2018年08月03日

飛行機移動にヒヤヒヤ

e302dfec.jpg7月16日

正午からS.VALLEYにて劇伴録音。音楽は早川暁雄氏。tassiはウクレレでダビング作業。

コーディネーターからの連絡でレコーディングの日程を伝えられると、それは九州ツアーの最終日である宮崎からの帰り日だった。当初予約していたのは午後に着く便なので、朝イチの便に変更できるならお受けしましょうと伝えた。いつもコンサート後に自主的打ち上げをするのだが、今日に限っては飛行機の予約がまず優先だ。メンバーには先に飲み屋に行っててもらい、ひたすらホテルで航空会社のウエブサイトとにらめっこだ。なんとか第一便が予約できたのでコーディネーターにOKを伝える。いやはや便利な時代になったモンだ。けれどその分だけ世界が狭くなったとも言えるが…..。

宮崎-羽田便は到着が30分遅れた。猛暑のせいで羽田空港の滑走路が破損してしまい、3つある滑走路の1つが使えなくなってしまったのがその原因だとか。原因はともかく預け入れ荷物を取っていると仕事に間に合わない。苦渋の選択でキャリーバッグが出てくるのを諦めて(捨てて)、京急のホームへと急いで向かう。後で何とかなるだろう。

帰宅しウクレレをいくつか積んでスタジオへと向かう。オーダーはソプラノ、テナーということだったが、コンサート、バリトン、8弦ウクレレも随行させた。譜面を見ると作家の早川氏はソプラノとテナーを想定して譜面を書いてきたので、それに沿うように楽器の選択をする。ウクレレの組み合わせだけのセッションは何年ぶりだろうか。最近では夢弦堂のウクレレを使うことが多いが、何年かぶりにマーティンのソプラノを使った。甘く軽やかなソプラノの音に再発見の一日だった。

SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA


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2018年07月19日

久しぶりに弾いたぞ!

4f64124b.jpg7月7日

夜、A-tone四谷にてアニメの劇伴録音。音楽は水谷広実氏。tassiはアコギ、ガット、12弦、ウクレレでダビング作業。

今日は朝から幕張、川崎でテレビ収録やらライブがあり、ちょっとお疲れ気味でスタジオへと向かう。少し時間が延びる可能性があると事前に伝えられていたので、これはキッチリ腹ごしらえをしないといかんな。スタジオの1階にあるイタリアンレストランでパスタを注文。料理ができあがる前に急いで楽器を搬入する。出てきたパスタはこれまたおいしく、仕事の前ではなく今度はゆっくりとワインでも飲みながら来てみたいと思ったぐらいだ。

無事に楽器も搬入しチューニングを終えると、これまた結構な量の譜面を渡された。今日は大変そうだなあ、と一人つぶやく。内容的にはタイヘンな譜面はないが、量が量だけに時間内では終わらないだろうなと想像する。メシ喰っておいてよかった…..。

本日はアニメ映画のサントラ録音で、何でも制作スタッフの方が拙ブログ「Tassi of the Day」に昔からよくアクセスされていて、わざわざのご指名ということらしい。運悪くレコーディングの現場には立ち会えなかったようで、ご挨拶が出来ずに残念だった。

まずはギター類からレコーディングを始める。あらかじめ打ち込んであったものを一度聞き、それから本番を録るという手順である。譜面と音が違う場合も多々あり、その場合は音を優先するという手法だ。1曲に対しダビングが2〜3パートあるのでけっこう時間がかかる。このペースだと確実に24時は超すな….。

大人の事情やら体力の事情があるので、途中からはいきなり本番を録ることに変更した。それでも終わってみると25時。久しぶりに「ザ!劇伴録音」というペースで弾いた。映画のように沖縄でちょっとノンビリしたい気分になった。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年07月12日

義母と娘のブルース

1ec8a14d.jpg6月26日

午後から代々木上原にあるサウンド・ラボ・オワゾにて劇伴録音。音楽は高見優、信澤宣明、日向萌氏。tassiはアコギ、ガット、マンドリン、ドブロでダビング作業。

クライアント側からあらかじめドブロはブルース系の楽器との指定があったので、いわゆるDOBROではなくNATIONALを持って行くことにした。この違い、実はギターに詳しい人でも知らないことが多い。以前の記事に少しだけ書いてあるので、興味のある方はそちらのリンクをご覧あれ。

ドラマのタイトル通りブルースも1曲あった。当然ビスケットコーンのナショナルが大活躍。ギタリストでもある高見氏の譜面には、オープンDチューニングでとの指定がある。さすがに運指(というかバーさばき)を計算したフレーズで無理がない。他にも心情系のガットメロの曲、軽快なマンドリンの曲など劇伴らしいバラエティに富んだ内容だった。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年06月19日

インドとボリビア親戚関係?

9dc7c7da.jpg6月12日

午後からVictorにてレコーディング1曲。編曲は萩田光雄氏。tassiはアコギ、チャランゴで参加。

本日は久しぶりの同録だ。何度も書いているが、ミュージシャンが一堂に会しての演奏は、それぞれの息遣いがリアルタイムで感じられるので、幸せなことこの上ない。一人ダビングで緻密に作っていくやり方も好きだが、自分のプレイに誰かが反応することはない。今日のような機会は最近特に少ないので、レコーディング合間の馬鹿話も含め楽しみたいと思う。

数日前に萩田氏からチャランゴも使いたいという連絡が直接あった。南米系の曲ですかと訊くと、いやどちらかというとインドなんだという返答で多少混乱する。インドでチャランゴとはどういうこっちゃ?スタジオに着いて譜面に書かれているタイトルを見ると、MITの2階にある中華料理店みたいな名前で、ああなるほどと納得した。

たしかにエレキギターの角田氏は、エレキシタールを持ち込んでいる。エレキシタールとチャランゴかあ....。そういえばばばゲゲゲの鬼太郎のレコーディングの時に、エレキシタールとチャランゴを演奏したことを思い出した。それもここVictorだった。偶然とはいえ奇遇だ。

タイトルはともかく曲は普通のポップな感じで、まずはアコギでベーシックを録る。チャランゴのパートは曲のほんの一部なので、最初にダビングをさせてもらう。一流ミュージシャンのセッションは、短時間でアッという間に終わった。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年05月30日

もう住めない

701d7a98.jpg5月26日

午後からユニバーソウルスタジオにてアニメの劇伴録音。音楽は鷺巣詩郎氏。tassiはアコギ、ドブロ、マンドリン、ウクレレ、バンジョーでダビング作業。

初めて行くスタジオ、それも渋谷のど真ん中となると搬入が心配だ。公園通りの裏側とはいえ人の多いところなので余計に気を遣う。実は使った楽器の他にカンテレ、テナーリュートも最初のオーダーにあったから車は満載状態。病み上がりにこれだけの量を一気に運ぶのはタイヘンである。さいわいコーディネーターのスタッフが手際よく手伝ってくれたので、最初の難関は無事に突破した。

スタジオのブースはそれほど広くないので、全ての楽器を一堂にセットすることは出来ない。まずは竿モノから始めてカンテレは最後に回すか(結果的にカンテレはナシになった)。本日の曲数は3曲ほどで、テンポ違いで数パターン、また素材録りなどが主で一曲まるまるというケースは少なかった。まさに現代の劇伴録音といったところだろうか。

20年ほど前に渋谷のど真ん中に住んでいたことがあった。当時から車の出し入れはタイヘンで、今はそれ以上に人が多く良くここで生活していたなと、我ながら感心している。半分懐かしかったが、今ここで暮らせといわれたら「出来ない」と即答するだろう。


SONY α7S / Cael Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年05月23日

余計なことはするな

a471ce0a.jpg5月17日

夜、代々木上原のプライベート・スタジオでレコーディング1曲。編曲は大森俊之氏。tassiはアコギでダビング作業。

エンジニアは久しぶりにお会いする中越道夫氏。作曲の大森氏とtassiで「ゴルフ3馬鹿トリオ」として、ちょっと前まであちこちの芝生を掘り返しに行っていた。最近は皆さんお忙しそうで、芝刈りもとんとご無沙汰だ。

本日はあらかじめオケは録音されており、そこにtassiのアコギをダビングするという手順だ。バラード曲なので基本的にアルペジオ。フラットピックにするか指にするか何度か試す。ピックの方がクッキリはするが、ともすると打ち込みに聞こえなくもない。指の方がニュアンスが出るのでこちらに決定だ。まずはGibson SJで一本目を録る。次にほぼ同じ内容で人格を変え、Merrill OM28で相方をダビングする。

コントロールルームでプレイバックしたところ、指弾きなのにクッキリと存在感のあるサウンドに録れている。中越氏に「どうやったらこんなにイイ音に録れるの?」と訊くと、氏曰く「12k辺りを少し上げて、60以下を少し切ればいいのさ、普通にやってるだけ。余計なことしなきゃイイんだよ」と、シンプルだが含蓄のある答えが返ってきた。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年05月16日

