2012年01月29日
バー捌きも今年の課題
1月21日夕方から東麻布の制作会社にてアニメの劇伴録音。音楽は横山克氏。tassiはアコギ、バンジョー、ドブロでダビング作業。
本日、曲数は少ない。と思いきや数曲の譜面が繋がっているだけだった。とはいえ弾く箇所はそれほど多くない。全てが画合わせになっているので、テンポチェンジがかなり多い。
まずはアコギパートを仕上げ、次に書き譜のフレーズをドブロで弾く。速いテンポにちょっと苦労しながらも、クイックなバー捌きでなんとかクリアする。
最後にテーマメロディーを織り交ぜてバンジョーをスリーフィンガーで弾き、本日の録音は無事に終了した。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
2012年01月28日
カテゴリーは違うと思う
1月18日夕方からSOUND INNにてレコーディング1曲。音楽は志方あきこ氏。tassiはアコギ、ハンマー・ダルシマでダビング作業。
「和のテイストが欲しいので、ヤンチンとかそういうのがいいわ、オホホホ....」という連絡が入ったが、ヤンチンはチューニングに問題があるのでハンマー・ダルシマも一緒に持ち込む。ついでに中国の月琴も。
まずはアコギでバッキングをサクッと録り、さあ次は叩きモノだ。ヤンチンとハンマー・ダルシマの音色の違い志方さんに聴いてもらう。ヤンチンはかなり個性的な音色だという印象があったようだ。素直な音色そしてキーの事をふまえ、ハンマー・ダルシマの方が妥当だろうという結果になる。月琴は奏法的に無理があるので即却下。
弦が張ってあるとはいえハンマー・ダルシマは弦楽器というより打楽器の範疇だろう。今年はハンマーさばきの技術向上に努めよう。反省点を胸に刻みスタジオを後にした。
その後代々木上原のエレファントニカにてレコーディング1曲。音楽は大森俊之氏。tassiはアコギ、マンドリンでダビング作業。エレファントニカでは先ごろデッドストックのU67を先日導入したとかで、このマイクで録音できるのがとても楽しみだ。
マイクポジションを選びながらまずはいつものGIBSON SJでバッキングトラックを録る。次に録るマンドリンのソロパートはGIBSON F-2を使用。なるほど上品でいて押し出しのしっかりしたU67サウンドだ。真空管を変えたということだった。そんなこともサウンドの向上に一役買っているのかもしれない。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
2012年01月27日
2012年01月10日
時間に追われる
1月8日午後からラボレコーダーズにてレコーディング1曲。作編曲は服部克久氏。tassiはアコギで参加。
先日マーティンを弾いた時の感触の良さを感じていたので、今日は試してみようとD-28 HANK WILLIAMS SR.もギブソンと一緒にセッティングする。
本日は1時間という時間の制約があり、また譜面もナカナカ大変な感じだったので、楽器をチェンジして音色のチェックをする余裕がなかった。従っていつものようにGIBSON SJで録音作業はテキパキと進む。
何とか時間内に終了すると、それを待っていたかのようにストリングスの皆さんがドッとお出ましになる。急いで楽器を片付けサッサとスタジオを後にした。
RICOH GXR / A12 / VOIGTLANDER NOKTON 35mm F1.2
2012年01月08日
土俵
1月7日今年の仕事始めは谷村新司さんのレコーディングで文化村スタジオまで。編曲は瀬戸谷芳治氏。tassiはマンドリンで参加。
マンドリンだけというセッションはあまり多くない。tassiの場合アコギと持ち替えということがほとんどなので、本日はなんだか荷物が少なくてちょっと拍子抜けだ。それなら久しぶりにマイクを持ち込んでみるか、そう考えリボンマイク「AT4080」を銀箱に入れ、楽器と共に搬入する。
マンドリンやブズーキなど複弦楽器は、高域がチリチリと痛い感じの時がある。そういう時リボンマイクが重宝するのだ。以前ポルトガルギターで試した時にとても効果的だったので、今回もそれに倣ってやってみようということだ。
