2014年06月09日

フィンガーノイズ

a230010a.jpg5月31日

昼からSOUND INNにて映画の劇伴録音。音楽は佐藤直紀氏。tassiはアコギでダビング作業。

tassiがまだ若い頃レコーディングしていてよく注意されたことがある。それは指と弦との摩擦で起こるフィンガーノイズだ。主にコードワークの時によく起こることで、ローポジションからハイポジションあるいはその逆の「縦の移動」の時に起こることが多い。

弦の上に指を触れたままポジション移動すれば、いやでもノイズが発生する。普段何気なく弾いている時は気にならないが、いざマイクを立てて録音してみると、意外とそのノイズの大きさに気づくはずだ。録音物という「製品」にするにはこのノイズが一番の大敵であり、乗り越えなければならない壁なのである。

その壁をどう克服したか。tassiの場合、前後の関係を考えた柔軟なコードフォームの選択。またなるべくノイズを発生させないようなアルペジオの音型や、それに伴うスムーズなポジション移動など。多くの経験の積み重ねによって録音に耐えうる演奏になったのだと思う。

現在ではコーティング弦という便利なものがあり、それほど神経質にならずともノイズが発生しにくくなった。弦の長持ちを謳ったものが多く、それに伴いノイズの軽減といった恩恵も受けられるようになったわけだ。それでも無神経なプレイはNGである。

譜面台に目をやるとアルペジオからメロディまで全て書き譜の譜面が並んでいる。時計を見るとまだかなり時間があるので、新しく張った弦だったが全てコーティング弦に張り替えた。音色は今ひとつだったが背に腹は替えられない。マーティンのコーティング弦はフィンガーノイズに関してはそれほど効果がないと感じた。


OLYMPUS OM-D E-M5 / VOIGTLANDER NOKTON 25mm F0.95


fukasawaman409 at 13:25│Comments(0)TrackBack(0)work | gears

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