病み上がりにはフィンガーピック

2b91452f.jpg5月10日

夕方、サウンドシティにてレコーディング1曲。編曲は渡辺俊幸氏。

本日はアーティスト(さだまさしさん)が弾いたテイクを、全て差し替える作業だ。私事だが4月の下旬から10日間ほど緊急入院をしてしまい、5月から始まったさださんのレコーディングに参加できなくなってしまった。

そんな理由で新しいアルバムの何曲かは、さださんご本人が弾いている。今日も本来であれば差し替えは、さださんが弾くはずだった。しかし前日までのツアー・リハーサルでのtassiの様子を見て「病み上がりなのに元気そうだな、じゃあ一曲まるまる弾き直してくれ!」ということで、本日tassiが登場ということになったワケだ。ありがたいチャンスをいただいた。

さださんは基本的にフィンガーピックを付けて弾く。tassiはよほどのことがない限り付けることはない。たとえばオケが厚くてそのままだと埋もれて聞きづらい時や、一曲まるまるスリーフィンガーといった場合だ。やはり自分の爪のほうがニュアンスを出しやすいのだ。

なるべくさださんのニュアンスで弾くには、やはりフィンガーピックを付けるべきだろうか。Gibson SJでしっかり目に弾けば、フィンガーピックを付けなくてもイケそうな気がする。しかしマイクポジションが下からなので、その部分も考慮に入れなければならない。

結局フィンガーピックを付けることになった。やはり病み上がりのせいか、指に力がなかったようだ。今回はフィンガーピックに助けられた形となった。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4


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2018年05月02日

下手ではなく、上手くもなく

d0aac0c0.jpg4月22日

午後原宿の制作会社にてCM録音。音楽は中井秀樹氏。tassiはアコギでダビング作業。

CM意図はちから強く無骨な男の心情を、昭和のフォーク調の曲に載せて….ということらしい。昭和のフォークならリアルタイムだからなんでもござれだ。まずは作家の作ったサンプルを聞く。歌い手が自分で弾きながら歌っているような感じ、つまりあまり上手く弾いちゃダメってことだ。

それならと、中学生時代を思い出そうとするが、そう簡単にはいかない。上手くちゃ困るがあまり下手でも問題がある。その頃合いが難しいのだ。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON 35mm F1.2

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2018年04月28日

住友林業第二弾

af6870c9.jpg4月9日

夕方ラボレコーダーズにて住友林業のCM録音。音楽は加藤久貴氏。tassiはガットでダビング作業。
このシリーズの第二弾らしい。前回同様「家族の大切な時間」がテーマのCMだ。

ピアノ、ストリングスの後クラリネットと同時のダビングだ。エンジニアは長いことお会いしていなかった廣瀬氏。お互い長い間会わないと次があるかどうかわからないからね、と旧交を温める。

廣瀬氏はいつものように自前のNEUMANN KM84ステレオで2本セットしてくれた。いつものように安心できるサウンドでガットもいい感じである。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON 35mm F1.2

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2018年04月24日

松下じゃありませんよ

e313d502.jpg4月7日

夕方代々木上原にあるサウンド・ラボ・オワゾにて劇伴録音。音楽は木村秀彬氏。tassiはアコギ、ガット、ドブロでダビング作業。

スタジオに到着するとE.ギターの増崎氏のダビングが丁度終わったところだった。アンプなどの搬出を待ってギターのセッティングする。ここのスタジオもそうだが、椅子が硬い場合がある。例えば文化村、NHK、サウンドバレイ、サウンドイン、サウンドシティ・世田谷(旧クレセント)、サウンドシティ・アネックス(旧タワーサイド)などの椅子は硬いんだ。長時間の劇伴だとお尻が痛くなってしまう。そんな時のためにtassiの車の中には、テンピュールのシート・クッションをいつも積んである。まずは体をいたわるところから始めたい。

アコギ、ガットと録って最後にドブロのダビングだ。ドブロといっても本日はナショナル製のリゾネーター・ギターを使う。何やら美味そうな名前の、ビスケット・コーン仕様である。

ドブロは楽器名ではなくメーカー名である。正式楽器名称はリゾネーター・ギター、あるいはリゾフォニック・ギターだろう。だがあまりにも有名になりすぎて、世の中では楽器名そのままとして通っている。エレクトーンと電子オルガンの関係と同じだね。

リゾネーター・ギターはリゾネーター(楽器本体の中にある反響板)の構造から、大きく分けて2種類ある。先に述べた「ビスケットコーン・タイプ」、そして「スパイダーコーン・タイプ」だ。前者は泥臭いブルージーなサウンドによくマッチしていて、ボトルネックで演奏されることが多い。後者はカントリー、ブルーグラス系の音楽で使われ、スティールギターのように横に寝かせ、ソリッドの金属バーを使って演奏されることが多い。そのためスクエア・ネックの楽器も多く見かける。

今回もあらかじめ資料が送られてきて、ちょっとブルージーな曲だったのでナショナル製で決め打ちだ。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4


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2018年04月18日

楽器それとも弾き方?

4704136f.jpg4月2日

夜遅くグリオ・スタジオにてレコーディング1曲。作編曲は岩田雅之氏。tassiはアコギでダビング作業。

ほぼ10年ぶりにお会いする岩田氏は、相変わらず勝新のような強面の風貌はそのままだった。また同時に、その作風の優しくポップで繊細なところも変わっていなかった。

本日は岩田氏が事前に自分で弾いたギターのパートを、tassiのプレイにレコーディングし直す作業だ。ということはそれと同等、いやそれ以上のクオリティを求められるわけだ。

ギターの場合他の楽器以上に、プレーヤーの個性や指グセというのが出やすい楽器である。なので自分の引き出しにない他人のフレーズを再現しようとすると、一瞬指に詰まることがある。まあそれでも1、2回やれば慣れるものだが。

まずは1959 Gibson SJでアルペジオ。エンジニア氏は、最初ネックの7フレットあたりを狙ってマイクをセットした。ううむ、どう考えてもありえないセッティングだ。まあでも何か意図があるのだろう。ということでこのままの状態で一度録ってみる。案の定低域が足らないスカスカの音だ。なのでtassiがいつもセットしているポジションに変えてもらう。

エンジニア氏は今までの経験から、アコギの低域がブーミーになるサウンドを嫌い、ネック寄り(というかほぼネック)のセッティングでそれを回避していたのだと思う。テクニカの4050はtassiも所有していて、低域が豊かというよりもスッキリとした写実的なサウンドのマイクである。どう転んでもボワンボワンの音になるはずがない。マイクアレンジを変えたサウンドは、いつもスタジオで録っているような普通の結果になった。

次にもう一本のアコギをダビングする。基本は同じアルペジオだ。弾き手が一緒だと同じようなサウンドになりがちだが、ギターをMerrill OM 28に持ち替え、人格を変えて少しルーズな感じに仕上げて、たぶんクローン3号ぐらいの違いになっただろう。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年04月14日

民族系は準備が必要

73df95d0.jpg3月28日

夜サウンドシティにてレコーディング。音楽は若林タカツグ氏。tassiはアコギ、ブズーキ、マンドリン、ウード、サズでダビング作業。

今回も事前に譜面をいただいたので、楽器のチョイスに無駄がなかった。ブズーキというとアイリッシュ系をイメージする人と、ギリシャのもう少しクセのある音色を期待する人と、ふた通りに別れることが多い。またそれとは別に、単に「民族的な音」という漠然としたイメージだけで捉えている人もいる。そんな時は2種類持って来なければならない。本日の作曲家若林氏は、明確にアイリッシュ系をイメージしているので、持っていく楽器もアイリッシュ・ブズーキ1本だけですんだ。

まずはアコギとアイリッシュ・ブズーキをダブルで録る。音圧感そしてグルーブ感が出せたと思う。次にマンドリンだ。ラウンドでもフラットでもない、ナポリ製のヴィンテージなセミフラットバック・マンドリン「E.DE CRISTOFALO」でトレモロ奏法。

最後に残ったのは「裏丸系」のダビングだ。鬼のように速い7拍子の曲。ついていくのが精一杯だ。まずはサズでリズムを刻む。次にウードで途中にあるアドリブソロ。さすがにこのテンポに7拍子という条件が重なると、全くのアドリブというのは完成度が期待できない。なのであらかじめ考えてきたソロを基本に、民族色をあまり強く出さず、部分部分を修正しつつ仕上げた。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年04月07日

同録にちょっと緊張

c1fc158e.jpg3月26日

夜キングにてレコーディング2曲。編曲は若草恵氏。tassiはアコギで参加。

久しぶりの同録でのレコーディングだ。このところライヴ活動が多く、またレコーディングでも一人でのダビングが多かったので少し緊張する。

イントロ、間奏、曲中のフィルを含め、全てリード・プレイだ。ギターはもちろんMerrill OMが登場する。同録なのでニュアンスを強調するというより、確実なプレイでひとまず終える。イントロ、間奏は2曲目が終わった後時間を掛けて仕上げることにした。