スタジオに着くとブースには「AKG C24」とショップスらしきマイクがすでにセッティング済みだった。tassiが「AT4080」を持ち込んだせいか、ショップスはセッティングから外された。なんだか悪いなと思ったが、3本立てるわけにはいかないからまあしょうがないか。...と思いつつサウンドチェックを始める。
最初2本をミックスしてモニターしていたようだが、結果的にC24だけになった。一応4080も録ってあったのでプレイバックの時に聞き比べると、明らかにC24の方がエッジも立っているし曲調にも合っている。ということで今回はリボンマイク不採用となってしまった。
帰り際にコンソールの横を見るとNEVEのヘッドアンプが見えた。そうだったか....。次回からヘッドアンプも持参で来るか、そう思いスタジオを後にした。
OLYMPUS E-P2 / VOIGTLANDER NOKTON 25mm F0.95
2012年01月07日
ドレッドノートについて
1月4日 スタジオではGIBSON SJがtassiのメイン楽器だ。メロ弾きなどの単音弾きにはMerri OM28と使い分けている。決してMartinが嫌いなわけではないが、特にドレッドノート(つまりDタイプ)はほとんど使わないといってもよい。オケの中に入るとGIBSON SJの方が居場所がはっきりしているからだ。特に指弾きのアルペジオの時、マーティンDタイプは音像がぼけてしまうからね。
実はマーティンのドレッドノートは持っている、それも3本も。曲調に合えば使ってみたいのだが、何しろ他の民族楽器も持っていかなければならないので、ギターは先に挙げた2本で手一杯になってしまう。
年も明けたし久しぶりにマーティンDタイプを出してきて弾いてみる。一人で弾いているぶんには全く問題がないんだ。イイ音なんだけどなあ....
CANON EOS 5D Mark 2 / SIGMA 24-70mm F2.8 IF EX DG HSM
2012年01月04日
GIBSON死んだ
1月3日ツアーで使っているGIBSON HANK WILLIAMS Jr.の調子がおかしくなった。ネックがSの字に反り返り、ハイポジションを押さえると音がビビるようになったのだ。昨年夏の暑さや多湿そしてこの冬の乾燥などがギターを痛めつけたようだ。
実はGIBSONだけではない。tassiが初めてバルセロナで手に入れたガットギターもネックが反ってしまったのだ。一月のリハーサルまでまだ間があるので、正月明け早々修理に出すことにした。
もちろんこんな修理は落合の名人にしかお願いできない。無理言って何とか仕上げてもらうように頼み込んだ。こういう楽器のトラブルはツアーをやっている以上避けて通れないことなのだ。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
2011年12月31日
67が死んだ
12月29日暮れも押し迫って29日の夕方、SOUND CITYにてドラマ「早海さんと呼ばれる日」の劇伴録音。音楽は仲西匡氏。tassiはアコギ、ガットでダビング作業。
本日曲数はそれほど多くなく年の瀬にはありがたい。まずGIBSON SJでガッツリとストローク。次にMerrill OM28でメロディーを弾く。それぞれ楽器の特質を生かしたチョイスだ。これが逆だと成り立たない、まあ厳密にいえばのハナシだが。
最後にガットギターのバッキングとメロディーという、いつもやるようなギターバージョンのレコーディング。まずはバッキングからだ。メロディーの音域が低いで、メロディーにぶつからないように考えながらアルベジオの音を選ぶ。
バッキングトラックが完成した後、次にメロディーをダビングする。気持ちを込めニュアンスを出しながら弾くわけだが、なかなか一発では決まらない。こういう事が初見でバッチリ出来るようになるにはあと何年かかるんだろうか....。
てなことを考えていたら突然U67の調子が悪くなり、いろいろ対処したあげく別のU67にマイクチェンジとなる。当然音色が変わるので、メロディーは最初からやり直しだ。tassiとしてはもう一回チャレンジできるのでありがたいが、スタジオスタッフは平身低頭だった。
