2018年05月

2018年05月30日

もう住めない

701d7a98.jpg5月26日

午後からユニバーソウルスタジオにてアニメの劇伴録音。音楽は鷺巣詩郎氏。tassiはアコギ、ドブロ、マンドリン、ウクレレ、バンジョーでダビング作業。

初めて行くスタジオ、それも渋谷のど真ん中となると搬入が心配だ。公園通りの裏側とはいえ人の多いところなので余計に気を遣う。実は使った楽器の他にカンテレ、テナーリュートも最初のオーダーにあったから車は満載状態。病み上がりにこれだけの量を一気に運ぶのはタイヘンである。さいわいコーディネーターのスタッフが手際よく手伝ってくれたので、最初の難関は無事に突破した。

スタジオのブースはそれほど広くないので、全ての楽器を一堂にセットすることは出来ない。まずは竿モノから始めてカンテレは最後に回すか(結果的にカンテレはナシになった)。本日の曲数は3曲ほどで、テンポ違いで数パターン、また素材録りなどが主で一曲まるまるというケースは少なかった。まさに現代の劇伴録音といったところだろうか。

20年ほど前に渋谷のど真ん中に住んでいたことがあった。当時から車の出し入れはタイヘンで、今はそれ以上に人が多く良くここで生活していたなと、我ながら感心している。半分懐かしかったが、今ここで暮らせといわれたら「出来ない」と即答するだろう。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年05月23日

余計なことはするな

a471ce0a.jpg5月17日

夜、代々木上原のプライベート・スタジオでレコーディング1曲。編曲は大森俊之氏。tassiはアコギでダビング作業。

エンジニアは久しぶりにお会いする中越道夫氏。作曲の大森氏とtassiで「ゴルフ3馬鹿トリオ」として、ちょっと前まであちこちの芝生を掘り返しに行っていた。最近は皆さんお忙しそうで、芝刈りもとんとご無沙汰だ。

本日はあらかじめオケは録音されており、そこにtassiのアコギをダビングするという手順だ。バラード曲なので基本的にアルペジオ。フラットピックにするか指にするか何度か試す。ピックの方がクッキリはするが、ともすると打ち込みに聞こえなくもない。指の方がニュアンスが出るのでこちらに決定だ。まずはGibson SJで一本目を録る。次にほぼ同じ内容で人格を変え、Merrill OM28で相方をダビングする。

コントロールルームでプレイバックしたところ、指弾きなのにクッキリと存在感のあるサウンドに録れている。中越氏に「どうやったらこんなにイイ音に録れるの?」と訊くと、氏曰く「12k辺りを少し上げて、60以下を少し切ればいいのさ、普通にやってるだけ。余計なことしなきゃイイんだよ」と、シンプルだが含蓄のある答えが返ってきた。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年05月16日

病み上がりにはフィンガーピック

2b91452f.jpg5月10日

夕方、サウンドシティにてレコーディング1曲。編曲は渡辺俊幸氏。

本日はアーティスト(さだまさしさん)が弾いたテイクを、全て差し替える作業だ。私事だが4月の下旬から10日間ほど緊急入院をしてしまい、5月から始まったさださんのレコーディングに参加できなくなってしまった。

そんな理由で新しいアルバムの何曲かは、さださんご本人が弾いている。今日も本来であれば差し替えは、さださんが弾くはずだった。しかし前日までのツアー・リハーサルでのtassiの様子を見て「病み上がりなのに元気そうだな、じゃあ一曲まるまる弾き直してくれ!」ということで、本日tassiが登場ということになったワケだ。ありがたいチャンスをいただいた。

さださんは基本的にフィンガーピックを付けて弾く。tassiはよほどのことがない限り付けることはない。たとえばオケが厚くてそのままだと埋もれて聞きづらい時や、一曲まるまるスリーフィンガーといった場合だ。やはり自分の爪のほうがニュアンスを出しやすいのだ。

なるべくさださんのニュアンスで弾くには、やはりフィンガーピックを付けるべきだろうか。Gibson SJでしっかり目に弾けば、フィンガーピックを付けなくてもイケそうな気がする。しかしマイクポジションが下からなので、その部分も考慮に入れなければならない。

結局フィンガーピックを付けることになった。やはり病み上がりのせいか、指に力がなかったようだ。今回はフィンガーピックに助けられた形となった。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4


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2018年05月02日

下手ではなく、上手くもなく

d0aac0c0.jpg4月22日

午後原宿の制作会社にてCM録音。音楽は中井秀樹氏。tassiはアコギでダビング作業。

CM意図はちから強く無骨な男の心情を、昭和のフォーク調の曲に載せて….ということらしい。昭和のフォークならリアルタイムだからなんでもござれだ。まずは作家の作ったサンプルを聞く。歌い手が自分で弾きながら歌っているような感じ、つまりあまり上手く弾いちゃダメってことだ。

それならと、中学生時代を思い出そうとするが、そう簡単にはいかない。上手くちゃ困るがあまり下手でも問題がある。その頃合いが難しいのだ。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON 35mm F1.2

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