2曲目はいわゆるバッキング。これにはGibson SJで対応する。オケ中でも確実に存在感のあるサウンドがGibsonらしい。久しぶりの同録はやっぱりいいなあ


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年03月31日

鳥取でしか聴けない

b72dd965.jpg3月24日

午後NHKにて劇伴録音。音楽は窪田ミナ氏。tassiはアコギ、カバキーニョ、マンドリンでダビング作業。

基本はアコギのメロ弾きに、途中からオクターブ上を重ねるという手順。ダビングものは色は欲しいがあまり民族色は出したくないとのこと。当初窪田さんからはマンドリンポルトガルのカバキーニョを提案された。

マンドリンならメロ弾きは問題ないが、ポルトガルのカバキーニョだとチューニング上無理がある。であればブラジルのカバキーニョにしたらどうかと逆に提案してみた。実際に試してみないと判断がつかないだろうと思い、カバキーニョはもちろんのこと、マンドリンもラウンド、フラット、バンドリンと3種類スタジオにセットした。

まずはアコギからレコーディングする。 メロ弾きならMerrill OMに代わるギターはない。音の深みはビンテージ・マーティンに譲るとしても、瑞々しさは2000年代という比較的新しい楽器ならではの特徴だ。ニュアンスを付けやすいように、tassiは少し細めのカスタム・ライト(.011〜)を張っている。細い弦を張ると普通は音が痩せる傾向になる。ところがMerrillはそういうこともなく、信じられないほどの音の太さを持ったギターだ。Merrillはニュアンスと太さを併せ持った現代の名器だと信じている。

唯一残念なのはデッドポイントがあるということ。tassiの個体はよく使う1弦7フレットのBがそれに該当する。なのでその辺りを弾く時は、ピッキングのタッチを工夫しながら弾かなければならない。

アコギのメロディーが終わり、次に相方をどれにするかを吟味する。色々試した結果、単弦のカバキーニョが最終選考に残った。4度チューニングなので、運指はギターと一緒だ。ニュアンスを合わせながらダビングした。

本日の劇版はNHK鳥取放送局が4月2日から放送する、夕方の情報番組「いろ★ドリ」の中で聴くことができるらしい。番組の中で幾つかのコーナーがあり、アコギメロの曲は天気予報のバックで流れる予定だ。その他のところでもカバキーニョやマンドリンが聴けるかもしれない。残念なことに全国放送ではなく、鳥取でしか放送していない。なのでtassiは一生聴くことができないのだ。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年03月23日

マンドリン・バンジョー

33b5ea3f.jpg3月21日

夕方、南青山の制作会社にてCM録音。音楽は中川俊郎氏。tassiはマンドリン・バンジョーでダビング作業。

数日前の深夜、プロデューサーからメールが届き「こんなサウンドでやりたいんだけど、似たような楽器持ってますか」というメッセージと参考音源が送られてきた。まずは聴いてみると、昔よく聴いていたあの曲だった。似たような楽器どころか、そのままズバリの楽器があるじゃないか!!。おおおおっっっ、買っておいてよかったなあ。

長いことケースから出していないので、もしかしたら弦が切れているとか、ヘッドの皮が破けているなんてことになったら困ったことになる。楽器庫に入りマンドリン・バンジョーを探すがすぐに見つからない。さてどこに置いたかなあ。HPに載せているしあるのは分かっているのだが、なにしろ仕事で登場するのが今回初めてとあって、ヤツの居所がどこだか分からない。

ようやく見つけ出してケースを開けてみると、買った時そのままの状態でまず問題はない。だがこの楽器は手に入れてから調整に出していないことに気がつく。1920年代のビンテージだからピッチが怪しいのはまあ目をつぶるとしても、弦高の高いのは困る。弾いてみるとハイポジションはとても押さえづらい。これでレコーディングに臨むのはちょっとヤバいなあ。ということで国立のH名人に連絡を入れると、すぐに調整してくれることがわかった。

マンドリン・バンジョーも普通のバンジョー同様に構造は一緒のようだ。ネックアングルを変えるにも同じようにやれば良いということらしい。幸いなことにコンディションがそれほど悪くなかったので、なんとかその場で処置していただけることになった。これで仕事レベルで使える状態になったのだ。まさに救急病院さながらだ。府中のF名人と共に長生きしていただきたいと切に思う。

参考音源のメロディーは確かにマンドリン・バンジョーだが、いわゆるマンドリンのように複弦ではなく単弦なのでそれぞれの弦を一本づつ外す。コレで参考音源にほぼ近づいた。ただ、tassi所有のマンドリン・バンジョーのヘッドは本皮なので、プラスチックヘッドを使っていると思われる参考音源とは微妙に音色が違う。まあここはエンジニアの腕を持ってして、EQでなんとかしてもらうことにしよう。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年03月18日

録り順

380f9521.jpg3月9日

夜S.VALLEYにて映画の劇伴録音。音楽は羽岡佳氏。tassiはアコギ、ガット、ブズーキ、チャランゴ、ウクレレ、カンテレでダビング作業。

そういえば一昨日もこのスタジオだったなあ。違うプログラムでこのスタジオが続くのは珍しいことだ。本日は映画の劇伴ということもあって曲数が多いかと思いきや、確かに譜面台にドーンと置かれた譜面の枚数は多いが、1曲の中でダビングが多いということで曲数は4曲ほど。

演奏楽器の種類が多いとマイクの位置も楽器ごとに違ってくる。ブズーキはギターよりも少し内側に、またチャランゴはセンター少し上目に、というようにその都度エンジニアがマイク位置を修正するためにtassiの元へやって来る。

例えば1曲の中でギター、チャランゴといった組み合わせが何曲もある場合、曲順に録っていくとその度にエンジニアに来てもらい、マイクアレンジを変えてもらわなければならない。こんな事をしていたら時間もかかるし、それ以上にマイクの位置が正確に元に戻せなくなるという、再現性に欠けることにもなりかねない。

また劇伴録音は時間との戦いなので、曲順ではなく楽器順に録っていくというスタイルが取られることが多い。なのでまずはギター系からレコーディングする。次は同じようなポジションなのでウクレレ。そしてブズーキ、チャランゴという順にダビングしていく。

最後に天井高のある場所に移動してカンテレのダビングだ。昨年末の劇伴録音の時も羽岡氏からカンテレのオーダーがあった。カンテレ好きの劇伴作家がまた一人増えたようで嬉しい限りだ。透明感のある独特の音色と、未来永劫に続くかと思われるサスティーンは、カンテレならではのサウンドだろう。

ギター系と違ってカンテレを録ったことのあるエンジニアは少ない。レコーディングの度に今日のエンジニアは、どこからどんなマイクで狙うのか興味津々である。今日はこんな感じである。すばらしいサウンドで録音できた。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年03月13日

加齢は退化か熟成か

e9361740.jpg3月7日

正午からS.VALLEYにてCM録音。音楽は本田晃弘氏。tassiはアコギ、バンジョーでダビング作業。

昨日のNHKではカントリー調の曲でバンジョーを使用したが、本日はより本格的なブルーグラス・サウンドだ。おまけにテンポ157とかなり速い。この速いテンポについて行けるのだろうか…..。

まずはアコギでリズムギターを録る。同じ事をダビングし左右に振り分ける。次にバンジョーのストローク。ストロークと言ってもフラットピックを使うと、ブルーグラスの感じは出ない。フィンガーピックを使っての裏打ちリズム・プレイだ。最後にスリーフィンガーを部分的にちりばめる。

久しぶりに目の覚めるような早さのスリーフィンガーを弾いた。学生の頃はもっと速いテンポを楽に弾いていたのになあ….