今年のスタジオワークは今日が最後だ。大晦日は大阪でカウントダウンコンサート。年が明けたら東京に戻ることとなる。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
2011年12月30日
2011年12月27日
行ってみたいなカンテレの故郷
12月26日午後から最近いろいろと噂の飛び交っている一口坂stにてドラマ「最高の人生の終わり方」の劇伴録音。音楽は羽毛田丈史氏。tassiはアコギ、ガット、マンドリン、バンドリン、アイリッシュブズーキでダビング作業。
tassiの前に録音しているストリングの時間が延びたため、ひたすら待つことになる。昼飯、休憩、譜面のあたりなどを一通りやりようやく出番が来る。ショーロ風サウンドやアメリカンな曲など羽毛田氏独特のサウンドをひたすらプレイでサポートする。終わってみれば次のスタジオに間に合うかどうかの微妙な時刻。
自宅へとって返し次のセッションで使うカンテレを積み込み、年末で大渋滞の六本木のど真ん中にあるサンライズスタジオまでひた走る。やくざ風な白のベントレーの前に一時停車、そして楽器を搬入する。なんでこんなところにスタジオを作ったの....と言わんばかりの場所だ。年末の酔っぱらい、ホスト系や呼び込みの兄ちゃん、ケバイ姉ちゃんたちのいる中での楽器搬入は明らかに場違いだなあ。
音楽は吉川慶氏。一曲目はいつものようにカンテレ曲。深呼吸をして指先に神経を集中しタッチに全身全霊を傾ける。そうはいってもタッチのコントロールは難しい。カンテレの魅力を分かっている作曲家ってそういない、うれしいね。
CANON EOS 5D Mark 2 / EF70-200mm F4 IS USM
2011年12月20日
本当の業種
12月11日午後からSOUND INNにてレコーディング2曲。音楽は志方あきこ氏。tassiはBOUZOUKI , IRISH BOUZOUKI , SAZ , TZOURASで参加。
とりあえず最大限変わった楽器を持ってきてとのことだったので、車に満載状態で自宅を出発する。ルームミラー越しに後ろを見ることができないほどだ。スタジオに着いても台車一回では運べず、何度も駐車場を往復する。
いつものように作戦会議で楽器の配置を細かく決め、(この作業を最初にやらないと段取りが悪く、時間がかかってしまうのだ)さっそくレコーディングに入る。本日は時間がタイトで時間内に終わらないと大変なことになる。というのはtassiの後はストリングスのダビングがあるからだ。大人数のストリングスの皆さんを待たせるわけにはいかないので、テキパキと録音はすすむ。
何とか時間内に終わったが、この楽器の数なのでセッティング同様バラシも時間がかかる。そしてまた車まで運ぶわけだ。この仕事は運搬8割演奏2割ってとこか……
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
2011年12月19日
2011年12月09日
2011年12月06日
ハンガリアンチター
11月27日夕方、代々木WONDERにて芝居「GULF」の劇伴録音。音楽は依田謙一氏。tassiはアコギ、ガット、そしてレコーディングでは初めて使用するハンガリアンチターでダビング作業。
まずはハンガリアンチター曲をレコーディングする。そもそも依田氏がこの楽器を知っていることが驚きである。tassiがなぜこの楽器を持っているかというと、2001年に旧東ヨーロッパを旅した時に、ハンガリーの首都ブダペストの楽器店で偶然見つけたので買ってきたからだ。
ギターのような竿モノ弦楽器は抱えて構えるが、この「チター」と言うくらいだから横に寝かせて弾くスタイルだ。強いていえばアパラチアンダルシマに近いだろうか。
テンポ180近い速い曲で当初台の上に置いて弾いていたが、速すぎてさすがに腕の動きが持たなくなってきた。そんなワケで最終的にギターのように小脇に抱え手首のスナップを効かせ、レコーディングは無事終了となった。
ハンガリアンチター、弾くのはちょっと難しいが独特のサウンドなので、これからも機会があれば積極的に試してみようと思う。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
