含蓄のある答えが返ってきた。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年05月16日

病み上がりにはフィンガーピック

2b91452f.jpg5月10日

夕方、サウンドシティにてレコーディング1曲。編曲は渡辺俊幸氏。

本日はアーティスト(さだまさしさん)が弾いたテイクを、全て差し替える作業だ。私事だが4月の下旬から10日間ほど緊急入院をしてしまい、5月から始まったさださんのレコーディングに参加できなくなってしまった。

そんな理由で新しいアルバムの何曲かは、さださんご本人が弾いている。今日も本来であれば差し替えは、さださんが弾くはずだった。しかし前日までのツアー・リハーサルでのtassiの様子を見て「病み上がりなのに元気そうだな、じゃあ一曲まるまる弾き直してくれ!」ということで、本日tassiが登場ということになったワケだ。ありがたいチャンスをいただいた。

さださんは基本的にフィンガーピックを付けて弾く。tassiはよほどのことがない限り付けることはない。たとえばオケが厚くてそのままだと埋もれて聞きづらい時や、一曲まるまるスリーフィンガーといった場合だ。やはり自分の爪のほうがニュアンスを出しやすいのだ。

なるべくさださんのニュアンスで弾くには、やはりフィンガーピックを付けるべきだろうか。Gibson SJでしっかり目に弾けば、フィンガーピックを付けなくてもイケそうな気がする。しかしマイクポジションが下からなので、その部分も考慮に入れなければならない。

結局フィンガーピックを付けることになった。やはり病み上がりのせいか、指に力がなかったようだ。今回はフィンガーピックに助けられた形となった。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4


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2018年05月02日

下手ではなく、上手くもなく

d0aac0c0.jpg4月22日

午後原宿の制作会社にてCM録音。音楽は中井秀樹氏。tassiはアコギでダビング作業。

CM意図はちから強く無骨な男の心情を、昭和のフォーク調の曲に載せて….ということらしい。昭和のフォークならリアルタイムだからなんでもござれだ。まずは作家の作ったサンプルを聞く。歌い手が自分で弾きながら歌っているような感じ、つまりあまり上手く弾いちゃダメってことだ。

それならと、中学生時代を思い出そうとするが、そう簡単にはいかない。上手くちゃ困るがあまり下手でも問題がある。その頃合いが難しいのだ。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON 35mm F1.2

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2018年04月28日

住友林業第二弾

af6870c9.jpg4月9日

夕方ラボレコーダーズにて住友林業のCM録音。音楽は加藤久貴氏。tassiはガットでダビング作業。
このシリーズの第二弾らしい。前回同様「家族の大切な時間」がテーマのCMだ。

ピアノ、ストリングスの後クラリネットと同時のダビングだ。エンジニアは長いことお会いしていなかった廣瀬氏。お互い長い間会わないと次があるかどうかわからないからね、と旧交を温める。

廣瀬氏はいつものように自前のNEUMANN KM84ステレオで2本セットしてくれた。いつものように安心できるサウンドでガットもいい感じである。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON 35mm F1.2

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2018年04月24日

松下じゃありませんよ

e313d502.jpg4月7日

夕方代々木上原にあるサウンド・ラボ・オワゾにて劇伴録音。音楽は木村秀彬氏。tassiはアコギ、ガット、ドブロでダビング作業。

スタジオに到着するとE.ギターの増崎氏のダビングが丁度終わったところだった。アンプなどの搬出を待ってギターのセッティングする。ここのスタジオもそうだが、椅子が硬い場合がある。例えば文化村、NHK、サウンドバレイ、サウンドイン、サウンドシティ・世田谷(旧クレセント)、サウンドシティ・アネックス(旧タワーサイド)などの椅子は硬いんだ。長時間の劇伴だとお尻が痛くなってしまう。そんな時のためにtassiの車の中には、テンピュールのシート・クッションをいつも積んである。まずは体をいたわるところから始めたい。

アコギ、ガットと録って最後にドブロのダビングだ。ドブロといっても本日はナショナル製のリゾネーター・ギターを使う。何やら美味そうな名前の、ビスケット・コーン仕様である。

ドブロは楽器名ではなくメーカー名である。正式楽器名称はリゾネーター・ギター、あるいはリゾフォニック・ギターだろう。だがあまりにも有名になりすぎて、世の中では楽器名そのままとして通っている。エレクトーンと電子オルガンの関係と同じだね。

リゾネーター・ギターはリゾネーター(楽器本体の中にある反響板)の構造から、大きく分けて2種類ある。先に述べた「ビスケットコーン・タイプ」、そして「スパイダーコーン・タイプ」だ。前者は泥臭いブルージーなサウンドによくマッチしていて、ボトルネックで演奏されることが多い。後者はカントリー、ブルーグラス系の音楽で使われ、スティールギターのように横に寝かせ、ソリッドの金属バーを使って演奏されることが多い。そのためスクエア・ネックの楽器も多く見かける。

今回もあらかじめ資料が送られてきて、ちょっとブルージーな曲だったのでナショナル製で決め打ちだ。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4


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2018年04月18日

楽器それとも弾き方?