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年03月08日

プレッシャーからの解放

d2bb7288.jpg3月6日

朝早くNHKにて幼児番組の劇伴録音。音楽は栗原正巳氏。tassiはアコギ、ガット、ウクレレ、バンジョーで参加。

本日は珍しく打ち込みナシで、ミュージシャンが一堂に会しての一発録りである。一発録りと言ったって、ProToolsを使ってマルチで録っているワケだから差し替えは可能である。そういう意味では変な緊張感はない。それよりもミュージシャン全員が、「セーノ」で一緒にプレイできる、今となっては貴重な機会だから、この瞬間を楽しまなければね。

劇伴といっても厳密に尺の縛りがあるわけではないので、リハーサルをする中でテンポも全員で相談しながらその都度変わっていく。また、曲によってはクリックを外し、全員の自然なグルーブに任せるというシーンもあった。まるでバンドでレコーディングしているようだ。シビアに時間に追われた「お仕事」の劇伴録音とは違う雰囲気の、和やかなレコーディング風景である。

tassiが仕事を始めた40年ほど前は、アナログマルチが徐々に普及してきた頃で、当時は16chが普通だったと記憶している。その後24→36と徐々にチャンネルが増えていった。それでもチャンネルが足りなくなると、ピンポンしてチャンネルを稼いでいたなあ。その作業で待ちになっても、その時間もギャラに反映されていた、今では考えられない良い時代だったのである。

ここNHKはというと当時はまだマルチレコーダーが導入されておらず、本日の506スタジオでさえも6mmのアナログ、モノ1発同録だった。なので誰かが途中で間違えると、全員で最初から録り直しというとオソロシイ結果が待っていた。それは緊張感あふれる現場だったろうことは、想像に難くない。

だからレコーディング・スタジオで仕事するということは、単に演奏技術だけではなく、その緊張感の中でも十分なパフォーマンスを出せる、心の強さを併せ持ったミュージシャンだけに許された世界だったと思う。もちろんエンジニアも同じプレッシャーを感じていたに違いない。

さて本日は作曲の栗原氏の人柄のおかげもあってか、レコーディング自体は順調に和気藹々と進み、当初予定していた時間を待たずに無事に終了した。これが40年前だったらこうはいくまい。テクノロジーの進歩は、時として演奏技術の退化を心配する向きもある。しかし逆に変な精神的プレッシャーから解放され、かえって伸び伸びとした演奏を引き出すための、良き技術革新だと確信した1日だった。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年03月02日

1957 Gibson J-185

f35c6b33.jpg02月26日

夕方からFineにてCM録音。音楽はいしいゆうこ氏。tassiはアコギでダビング作業。

Fineスタジオ、さてどこだったっけ。しばらく行っていなかったので過去の記録を調べたら、なんと麻布十番のはずれにある洋食屋「大越」の隣だったことがわかった。ならばS.Cityに行くルートでOKじゃないか。当然カーナビは必要ナシ。

本日はアコギのみということで事前に音資料が送られてきた。この様子だとアルペジオ系のバッキングだけになりそうだ。ならばギターは1本だけで良さそうな気がする。通常はGibson SJとMerrill OMの2本体制だが、そんな理由から今回はあまり出番のないGibson J-185を登場させようと思う。

メイプル・ボディの185は同じGibsonとは言え、マホガニー・ボディのSJとはサウンドが違っている。指弾きの場合、マホガニーの方が繊細で柔らかいという印象を受ける。それに対してメイプルの方は、硬質でどちらかというと一本調子かな。その最たるものがキング・オブ・アコースティックと呼ばれているJ-200だろう。

17インチのボディから響きわたるそのサウンドは、力強くパワフルだ。まさにロックなストロークにはドンピシャ。だが守備範囲はそれほど広くない。繊細な表現には他の楽器の方が合っていると思う。同じメイプル・ボディなら少し小振り(16インチ)な185の方が守備範囲は広い。今回はこっちだな。

今回のCMは曲の中程からギターがアルペジオで参加するという構成。ギターを左右に2本重ね、2本で成立するアンサンブルを構築した。まずは温かくやさしめの指弾きで録音。CMの意図としてあまり情緒的な方向には行きたくないというので、次にフィンガーピックを付けて粒立ちのハッキリした、あっさり目のサウンドも試してみる。

どちらが採用になるかは、制作側とクライアント両者の意向次第だ。オンエアが楽しみだ。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年02月25日

個別診察と投薬時間

c3264e89.jpg2月21日

夜遅くAVACOにてレコーディング1曲。音楽は志方あきこ氏。tassiはGut,12弦、アイリッシュブズーキ、リュートでダビング作業。

早めにスタジオに到着すると、すでに前の患者さんは帰った後だった。

最近のレコーディング・スタイルとして、一人(セクション)ずつ録音することが多い。昔はミュージシャン全員を集め、「せーの」で一発録りすることが多かった。今でも歌謡曲演歌系はこのスタイルだ。ところが最近の傾向として劇伴でも個別に録ることが多いので、病院での出来事のように、ジョークを交えて冒頭での言い方をすることがある。

ブースに楽器をセットするとギターには珍しくNEUMANN M49がU67の隣にセットされている。主にウッドベースなどの低音楽器の録音に用いられることが多いが、わざわざギター系にセットするとはエンジニアの南氏は何か意図があるのだろうか。

志方さんの場合いきなり録音に入ることはなく、まずは作戦会議だ。1曲を通して同じ楽器で弾き通すということはほとんどない。そこが普通のポップスとの違いだろう。当初このスタイルに困惑したが、ここ10年ほどのおつきあいの中で、ブロックごとに楽器の配置を換えるという手法に慣れてきた。本日も基本は12弦とアイリッシュ・ブズーキが中心となり、部分部分でガットやリュートが登場するという構成に落ち着いた。

さて、67と49のバランスがどうだったかを帰り際に訊いたようだったが、すっかり忘れてしまった。とっくに投薬時間が過ぎていたので、きっと上の空で聞いていたのかもしれない。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4


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2018年02月20日

がんばれGIBSON

8fd92f9a.jpg2月20日

インターネットのニュースサイトによると、ギブソンが危ないらしい。なんでも手形の返済が今年の7月に迫っていて、期限内に返済できないと倒産するかもしれないというのだ。詳しい事情はよく知らないが、ギブソンのギター、マンドリン、バンジョーなどを愛するtassiは心配でならない。

tassiが最初にギブソンに出会ったのは、実はギターではない。F-2というフラット・マンドリンが最初だった。もちろん興味がなかったわけではないが、ギブソンのアコギは仕事に使えないと、その当時は思っていたのだ。鳴らないボディから聞こえてくるのは、ボソボソとサスティーンのないチープなサウンド。例えは悪いが、干からびたイタリアのパンのような味気ない音といったら言い過ぎだろうか。そんなイメージが染みついていて、ギブソンギターは自分の選択肢になかったのだった。たぶん1970年代の一番質の悪い時代のギブソンの音しか聴いたことがなかったからだろう。アコギはマーチンに限る、そう言わざるを得なかったのだ。

1984年のある日、今もリペアでお世話になっているF氏から「ギブソンのF-2というマンドリンが中古で入荷したので、もし時間があれば見に来ませんか」という電話を頂いた。F-2ということは、ラウンドホールのビンテージだということはすぐに分かった。わが師の石川鷹彦氏がF-4の名手である。F-2はその下位機種だが、実際に店頭で弾いてみるとその枯れたサウンドに心奪われた。枯れてはいるが奥行きの深い、そしてラウンドホール独特のコロコロとしたなんともいえない甘い響きに、今まで使ってきた日本製のマンドリンが色褪せた瞬間だった。やっぱりビンテージ・ギブソンは違う!!迷わずクレジットカードを差し出したことは言うまでもない。これがギブソンとの最初の出会いだ。

1917年製ギブソン F-2はその後tassiのメイン・マンドリンとなって、数多くのレコーディングやライヴで活躍してくれて今も現役である。作られてから既に100年経っているのに状態は良く、最高の仕事の道具だと信頼している。

さてギターはというと、1990年にサンタ・クルーズOMを手に入れ、メイン・ギターはこれになった。それまではマーチンのドレッドノートを使っていたが、実は低域のブーミーなサウンドに長い間不満を持っていた。ところが同じマーチン系でありながら、ボディサイズの小さいOMをスタジオで弾いてみると、つまりマイクを通した音をプレイバックで聴いてみると、実にバランスのとれた「使える音」がモニタースピーカーから聞こえてきたのだ。ドレッドノートは使えない、ギターはOMに限る。そう確信した瞬間だった。それからしばらくOMの時代が続き、レコーディングにライヴにとこの一本で全てまかなってきた。

1996年のある日、池袋のI楽器店で1959年製ギブソン サザンジャンボ(通称SJ)に出会った。ギターはサンタ・クルーズOMで打ち止めだと心に決めていた。しかしこれまでギブソンのギターサウンドに失望していたtassiは、楽器店で弾いてみるとこれまたF-2マンドリンに出会った時の様なトキメキを感じたのだ。今まで聞いてきたサウンドはいったい何だったんだろう。音は枯れているがサスティーンも十分だし、加えて奥行きと深みがある。マーチン系のちょっと女性的な繊細でゴージャスな出で立ちとは逆の、男らしいけど無骨ではないしなやかさを感じたのだ。指弾きでも音像がボヤけない存在感は立派だ。オールドのマーチンD-18にも通じる、ビンテージのマホガニー・サウンドにノックアウトされた瞬間だった。これは最良の仕事の道具となることは間違いない。そう確信し喜んでクレジットカードを差し出したのは言うまでもない。