2011年12月02日
フィンガーノイズの許容値
11月18日午後からS.CITYにてCM録音。音楽は麻吉文氏。tassiはアコギでダビング作業。フィンガーノイズに細心の注意を払いながら丁寧にアルペジオ。もうこれ以上は打ち込みでやるか、指の指紋を消す以外に方法はない。
夕方からVICTORにてレコーディング2曲。編曲は岩本正樹氏。♭が6個もついているので、眼を白黒させながらブズーキとマンドリンでダビング作業。演歌系の人の曲はキーがむずかしいね。
夜は昨日のやり直し分でエレファントニカへ。大森氏所有のガットで一度試すがいろいろ事情があり、結局自分のガットを車から降ろしそれで本番を録る。やはり自分の楽器の方がシックリくるかな。
RICOH GXR / A12 / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4
2011年11月26日
アニメの日
11月17日昼から手嶌葵ライヴのためのリハーサル。環七沿いにあるのリハスタまで約3分。近いことは良いことだ。tassiはライヴ用ガットで4曲ほど。
午後から代々木上原のエレファントニカにてアニメ「アマガミ」の劇伴録音。音楽は大森俊之氏。tassiはアコギ、ウクレレでダビング作業。どんな時にもトラブルはつきもので、レコーディングの現場でもその例に漏れず、本日は2曲レコーディングするうちの1曲のデータが立ち上がらず、明日改めてということになった。
夜は笹塚の制作会社にてアニメの劇伴録音。音楽は上松範康 藤田淳平の両氏。tassiはアコギ、ガット、ブズーキ、ウードでダビング作業。
CASIO EX-FH100
2011年11月21日
A12むずかしいっす
11月14日 鹿児島から戻りその足で閑静な住宅街にあるスタジオにて、WOWOWドラマ「學」の劇伴録音。音楽は羽毛田丈史氏。tassiはガットでダビング作業。
羽毛田氏とは過去にWOWOWのドラマ音楽の録音で何度かお会いしている。今回のドラマはあの「北の国から」でよく知られた倉本聰氏の原作になる作品だ。「北の国から」といえばそのテーマ曲は今回tassiがツアーに参加しているさだまさし。また数年前のドラマ「風のガーデン」の劇伴でもガットギターで参加させていただいた。なんだかちょっと縁があるようでうれしいなあ。
散歩がてら久が原までぶらぶらと歩く。南天の実(千両か…?)を見つけカメラを構えるがピント合わせが難しい。こういうごちゃごちゃした被写体は、R-D1sのような二重像合致タイプのカメラではピントを合わせづらいが、GXRにライカマウントのレンズでもピント合わせに時間がかかる。フォーカスアシストや拡大表示などを使いピッタリ合ったと思っても、再度構図を決めているうちに撮影している自分が動いてピントがずれてしまう、なんていうケースが何度もあった。この写真も赤い実ではなく緑の葉のほうにピントが合ってしまった。使いこなしはむずかしいなあ。
RICOH GXR / A12 / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4
2011年11月20日
夜の酒場めぐり
11月13日「SADA CITY」ツアー、本日は鹿児島市民文化ホール。
九州ツアーも本日が最後、ってことで終演後メンバー有志を募り夜の街に繰り出す。ちょっといい酒場があるからとメンバーのH氏に誘われ、人気のない路地裏のマニアックな店に入る。確かに八角形のカウンターは相当マニアックだ。しかし店のスタッフが一人なので、この方が動かないで全てのお客さんに対応できるから、これはとても合理的な造りなのだろう。
店の隅には旧いヤマハのフォークギターが一本立てかけてあった。お客さんが弾くのだろうか…といってもフォーク酒場には見えないし、フォークは似合わない感じがする。
薩摩焼酎「白銀乃露」をグイグイやりながら鹿児島の夜はさらに更けていった。
iPhone 3GS
2011年11月18日
初心者に戻る
11月12日「SADA CITY」ツアー、本日は福岡サンパレス。
