2017年12月

2017年12月29日

時代劇にリュートだぜ!

e3670424.jpg12月6日

夜SOUND CITY ANNEXにて劇伴録音。 音楽は栗山和樹氏。tassiはアコギ、ガット、マンドリン、リュートでダビング作業。

tassiが初めて栗山さんを意識したのは、現在もNHKで放送されている「名曲アルバム」のテロップに、「栗山和樹 編曲」とあったのを見た時だった。それも一曲や二曲ではなく、多くの作品を手がけておられたので、きっとクラシックの方だろうと勝手に思っていた。

その後2001年には同じくNHKの大河ドラマ「北条時宗」の音楽や、TBS系のドラマ「年下の男」など、劇伴サウンドトラックの世界で数多く活躍されているので、その名前を見たことのある人は多いと思う。

さて本日は時代劇の劇伴である。栗山さんは最近は時代劇の劇伴が多いようだが気のせいかな…。それにしても時代劇にリュートとは大胆だなあ、どんな感じなんだろう。心配なので念のために譜面を事前に送っていただく。3拍子の少しもの悲しいメロディーで、なるほどリュートの音色を生かした曲で映像が浮かんできそうだ。他にもガットギターのソロ曲やマンドリンでテーマを弾くといった内容のレコーディングだった。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年12月13日

買っておいて良かった

7c6e8f51.jpg11月21日

夕方から原宿の制作会社にてCM録音。音楽は阿部渋一氏。tassiはBISERNICA(ビセニチア)、マンドリン、バラライカでダビング作業。

録音前日に制作会社スタッフから「ユーゴスラビアの音楽をやります。つきましては添付音源の楽器は何でしょうか?」というメールが届いた。ここでユーゴスラビアについて少しおさらいしておこう。

ユーゴスラビアは第二次大戦後、ソビエトを中心とする東側に属する社会主義国であった。しかし1991年に北部のスロベニアが独立を宣言。またそれに続くクロアチアやボスニア・ヘルツェゴビナ、アルバニア、コソボと、独立を巡る民族紛争の絶えない場所で、結局現在では解体している。旧ユーゴスラビアは多くの民族が入り交じった地域というのは分かってもらえたと思う。さて、参考音源がどのエリアの楽器で演奏されているのかは不明だ。

スタッフからのメールは旅先で受け取ったので、十分に調べることが出来なかった。録音当日自宅に戻りシビアに音源を聴いてみると、どうやらビセニチアらしい。そういえば2002年にクロアチアを旅した時に、首都ザグレブでこの楽器を買ってきたことを思い出した。楽器庫から取り出して参考音源に合わせて弾いてみると、かなり音色が似ている。念のためマンドリンとバラライカも車に積んでスタジオへと向かった。

まずはマンドリンでメロディを弾く。その後ビセニチアでユニゾン。最後にバラライカでリズムのコード弾き。それにしてもビセニチアは楽器が小さく、安定してホールドすることが難しい。楽器裏面を身体に密着するように構えると、安定はするが楽器の鳴りが損なわれる。かといって身体から離すと安定せず、とても弾けたモンじゃない。シンプルなメロディだったが、かなり苦労して何とか仕上げた。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年12月05日

白タマオンパレード

0ea1d373.jpg11月14日

夕方からNHKにて劇伴録音。音楽は羽岡佳氏。tassiはバンジョー、マンドセロ、カンテレでダビング作業。

この日は鳥取からの帰りでけっこうお疲れモードだ。譜面を見るとほとんどが全音符、いわゆる「白タマ」だ。羽岡氏によれば民族系の要素を入れたいということで、特にフレーズが必要ということではないらしい。カンテレでは普段はほとんど使わない最低音が出てきたが、はたしてオンエアで聴こえるのかどうか興味深いところだ。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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