それから現在までこの1959年製ギブソンSJがtassiのメインギターになった。とはいえSJも完璧ではない。ストロークはもとよりアルペジオも完璧にこなすが、唯一不満なのはフレーズなどの単音弾きだ。土台としての存在感は十分にあるのだが、上物の瑞々しさと色気が少し足りない。ならばどうするか。板前が包丁を使い分ける様に、tassiもギターを使い分ければいいのだ。フグの薄造りを作るのにわざわざ出刃包丁を使う必要はなかろう。そう考えてフレーズ弾きの時はMerrill OM28と使い分けるようにした。 この2本でレコーディングはほぼ完璧である。

その後アーチトップのL-4、L-50を始めエレキのES-175、キング・オブ・アコースティックと呼ばれるJ-200、レアなJ-185とギブソン愛は今も続いている。間違っても倒産なんていうことにならないように切に願っている。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON Classic 35mm F1.4

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2018年02月15日

戻ってこい、ウクレレブーム!

e15065ef.jpg2月9日

夕方NUMANスタジオにてCM録音。音楽は林部亜紀子氏。tassiはウクレレでダビング作業。

今から20年ほど前だっただろうか、CMというとやたらウクレレの登場機会が多かった。世の中もウクレレブームだったように記憶している。ハワイのカマカはその代表選手として昔から有名だったが、コアロハ、ケリー、Gストリングスなどなど新しいメーカーのウクレレが、日本でも簡単に手に入るようになる頃だった。

tassiもその当時はソプラノ、テナー、バリトン、8弦など多くの種類を集めたものだ。ところが熱しやすく冷めやすい日本の風潮なのか、その後ウクレレブームは一気に過ぎ去り、レコーディングの現場でも以前ほど頻繁に使われなくなった。

本日はそんなウクレレのみのダビングだ。まずはロング・ネック仕様の夢弦堂コンサート・ウクレレでリズムトラックを録る。オール・コアボディから発する軽快なサウンド、リズム系はこの楽器に限るなあ。次にメロディーだ。ある程度存在感ある音が欲しかったので、ギブソンのテナー・ウクレレを使う。オール・マホガニーボディの音は温かくそして太い。

ブースを出るとそこはN朝のロビーだった….なんて錯覚を感じながらスタジオを後にした。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON 35mm F1.2

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2018年02月10日

王様といえばウードだろう

1830606d.jpg1月30日

午前中に神宮前の製作会社にてCM録音。音楽はアコーディオンの佐藤芳明氏。tassiはマンドリンでダビング作業。

念のためラウンドとフラットの2種類を持って行く。コントロールルーム前室でセッティングしていると、アコーディオンをレコーディングしている音がかすかに聞こえてくる。なるほど、今回はイタリアモノだからラウンドで決定だ。

アコーディオンの録音を待ってブースに入る。イタリアンなサウンドが4タイプ。なかなかイイ曲ばかりでどれでもOKな感じだ。そうはいってもtassiは演奏で呼ばれたので余計なことは言うまい。それぞれメロディーを弾き、アコと一緒にイタリアンなサウンドを演出した。

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深夜SOUND CITYにて英語教材の劇伴録音。音楽は大谷幸氏。tassiはブズーキ、ウード、マンドリンでダビング作業。

なんで英語教材に民族楽器なんだろう….?どうやらその答えは教材に使われるCDにあるようだ。CDといっても音楽だけが収録されるのではなく、物語を俳優の肉声で語った音声も同時に含まれる。その物語の舞台が、ウードやブズーキのふるさとである中東と関係しているというわけだ。したがって他の楽器ではダメだということ。

マイクアレンジの都合上まずはマンドリンから録る。ラウンド、フラット両方持ってきたが、ここではフラットが登場。フラット・マンドリンといってもタコマ製なので、いわゆるGibson系とはひと味違ったサウンドである。今は主にライヴで使用しているが、マイクを立てたレコーディングでもなかなかいい味を出している。

次にブズーキだ。一番譜面が多いが、先に述べた理由で弾く場所は限られている。そして最後にウード。王様が困ったなあ、っていう感じで弾いて下さいという指示があった。きっとそういう内容のストーリーなんだろうなと想像して、ニュアンスを多めに弾いた。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年02月05日

ゲゲっ、雪じゃないか!!

2193749b.jpg1月22日

正午からVICTORにてアニメ主題歌のレコーディング。音楽は田中公平氏。 tassiはエレキ・シタール、チャランゴで参加。

今日は午後から雪の予報だ。もしかしたら前倒しされるかも分からないので、朝早く家を出てスタジオへと向かう。今日はそれほど早くないが、通勤時間帯にぶつかると幹線道路が渋滞する。また、通学時間帯には細い道も通行止めになるので、余計に道が混むのである。元々裏道小僧のtassiは、そんな規制をかいくぐって裏の裏を行くのが得意だ。距離は走るが確実に時間通りに着けるルートをいくつか確保している。運転はさほど上手くはないが、それだけが自慢だなぁ…..

さて、雪も降っておらず相当早くスタジオに着いてしまった。いくら家でチューニングをしてきたとはいえ、チャランゴは狂いやすい。スタジオの環境に慣らすために、ある程度の時間ケースから出しておかなければならない。エレキ・シタールは板っきれなので、それほどシビアにならなくても良さそうだ。ただ。ブリッジでオクターブ調整が出来ないため、押さえるフレットによってはピッチが微妙に怪しい。その都度チューニングし直して部分的に録っていく。

1時間ほどで無事にレコーディングが終わり、外に出てみると雪本番という降り方である。今シーズン初めてスタッドレス・タイヤに履き替えたので、その効果を試してみたい。なるほど、グリップが違うね。もっと大雪にならないかな、なんて不謹慎なことを考えながら帰途についた。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年01月31日

明日は雪か

2c788b47.jpg1月21日

夕方から新富町のONKIOにて今秋公開映画の劇伴録音。音楽は羽毛田丈史氏。tassiはアコギ、ガットでダビング作業。

早めにスタジオに着くと、まだ羽毛田氏のピアノのレコーディング中だ。音を立てずに隣のブースに入り、静かに楽器をセッティングする。スタジオの中は基本的に無音なので、少しの音でもマイクが拾ってしまうのだ。ブースの中は空調が入っているが、外の寒さのせいでなかなか暖まらない。指がかじかんできている。やはり明日は雪らしい。

本日の劇伴は「あくまでも温かく」というサウンドが基本である。なので速いテンポは少なく、逆にテンポ50ぐらいのゆっくりした曲が多い。クリックを追い越さないように、また細かいタッチやノイズに神経を使いながら、完璧な世界を演出した。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2018年01月25日

AT8410a エラスティック交換 後編

7f5262c3.jpg1月15日

材料が安く手に入ったので気分良く自宅までドライブだ。古いゴムを外しホルダーをバラす前に、念のために写真を撮っておく。NEUMANNのホルダーように単純な構造になっていないので、組み立て方が分からなくなってしまうかもしれないからだ。

まず古いゴムの長さを測る。伸びきっているからこの長さは当てにならない。なのでループ状態のゴムを一度切断して片方を机の端に固定し、目いっぱい引っ張ってみてその場所をチェックしておき、長さを測る。次に新しいゴムを同様に机の端に固定し、先ほどチェックした場所まで伸ばしきって、ゴムの長さを決めることにした。おおよそ50cmプラスαってとこだろうか。

次にゴムを固定する金具の輪っかに通す。金具の内径がけっこうギリギリで、とりあえず一本分は何とか通せた。次にもう一本通すためにゴムの先を細く斜めにカットし、さらに通りやすくするためにセロテープを巻く。しかしそれでも通らない。なのでゴムの片側をバイスに固定し、、ゴムを引っ張って細くした状態で先っぽだけでも押し込む。穴の反対側からセロテープ部分が頭を覗かせたら、そこをペンチで挟み引っ張り出す。というより金具を反対側にスライドするようにすると、うまくいくことが分かった。最後に金具をカシメて完成だ。

バラバラになったマイクホルダーにゴムを通す際に一つ注意がある。まず円形フレームの内側にゴムの通り道があり、そこを通すためにネジを緩めてやる必要があるのだ。その後写真を見ながら作業を進めるが、けっこうなテンションでかなり指が痛い。そしてなかなか綺麗な形にならない。あっちを引っ張りこっちを緩め何とか理想的な形に仕上がった。

かかった費用 : 70円

・内訳・
ゴム:40円(1m/75円)
金具:24円(28個/658円)

トータルで約70円ほどだ。こりゃあ安く上がった!!と喜んでいたが、気になって以前テクニカの担当者とのメールのやりとりを調べてみたら、何と税抜き180円だった。税込みだと約200円。これはショックだ。

ふと気になってNEUMANN用のゴムの値段を調べたら、2本で2,000円もすることがわかった。もし自作したらと計算してみたら、何と総額で150円以内で出来るではないか!!