前日のゴルフコンペで「ドラコン賞」を獲得し美酒に酔いしれたtassiは、記憶をゆっくり反芻するようにサンパレスまで散歩がてらに歩いてみた。中州からはまあ30分もあれば余裕で着く距離だ。いつもはタクシーでビューッと行くわけだが、こうやって歩いてみるといろいろなものが印象的に目に入る。昼間の街を感じるというのはいいものだ。
コンサートツアーで地方を回る場合、「駅→ホテル→コンサートホール→ホテル→駅」という行動がほとんどでありパターン化されている。夜の飲み屋街は知っているが昼の街は知らない、というのが多くのツアーミュージシャンの日常ではないだろうか。確かに飲み屋には詳しくなる。あそこに行ったらどこそこの店が良いよ、なんでいう情報はみんな一つや二つは持っていることだろう。tassiはほぼ10年ぶりのツアーなので、過去の遺産はもうどこに消えたやら…ほぼ初心者だ。
iPhoneのマップを頼りに何とかサンパレスにたどり着く。30年の月日はしっかりとその姿を風化させていた。当時斬新だと思った円筒形の塔も今見るとちょっと野暮ったい。ふと隣を見ると大相撲の九州場所が開催されていた。
CASIO EX-FH100
2011年11月09日
2011年10月31日
30年ぶりの再会 2/2
10月29日民家の建ち並ぶ街並みの中にシンプルな倉庫がひとつ。ここがBozoを輸出している問屋なのか意外と質素なんだなあ、そんな印象を持った。建物の中に入り社長らしき人と対面する。まだ二十歳そこそこのtassiはおどおどと遠慮がちに挨拶し、目の前の優しそうな男性から名刺を受け取る。その名刺には「栄工社」と書かれてあった。えいこうしゃ、エイコウシャ、Eikoshaと何度も口の中で唱えると、あのマンドリンが目に浮かぶではないか。もし間違いだったら申し訳ないのですが、と初めて手にしたマンドリンのことを話すと、「そうです、あのマンドリンは我が社の名前をつけた楽器です」と胸を張って告げられた。やっぱりそうだったか。
Bozoを求めて名古屋まで来た甲斐があった。昔の恋人に偶然、いや引き寄せられるように再会したような、心がキュンとする瞬間だった。懐かしい話で盛り上がりBozoを何本か試奏させてもらい、tassiはお気に入りの一本を大切に抱え名古屋駅まで戻った。腹が減っていたのでどこかで名物きしめんを食べたが、それがどんな味だったか思い出せない。よっぽどギターで頭がいっぱいだったのだと思う。きっと帰りの新幹線ではケースを撫で撫でしながら座っていたことだろう。
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二日酔いの頭でそんな昔のことを思い出すうちに、そうだ今日は休みなんだから「Eikosha」を探して行ってみよう。そう決断した。といっても住所、電話は分からない。しかし1980年代と違って現在は「検索エンジン」という便利なツールがある。すぐに栄工社はみつかった。ホテルから地下鉄に乗れば30分ほどで着く場所にある。tassiは身支度を整え颯爽と名古屋の街を歩き始めた。
当時の記憶は全くないので地図を頼りに歩くと、しばらくして住宅街の真ん中にその倉庫を発見した。卸問屋だからよそ行きの社屋は必要ないのか、なんとなく建物は当時のままのようである。また今日は休日らしく人の気配はない。会社の表札を見ると筆記体で書かれた「Eikosha」の文字が見える。マンドリンのヘッドにあった文字はもしかしてこれだったか。目を閉じると懐かしい青春時代が思い出される。しかし閑静な住宅街で、よそ者が天を仰いでいる姿はかなり怪しい。後ろ髪を引かれる思いでそそくさとこの場を去った。
帰りは名鉄瀬戸線に乗り栄町まで。ちょっとした小旅行だったが清々しい気持ちになった。上を見ると秋の爽やかな空に吸い込まれそうだ。そろそろビールが飲みたくなってきたなあ。
CASIO EX-FH100
2011年10月30日
30年ぶりの再会 1/2
10月29日「SADA CITY」ツアー、本日は名古屋でOFF日だ。昨日は遅くまで痛飲してしまったため、昼近くに目が覚める。さて今日は何をして過ごそうか。スタジオ仕事があれば東京まで飛んで帰るところだが、何もやることのないホテル暮らしは正直言ってつらい。