4704136f.jpg4月2日

夜遅くグリオ・スタジオにてレコーディング1曲。作編曲は岩田雅之氏。tassiはアコギでダビング作業。

ほぼ10年ぶりにお会いする岩田氏は、相変わらず勝新のような強面の風貌はそのままだった。また同時に、その作風の優しくポップで繊細なところも変わっていなかった。

本日は岩田氏が事前に自分で弾いたギターのパートを、tassiのプレイにレコーディングし直す作業だ。ということはそれと同等、いやそれ以上のクオリティを求められるわけだ。

ギターの場合他の楽器以上に、プレーヤーの個性や指グセというのが出やすい楽器である。なので自分の引き出しにない他人のフレーズを再現しようとすると、一瞬指に詰まることがある。まあそれでも1、2回やれば慣れるものだが。

まずは1959 Gibson SJでアルペジオ。エンジニア氏は、最初ネックの7フレットあたりを狙ってマイクをセットした。ううむ、どう考えてもありえないセッティングだ。まあでも何か意図があるのだろう。ということでこのままの状態で一度録ってみる。案の定低域が足らないスカスカの音だ。なのでtassiがいつもセットしているポジションに変えてもらう。

エンジニア氏は今までの経験から、アコギの低域がブーミーになるサウンドを嫌い、ネック寄り(というかほぼネック)のセッティングでそれを回避していたのだと思う。テクニカの4050はtassiも所有していて、低域が豊かというよりもスッキリとした写実的なサウンドのマイクである。どう転んでもボワンボワンの音になるはずがない。マイクアレンジを変えたサウンドは、いつもスタジオで録っているような普通の結果になった。

次にもう一本のアコギをダビングする。基本は同じアルペジオだ。弾き手が一緒だと同じようなサウンドになりがちだが、ギターをMerrill OM 28に持ち替え、人格を変えて少しルーズな感じに仕上げて、たぶんクローン3号ぐらいの違いになっただろう。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年04月14日

民族系は準備が必要

73df95d0.jpg3月28日

夜サウンドシティにてレコーディング。音楽は若林タカツグ氏。tassiはアコギ、ブズーキ、マンドリン、ウード、サズでダビング作業。

今回も事前に譜面をいただいたので、楽器のチョイスに無駄がなかった。ブズーキというとアイリッシュ系をイメージする人と、ギリシャのもう少しクセのある音色を期待する人と、ふた通りに別れることが多い。またそれとは別に、単に「民族的な音」という漠然としたイメージだけで捉えている人もいる。そんな時は2種類持って来なければならない。本日の作曲家若林氏は、明確にアイリッシュ系をイメージしているので、持っていく楽器もアイリッシュ・ブズーキ1本だけですんだ。

まずはアコギとアイリッシュ・ブズーキをダブルで録る。音圧感そしてグルーブ感が出せたと思う。次にマンドリンだ。ラウンドでもフラットでもない、ナポリ製のヴィンテージなセミフラットバック・マンドリン「E.DE CRISTOFALO」でトレモロ奏法。

最後に残ったのは「裏丸系」のダビングだ。鬼のように速い7拍子の曲。ついていくのが精一杯だ。まずはサズでリズムを刻む。次にウードで途中にあるアドリブソロ。さすがにこのテンポに7拍子という条件が重なると、全くのアドリブというのは完成度が期待できない。なのであらかじめ考えてきたソロを基本に、民族色をあまり強く出さず、部分部分を修正しつつ仕上げた。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年04月07日

同録にちょっと緊張

c1fc158e.jpg3月26日

夜キングにてレコーディング2曲。編曲は若草恵氏。tassiはアコギで参加。

久しぶりの同録でのレコーディングだ。このところライヴ活動が多く、またレコーディングでも一人でのダビングが多かったので少し緊張する。

イントロ、間奏、曲中のフィルを含め、全てリード・プレイだ。ギターはもちろんMerrill OMが登場する。同録なのでニュアンスを強調するというより、確実なプレイでひとまず終える。イントロ、間奏は2曲目が終わった後時間を掛けて仕上げることにした。

2曲目はいわゆるバッキング。これにはGibson SJで対応する。オケ中でも確実に存在感のあるサウンドがGibsonらしい。久しぶりの同録はやっぱりいいなあ


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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