さっそく製作に取りかかったことはもちろん言うまでもない。

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2018年01月20日

AT8410a エラスティック交換 前編

cf64c7f8.jpg1月15日

年が明けてしばらく時間があったので、しばらく登場していなかったマイクをチェックしようとセットしてみると、マイクホルダーのエラスティック(サスペンション・ゴム)が経年変化で死んでいることに気がついた。マイクをセットした状態だとゴムがフニャけた状態で、外側のフレーム部分に触れている。マイクを外しても同じ状況。こりゃあマイクチェックどころではない、まずはホルダーを何とかしなくては…..。

マイクホルダーには直接マイクをセットするタイプ、床などの振動を拾いにくいサスペンション・ホルダーの2種類がある。サスペンション・ホルダーは、マイクを挟み込んだ中心部分を外側の円形フレームにゴムで宙づりにすることで、振動ノイズを防ぐという構造になっている。AKG451、NEUMANN KM84などのペンシル型マイクをセットする時、よく使われるのが「audio-technica AT8410a」というモデルだ。たいていどこのスタジオにも置いてある、いわば業界のスタンダードモデルといって良いだろう。

以前テクニカの担当者にこのサスペンション・ゴムのことを訊いたら、在庫があるので弊社取り扱いショップにて注文されたし、という返事をいただいた。それを思い出したので秋葉原のプロショップ「T」に電話すると、ゴムだけの取り扱いがないということだった。おかしいなと思いながらも、取り寄せだと日数も掛かるだろうし、それなら自作するかとホームセンターへと車を走らせた。

目指すはいつもゴルフの行き帰りに使う裏道沿いにある、コーナン本羽田萩中店だ。まずは素材売り場にあるゴムのコーナーを探す。平ゴムのベルトや穴あきのホースはあっても、側を布でくるんだタイプのものは見つからない。唯一近いモノがあったが太すぎて使えない。店のスタッフ曰く、もし細いのが必要なら製造元にオーダーすることは出来る。しかしその場合は1ロール単位なので、数十メートルになってしまいかえって高くついてしまいますね、と。

途方に暮れていると親切なスタッフは、手芸用品の「ユザワヤ」に行ってみたらどうですか、とアドバイスをくれた。一縷の望みをかけて蒲田の駅前までドライブだ。おっとその前にゴムを止める金具を調達しなければ。ワイヤーロープをカシメる金具で代用することにした。

ユザワヤに着いて売り場を探すとドンピシャの商品が見つかった。太さは何種類かあるが3mmのモノを選択。1m/75円という安さ!!今後のことも考え、またヘタってきたNEUMANN用にもと、白黒それぞれを余裕を持てゲットした。

後編へ続く…..

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2018年01月17日

自画自賛

f142ac77.jpg12月27日

午後から東麻布の制作会社にて劇伴録音。音楽は高見優氏。tassiはアコギ、ガット、エレキ・シタールでダビング作業。

tassiは仕事ではアコースティックな楽器しか演奏しない。唯一例外が今回登場するエレキ・シタールだ。実はかなり昔に本物のシタールを手に入れたことがあった。実際に弾こうとトライしたが、いろいろな意味で敷居が高すぎて演奏は諦めてしまった。まあサンプリングして打ち込みで使おうか、なんていう不埒な考えでしばらく持っていたが、あるとき久しぶりにケースから出したら虫がわき出て、部屋中バルサンを炊く羽目になってしまった。その後マンションの管理室に一時預かってもらい、そこから引っ越した後はさてどうなったやら……。

スタジオに到着し楽器をチューニングしていると、「そのギブソンいい音してますね!」とエンジニア氏に感心されてしまった。自分でもそう思ってはいるが、改めて人からほめられると嬉しいものだ。どうやらエンジニア氏はまともなギブソンの音に出会ったことがないらしい。確かにそうだろう、tassiもわが愛器のスペアを探したが、ほとんど見つからなかった。ビンテージ楽器は特に個体差が大きく、状態が良くても(つまり外観は綺麗でも)音が良いのに出会うことはまれなことだ。

渡された譜面はシンプルだが、音色や音量の管理が難しく指のタッチにかなり気を遣う。おまけに高見氏はギタリストでもあるので、さらにハードルが上がる。丁寧な演奏を心がけ、今年最後のレコーディングが終わった。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA


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2018年01月12日

指が6本、いや腕が3本欲しい

240c262a.jpg12月24日

夜ONKIOにて劇伴録音。音楽は三宅一徳氏。tassiはアコギ、ガット、チャランゴ、ブズーキでダビング作業。

三宅氏の譜面は時として難しいことがある。譜面が真っ黒の時は、コーディネーターが気を利かせて事前に譜面を送ってくれることがあるが、今回は何も連絡がなかったので、まあ普通の譜面なんだろうと思った。それでも少し心配になり早めにスタジオに到着する。あわよくば巻き巻きで少し前に始められるかもしれない、という淡い期待も少しあったが。

スタジオロビーでコーディネーターの担当者と顔を合わせると、開口一番「早いですね、でも前がかなり押してますよ」と言われてしまった。これは曲数が多いのか、かなり難しいかのどちらかだろう。渡された譜面を見るとその原因はなんと後者だった。

当初はフロアで録る予定だったらしいが、無理を言ってブースに変更してもらいひたすら予習に励む。フロアではバースのダビング中だ。その次にパンフルートのダビングが始まるが、予習が終わることはなかった。

かなり手こずって何とか完成させたが、果たしてテレビではどんな風に聞こえるのか興味津々である。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA


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2017年12月29日

時代劇にリュートだぜ!

e3670424.jpg12月6日

夜SOUND CITY ANNEXにて劇伴録音。 音楽は栗山和樹氏。tassiはアコギ、ガット、マンドリン、リュートでダビング作業。

tassiが初めて栗山さんを意識したのは、現在もNHKで放送されている「名曲アルバム」のテロップに、「栗山和樹 編曲」とあったのを見た時だった。それも一曲や二曲ではなく、多くの作品を手がけておられたので、きっとクラシックの方だろうと勝手に思っていた。

その後2001年には同じくNHKの大河ドラマ「北条時宗」の音楽や、TBS系のドラマ「年下の男」など、劇伴サウンドトラックの世界で数多く活躍されているので、その名前を見たことのある人は多いと思う。

さて本日は時代劇の劇伴である。栗山さんは最近は時代劇の劇伴が多いようだが気のせいかな…。それにしても時代劇にリュートとは大胆だなあ、どんな感じなんだろう。心配なので念のために譜面を事前に送っていただく。3拍子の少しもの悲しいメロディーで、なるほどリュートの音色を生かした曲で映像が浮かんできそうだ。他にもガットギターのソロ曲やマンドリンでテーマを弾くといった内容のレコーディングだった。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年12月13日

買っておいて良かった

7c6e8f51.jpg11月21日

夕方から原宿の制作会社にてCM録音。音楽は阿部渋一氏。tassiはBISERNICA(ビセニチア)、マンドリン、バラライカでダビング作業。

録音前日に制作会社スタッフから「ユーゴスラビアの音楽をやります。つきましては添付音源の楽器は何でしょうか?」というメールが届いた。ここでユーゴスラビアについて少しおさらいしておこう。

ユーゴスラビアは第二次大戦後、ソビエトを中心とする東側に属する社会主義国であった。しかし1991年に北部のスロベニアが独立を宣言。またそれに続くクロアチアやボスニア・ヘルツェゴビナ、アルバニア、コソボと、独立を巡る民族紛争の絶えない場所で、結局現在では解体している。旧ユーゴスラビアは多くの民族が入り交じった地域というのは分かってもらえたと思う。さて、参考音源がどのエリアの楽器で演奏されているのかは不明だ。

スタッフからのメールは旅先で受け取ったので、十分に調べることが出来なかった。録音当日自宅に戻りシビアに音源を聴いてみると、どうやらビセニチアらしい。そういえば2002年にクロアチアを旅した時に、首都ザグレブでこの楽器を買ってきたことを思い出した。楽器庫から取り出して参考音源に合わせて弾いてみると、かなり音色が似ている。念のためマンドリンとバラライカも車に積んでスタジオへと向かった。

まずはマンドリンでメロディを弾く。その後ビセニチアでユニゾン。最後にバラライカでリズムのコード弾き。それにしてもビセニチアは楽器が小さく、安定してホールドすることが難しい。楽器裏面を身体に密着するように構えると、安定はするが楽器の鳴りが損なわれる。かといって身体から離すと安定せず、とても弾けたモンじゃない。シンプルなメロディだったが、かなり苦労して何とか仕上げた。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年12月05日

白タマオンパレード

0ea1d373.jpg11月14日

夕方からNHKにて劇伴録音。音楽は羽岡佳氏。tassiはバンジョー、マンドセロ、カンテレでダビング作業。

この日は鳥取からの帰りでけっこうお疲れモードだ。譜面を見るとほとんどが全音符、いわゆる「白タマ」だ。羽岡氏によれば民族系の要素を入れたいということで、特にフレーズが必要ということではないらしい。カンテレでは普段はほとんど使わない最低音が出てきたが、はたしてオンエアで聴こえるのかどうか興味深いところだ。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年11月22日