働かない頭の中で良いアイデアはないかと考えを巡らす。ここは名古屋だったか、と焦点の定まらないまなざしで天井を見つめると、様々な思い出がよみがえってきた。tassiにとって名古屋は過去に数々の楽器との出会いがあった街だ。90年代までライヴでは必ずといってよいほど使っていた「TAKAMINE」、確かこの楽器は名古屋にある共和商会経由で特注してもらったものだ。ライクーダーが使って一躍TAKAMINEの名を知らしめたモデルは、テイルピースがあるアーチトップスタイルのギターだ。それを普通のブリッジに変更して特注したのだ。えび茶色のボディーでずいぶん長い間お世話になった。実は、話せばいや書けば長いがその前にも名古屋とは深い縁があったのを思い出した。
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高校生のtassiが最初に手にしたフラット・マンドリンは、「Eikosha」という聞き慣れないブランドの安い楽器だった。高校生の分際で高い楽器が買えるわけがない。1972年頃国産フラット・マンドリンといえば「Jumbo/ジャンボ」が有名だったと記憶している。他に「Kasuga/カスガ」があったかどうだか。どちらにせよジャンボの一番安いモデルでも手が出なかったので、選択は「Eikosha」しかなかったのである。
あこがれの「Gibson」「Martin」日本製でも手が届かない「Jumbo」など、一目見ただけでも説得力のあるブランドがある中で、この「Eikosha」という名前は一体何なんだ。出版社みたいだな、どこかの工場か、などとバンド仲間と集まっては悪口を言い合い盛り上がっていた。値段も1万円そこそこの楽器だったので、音はまあそれなり。仕上げもそれほど高級感はなく、しかし初心者には必要十分であった。それからほどなくして一番安いジャンボを手に入れ、「Eikosha」のマンドリンはどこかに忘れ去られてしまった。
それから何年か時代は下り、二十歳そこそこのtassiは、いよいよプロとして初めてのコンサートツアーに参加することになる。もちろんギターがメインである。ところがその当時持っていたアコギは友人から借りていたS.Yairiだけ。もう少しプロとして説得力のあるギターはないかな。tassiは本番までにある程度の楽器を用意しなければと考えるようになった。
「Bozo」というギターがある。Bozoはセルビア(旧ユーゴスラビア)のギター製作家「Bozo Podunavac/ボゾー・ポドゥナヴァック」氏が作るギターだ。このギターは12弦ギターの名手「Leo Kottke/レオ・コッケ」が使っていることを知っていたtassiは、ギブソンやマーチンそしてギルド同様にあこがれの的だった。ヘッドが七色仮面みたいでかなりユニークで、ちょっと惹かれるギターだった。
当時音楽ライター業もやっていたtassiは、業界の裏情報に触れる機会も多かった。オリジナルの「Bozo」は手工品で価格も高いが、実は普及モデルは日本のS.Yairiがライセンス生産していることを知っていた。今で言うOEMである。このあたりの事情はきっと当時は秘密だったかもしれない。しかしずいぶん昔のことだからもう時効だろう。当然海外向けの「Bozo」なので日本の楽器店には並ばない。つまり誰も持っていないということだ。よしBozoを手に入れよう。当時から人と同じ事が嫌いなtassiはそう決断した。しかし今考えると、S.Yairiじゃいやだからという理由で選んだのに、このBozoも実はS.Yairi製というのは理屈に合わないね。人の楽器がイヤだったのかなあ、それともブランドに目が眩んだか。
さて楽器屋に並ばない楽器をどこで手に入れればよいのか。聞くところによると名古屋の楽器卸問屋が扱っているというではないか。現在ならネットやメールで写真などの情報をやりとりできるが、約30年前だからそうはいかない。結局新幹線に乗り名古屋まで出向き現物を見て選ぶことになった。一人で新幹線に乗るのも初めてのことでかなり不安だったなあ。名古屋から地下鉄に乗りナントカという駅で降り、トコトコと徒歩で10分近く行ったところにその問屋はあった。 後半に続く....