あさじゅう

c78c6616.jpg10月22日

早朝からサウンド・インにてレコーディング1曲。編曲は若草恵氏。tassiはアコギで参加。

音楽業界における早朝というのは、一般社会とはかなりかけ離れている。ふつう早朝と聞くと5時や6時を想像するだろうが、実はなんのことはない午前10時なのだ。業界用語では「朝十/あさじゅう」と呼ばれる。単に朝十時を短くしただけのことだが。明け方までのセッションがあったりするから、朝10時というのはこの業界では早朝の部類に入るのだろう。

セッティングを含めると9時にはスタジオに入っていなければならない。ということは8時頃に家を出るわけだ。世の中はまだ朝の渋滞中で、おまけに通学路は時間で通れない。つまり裏道が使えないので余計に時間が掛かるのだ。

9時にスタジオに着くと既にエレキギターの角田氏はもうセッティング済みだ。機材が多いから当然なんだろうが、それにしてもいったい何時に家を出てきたのだろう……。当然まだ譜面は届いていない。しばらくするとbが7つも付いているマスターリズム譜がやってきた。ざっと見渡すと書き譜のフレーズはないようだ。迷わず4カポEmでプレイした。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA


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2017年11月16日

チューニングは家でやってこい

1347aa4c.jpg10月14日

夜VICTORにて劇伴録音。音楽は浜口史郎氏。tassiはアコギ、ガット、ドブロ、ブズーキ、マンドリンでダビング作業。

本日は久しぶりに楽器の種類が多い日だ。あらかじめ劇伴録音そしてダビングと分かっているので、事前に楽器のチューニングは自宅で事前に済ませていく。というのは個別ダビング方式だと前のプレーヤーがまだスタジオの中で演奏中のことがある。なので早く着いてもセッティングはおろかチューニングすら出来ないからだ。スタジオにセッティングしてからのチューニングは、楽器が多いとそれだけで時間がかってしまうからねえ。本日はタイミング良くスタジオに入れたのでチューニングの時間が短縮でき、早めに録音に取りかかることが出来た。

譜面を見ると指定の楽器以外は「GUITAR」としか書いていない。それでも民族系のエッセンスが欲しいということで、3度ヌキのバッキングにはアイリッシュ・ブズーキを提案し見事に採用された。また音域の離れたコンビネーションはアコギとマンドリンとの組み合わせで完成させた。ただ念のために持ってきたデルベッキオ(Del Vecchio)のリゾネーターは残念ながら採用されず、当初の指定通りDOBROでスライドプレイ。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年10月13日

立つようにしっかりと優しく

92bdfe5a.jpg10月12日

昼から乃木坂SONYにてCM録音。音楽は櫻井映子氏。tassiはアコギでダビング作業。

レコーディング開始時間前にスタジオ駐車場に到着する。しかし楽器搬入に手間取りスタジオに入るのがギリギリになってしまった。その前からピアノと弦カルの録音中で、tassiが早めに入ったら同録しようということだったらしい。ところが急にトイレに行きたくなり準備が間に合わないので、ピアノと弦カルは先に録音してもらうことにした。

ゆっくりと用を済ませブースに戻ってくると、もうすでに皆さんの録音は終わっていた。「ひよっこ」最終回出てましたね見ましたよ、と帰り際のピアニストに言われてしまった。けっこう見ている人いるんですねえ。

本日は全体に暖かみのあるアルペジオで、アコギ、ガット両方用意したがアコギの方が良かろうということになった。KeyはAbおまけに3度ヌキなのでそのままオープンでは弾きづらい。さあどうしようか、カポは1か3か。コード進行を見るとAb/Eb on G/Fm〜という流れになっている。ならば1カポしかないか。

曲調を考えて優しくアルペジオをしたが、どうやら音が立たないらしく「ピックでひいてはどうか?」という提案が、コントロールルームからヘッドフォン越しに聞こえてくる。さすがにフラットピックじゃあ雰囲気が違うだろうと判断してフィンガーピックを付ける。音は立つがニュアンスが今ひとつだ。ならば、指でしっかり目に弾きましょうかとやってみると、このほうがいいということになり採用だ。

その後本番は1テイクでOKをいただく。あっという間の出来事だった。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年10月08日

ミステリーにはカンテレ

b1634fed.jpg10月3日

昼から東麻布の制作会社にて劇伴録音。音楽は一年ぶりにお会いする高見優氏。tassiはアコギ、ガット、バンジョー、ブズーキ、カンテレでダビング作業。

通常ならブズーキは2種類、バンジョーは3種類持って行かなければならないところ、事前に譜面を送っていただいたので楽器の絞り込みができて、最小限の選択と積み込みで済んだ。いやはやありがたいことである。ボーヤのいないtassiにとって楽器の搬入は一苦労なのである。運搬8割、演奏2割といったところか。

本日は4時間拘束なので、かなりの曲数を覚悟しなければならない。まあ曲数というより1曲に対してダビングがあるのでトラック数といったらいいかもしれない。麻布十番の洋食屋 大越で腹ごしらえをしていざ!このスタジオはブースが狭いので、まずは竿モノから先に録音する。マイク・アレンジを考えて、曲ごとにというよりも楽器ごとの録音という手順になる。

まずはアコギ次にガット、ブズーキをはさんでバンジョーという順番である。同じフレーズが何回も出てくるが、そのたびに強さの指定が変わってくるので気が抜けない。単純にボリュームのレベルを上げればいいというわけではないのだ。この辺りは高見さんはかなりシビアである。

竿モノの録音が終わり、あらためてカンテレをセットして次のステップへと。曲調はミステリータッチ、こんなサウンドにもカンテレが合うんだなとちょっとした驚きだった。プレーヤーとして楽器に対峙している自分と作曲家とでは、楽器の魅力を引き出す才能がこうも違うのだと頭を殴られたような気になった。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年10月04日

カレーパワーに感謝

f070ddf2.jpg10月1日

午後からS.INNにて劇伴録音。音楽は服部隆之氏。tassiはアコギ、ガットでダビング作業。

S.INN(サウンド・イン)は千代田区麹町にあるレコーディング・スタジオである。スタジオは日本テレビの旧社屋から少し離れたところにある。現在は汐留に移転しているが、麹町分室として残っている日本テレビ旧社屋の横には、インド料理屋のアジャンタがある。tassiの記憶によればこのアジャンタは、30年ほど前には靖国神社の向かいの、インド大使館の横にあったと記憶している。現在はここ麹町に本店を移しているようだ。

インド料理、カレー好きのtassiは、時間の余裕があるとこのアジャンタでカレー弁当を買ってスタジオのロビーで食べることが多い。なぜ店で食べないかというと、近隣に安い駐車場がなというのがその主な理由だが、実は同じメニューなら弁当の方が半額ぐらいの金額で食べられるというのがその大きなわけである。今回もいつものようにマトンカレーを注文し、レコーディング前にパワーを入れる。

本日はアコギとガット、曲数は少ないがシビアなギターバージョンが待っている。マストではないが書き譜のアルペジオはかなり神経を使う作業である。しかしアジャンタのカレーパワーでなんとか乗り切ったと思う。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年09月16日

出戻り残業

54f783eb.jpg9月11日

昼過ぎからSOUND CITYにてレコーディング1曲。編曲は坂本昌之氏。tassiはポルトガルギターで参加。

坂本氏とは坂本冬美さんの30周年リサイタル以来だから、ほぼ一年ぶりにお会いするわけだ。今回はファド風にやりたいということで、直接連絡をいただいた。ファド風とはいってもtassiは専門家ではないし、また歌手はファドそのものを歌うわけではないので、まずはポルトガルギターの音色が必要ということだろうね。

基本的にtassiが演奏するのはイントロ及び間奏部分だ。譜面には書かれていない装飾音符やビブラートを加えて、寂しげな酒場の雰囲気を出すように心がけた。

その後東京国際フォーラムでさだまさしコンサート終了後、昼間と同じSOUND CITYに戻り、11月公開のアニメ映画の劇伴録音。音楽は川田瑠夏氏。tassiはアコギ、レキント、ビオラ・ブラゲッサでダビング作業。

川田氏はヨーロッパの片田舎というのが全体のイメージにあるようで、どこでどの楽器を使うか考えあぐねている様子である。まずはアコギ曲から仕上げていく。その後いろいろな楽器を曲に当てて、その音色が曲のイメージに合うか試していく。事前にビオラ・ブラゲッサを使いたいという連絡があった。この楽器が家の楽器庫から最後に登場したのは、2009年のアニメ「狼と香辛料」以来だからおよそ8年ぶりとなる。それ以来一度もケースを開けていないので心配だ。しかし楽器の状態も良くまた弦も死んでおらずホッと胸をなで下ろす。