CASIO EX-FH100
2011年10月29日
2011年10月28日
懐かしのAタイプを弾く
10月26日午前中に神宮前の制作会社にてCM録音。音楽は櫻井映子氏。tassiはガット、マンドリンで参加。本日はキリッと爽やかな気候で、仕事よりも行楽モードになってしまう。
午後は東麻布の制作会社にてレコーディング1曲。音楽は祐天寺浩美氏。tassiはマンドリンでダビング作業。楽器はいつもの「GIBSON F-2」を使う。プロデューサーのK氏が古いギブソンのマンドリンを買ったそうだ。見せてもらうと1940年代のA-50だった。tassiが最初に手に入れたマンドリンは、これと同じようなAタイプでfホールの日本製だった。
さてこのA-50はなかなかのサウンドで、先ほどF-2で弾いたフレーズを、もう一度A-50を使って録音してみた。どうぞ後でゆっくりとサウンドの比較をしていただければありがたい。
夜も更けて天現寺の制作会社にてCM録音。音楽は牧野奏海氏。tassiはアコギ、ガットでダビング作業。キー違い、テンポ違い、タイプ違いで10回ほどダビングする。
行楽日和だったこの日も夜遅くなると肌寒い。帰ったら熱燗、お湯割り、それとも去りゆく秋を惜しんで最後の金宮ソーダ割りにするか。
RICOH GXR / A12 / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4
2011年10月27日
聞いてみたかった
10月24日午後からODENにてCM録音。音楽は小杉保夫氏。tassiはマンドリンでダビング作業。
小杉氏といえば郷ひろみの「お嫁サンバ」の作曲者として広く知られている。また本日のCMのように冬が近づくと全国的に放送される、あの有名曲の作曲者でもある(残念ながらココでは書けない)。
本日はCMなのに3分ほどのフルコーラスの曲だ。イントロ、間奏はもとより唄中のオブリまでマンドリンが登場する。CMだから30秒で終わると思っていたら大違い。Keyが易しかったのでホッと胸をなで下ろす。
写真のマイク、手前は「SENNHEISER」のデジタルマイクだそうだ。ヘッドフォンから返ってくる音はちょっと存在感の薄い感じがしたが、コントロールルームではとても良い音だったらしい。残念ながらtassiはあちらでのプレイバックを聞き逃してしまった。
RICOH GXR / A12 / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4
2011年10月24日
シビアな149に指も149モード
10月23日午後からNHKにてドラマの劇伴録音。音楽は羽岡佳氏。tassiはアコギ、ガットでダビング作業。
楽器をセッティングしていると本日のエンジニアの方から「田代さんは149(NEUMANN M149のこと)をお持ちなんですね」と話しかけられた。確かに持ってはいるがなぜ初対面の彼が知っているのだろう....。はてなとは思ったがマイク談義をいろいとさせていただいた(最近家で録ってないなあ...)。
すでにオケは録音されており最後にギターのダビングということらしい。1時間ほど早く着いたので余裕を持ってセッティングしようとしたが、それなら早く始めましょうかと言われあわてふためく。チューニングもそこそこにまず1曲目からガット指弾きのメロディーだ。
全体に静かな曲調でタッチを大切に演奏する。本日立っているマイクも149だ。音の細部まで漏らさずに拾ってやるぞ、といわんばかりのサウンドがヘッドフォンから聞こえてくる。確かにちょっとしたミスタッチも如実に分かってしまう。自分の血液型がA型で良かったと思う瞬間だ。
コンピューター譜面がどうとかこうとかで、ブログに書いてくれとかダメだとか、羽岡氏からなにか言われたことを思い出した。最近のコンピューター打ち出し譜面は昔から比べれば相当良くなったが、それでも時たま眼を覆うようなひどいものに遭遇することがある。写譜屋さんなら気を利かせて音楽的な割り付けをしてくれる。しかし万能といわれるコンピューターはそれができない。それをオペレートする人間の能力次第なのだ。本日はそのような心配もなく、とても見やすい譜面だった。
最近の演奏家は皆おとなしく黙っているが、内心いろいろと思うところはあるだろうね。時間前に終わったスタジオでを羽岡氏とそんな話で盛り上がった。
RICOH GXR / A12 / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4
2011年10月23日
2011年10月19日
またまたカンテレ
10月16日午後NHKにてBSプレミアムの番組の音楽録音。編曲は野崎洋一氏。tassiはガット、アイリッシュ・ブズーキ、カンテレで参加。
少ない編成での一発録音。クリックなしでの伸び縮み自由な感じでの演奏は心地よい。他の楽器の音がかぶるのでカンテレは最後にダビングする。
OLYMPUS E-P2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
2011年10月18日
2011年10月17日
大切なメガネ
10月13日「SADA CITY」ツアー、本日は有楽町の東京国際フォーラムAでの初日。
どこかに置き忘れたと思っていた作業用のメガネは、車のグローブボックスにしっかり入っていた。人間の記憶というのは当てにならないということがよく分かった。
コレがないと譜面を見る事が出来ない。tassiにとってギターの次に大切な物だ。この中近用メガネは「リビングのテーブル」「トイレ」「寝室」「常時持ち歩く鞄の中」と、何があっても良いように身の回りのあちこちに複数個置いてある。しかしこれからは車の中にももう一つ用意しておかないとだめだな。
RICOH GXR / A12 / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4