ラスゲアードを多用することで、にぎやかで楽しげな雰囲気を演出した。また当初ポルトガルギターでといわれていた曲も、鉄弦のイメージではないということでレキントギターに代わった。それぞれチューニングが違うので、そのたびに頭の中で移調しなければならない。長時間勤務の後はなかなかシビれる作業である。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年09月12日

TELEFUNKEN M60

980b779d.jpg9月6日

夕方からSOUND CITYにて劇伴録音。音楽は梶浦由記氏。tassiはガットでダビング作業。

梶浦氏の録音はたいていSOUND VALLEYでレコーディングされることが多い。またエンジニアはここ数年いつも小岩孝志氏が担当で、梶浦氏が最も信頼を寄せていることが伺える。今回はスタジオがSOUND VALLEYではなくSOUND CITYと聞いていたので、もしかしたら聞き間違えかと心配してしまった。とは言っても麻布台から市ヶ谷までの距離だから、30分あればナントカ間に合うだろう。少し早めにスタジオに着くとスタジオは間違っていなかった。

スタジオブースに楽器をセッティングし譜面台を見ると、コピーされた手書きの譜面が2枚置かれている。今日は2曲だけのようだ。まずはガットでアルペジオ、その後メロディーを重ねさらに色を加える。この色を加えるというのがくせ者だ。弾きすぎても邪魔になるし、逆に変に遠慮しても存在する意味がない。まさにさじ加減といったところか。次曲も演奏内容に指定はなく、ひたすら「さじ加減」に徹するということだった。初めて聞く曲に「さじを加える」っていうのは意外と難しいものだ。

マイクを見るとU67に加え451っぽい細身のマイクがあることに気がつく。小岩氏に訊くとTELEFUNKEN M60だという。値段は?と訊くと小岩氏は「安いですよ、ステレオペアで12万円ぐらいです」とサラリと答えてくれた。ここ数年新しい機材情報にすっかり疎くなってしまったことを痛感する。ヘッドフォンから返ってくる音はいつものようにとても素晴らしかったが、M60単体ではどんな音で録れるのだろうか興味津々である。前回のマイクスタンド「Triad-Orbit」といい、今回のマイク「TELEFUNKEN M60」といい、新しい機材がどんどん出てくるんだなあ。もう少しアンテナ張らなきゃ。浦島太郎になったような気持ちでスタジオを後にした。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年09月09日

筆おろし「G7th Heritage CAPO」

36cca050.jpg9月4日

夜、お台場にあるテレビスタジオで音楽番組収録。tassiはアコギで参加。

このところテレビ収録が多いが、このスタジオには年に一度も行かないので、迷うとマズイと思いいつもより早めに家を出る。本日はアーティストと二人きりなので、意外と抜かれる(アップで映される)ことが多いかもしれない。映像的なことを考えギターはちょっと派手な「Martin D-45 VR」にした。基本的にアルペジオなので、指弾きなら迷わずギブソン系を選択するが、今回はフィンガーピックをつけて弾くので、マーチンのドレッドノートでもまあ問題ないだろうと判断した。

KeyはBなので4カポGで弾く。カポナシのオープンでなかったこととフィンガーピックをつけたことで、ドレッドノート特有の低域がモッタリしたサウンドは回避できたようだ。一応マイクは立っていたがオンエアはラインの音だけかもしれない。今回初めてG7th Heritage CAPOを使ってみた。果たしてその効果はあったかどうか。やはり一度レコーディング・スタジオでマイクを立てシビアにチェックしてみようと思う。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年09月05日

修行と貯金

021fc355.jpg8月31日

夕方、文化村にてレコーディング1曲。編曲は佐々木博史氏。tassiはマンドリン、ブズーキカバキーニョでダビング作業。

佐々木氏とはほぼ一年ぶり、毎回同じアーティストのレコーディングの時に、民族系で呼んでいただいている。今回もきっと2017年バージョンだな。楽器が多いので早めにスタジオに入る。念のためブズーキはアイリッシュ、ギリシャ両方を持ち込む。

マスターリズムの他に手書きのマンドリン用の譜面が別に一枚用意されていた。そこには同じ音を延々と16分で弾くように指示されている。リズムを刻む指示がリズム譜ではなく、音のタマでしか表示できないアホなソフトが、コンピューター譜面ではよくある。しかしこれは手書きの譜面だ。ということは16分音符をずっと弾き続けということなのか。

最初はテンポに乗れず四苦八苦した。ニュアンスを出さずというか出せず、ただひたすら修行のようにピックを動かした。同じタッチと音色で弾き続けるのは、かなりの難作業である。それでも数回弾けば何とかなり、数カ所の修正をしてマンドリンのトラックは完成した。つぎはブズーキでそのオクターブ下をダビングする。マンドリンとの相性を確かめるため、アイリッシュ、ギリシャそれぞれ1コーラスほど弾く。音色の色が強い方が良いということで、ギリシャに決定だ。一度やっているのでこれは割にスムーズにできた。最後にカバキーニョでストローク。あらかじめ入っているアコギのニュアンスを邪魔することなく、アコギに対して上の音域で音を重ね立体的に仕上げる。

レコーディングが始まる前にエンジニアの松橋氏が好みのマイクは何かと訊いてくれた。うれしいこと訊いてくれるねえ。ブースの中にはNEUMANN U67、AKG451E、ロイヤー122の3本が準備されている。今日は複弦楽器なのでロイヤーは外せない。となるとあとは67しかないだろう。残念ながら451にはとっとと退場願った(実は451が嫌いなのだ)。

セッティング中になにげなくマイクスタンドに目をやると、小ぶりだが見たことのないメーカーに気がついた。剛性感溢れるしっかりとした造りが好感持てる。スタジオアシスタントに尋ねると「Triad-Orbit」というメーカーだと教えてくれた。重量級のマイクスタンドに高砂というメーカーはあるが、個人で持つには価格も高くかなり敷居が高い。その点この「Triad-Orbit」ならがんばって手に入れられそうだ。さっそく貯金だ…..。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年09月02日

投薬時間

1dcaadc3.jpg8月30日

夜遅くSOUND CITY ANNEXにて劇伴録音。音楽は栗山和樹氏。tassiはアコギ、ガットでダビング作業。

本日は時代劇の劇伴だ。曲数は少ないが譜面はなかなか手強い。違う拍子が組み合わさり、トリッキーなトラップがあちこちに仕掛けられている。ちょっと油断するとすぐに落ちてしまう。いつもは一杯呑んでいる時間帯なので身体が演奏モードになっていない。こんな時間帯にレコーディングなんて、ホントに久しぶりだ。ナントカ集中して無事に終えた。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年08月30日

今秋閉店

6ef1c037.jpg8月28日

夜、六本木にあるSUNRISEにてレコーディング2曲。編曲は志方あきこ氏。tassiはアコギ、12弦でダビング作業。

アコギ系に加えブズーキを2種類持ってくるように、と前日に連絡があったので汗だくになりながら積み込む。スタジオ前に到着するがすぐに搬入することはできない。というのは、このSUNRISEスタジオは六本木のど真ん中のビルの中にある。交通量に加え人通りも多い場所で、しょっちゅう駐車違反の取り締まりをやっている場所だ。過去にここで機材搬入中に捕まって泣いた人は相当数いると思う。なのでスタジオ前に着いたら、まず電話をかけてスタジオスタッフに車まで来てもらう。そこで見張っていてもらう内に、機材搬入をするという流れになる。とにかくめんどくさい場所にあるのだ。

さて、スタジオに着くとまだパーカッションのダビング中なので、30分ほど押してtassiの作業開始だ。基本的に12絃がメインで、もう一本その相方をどうするか検討する。今回はあまりエスニック色を出さないということで、相方は普通のアコギに決定する。

いつも苦労して楽器搬入してきたこのスタジオが、何と今年秋でクローズするとのことだ。ビルの老朽化にによる解体がその原因なんだろう。スリリングな楽器搬入がもう楽しめないのだ。それにしてもまた職場が一つなくなる。寂しい限りである。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA


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2017年08月26日

出自は消せ

be1f00cb.jpg8月25日

午後から番組収録のため渋谷の放送局へ。編曲は宮川彬良氏。tassiはアコギ、ガットで参加。

本日はいつものような録音ではなく「出演」である。ドラマの1シーンに登場するバンドマンという設定で、もちろん本当に演奏するしその音も収録される。つまりテレビカメラが回っている中での演奏ってことだ。

さてギターは何を登場させるかな。ガットはそのままでOKとしても、問題はアコギだ。時代設定が1970年少し前、またいわゆる箱バンのギタリストなので、普通のフォークギターを持って行くと時代考証的に合わない気がする。手持ちの楽器で合いそうなのは1950年代の「GIBSON L-50」だ。アーチトップのアコギ、いわゆる漫才ギターである。しかしL-50は現在手元にない。そこで少し古いが1929年の「Gibson L-4」を選んだ。

放送の都合上、ヘッドにある「GIBSON」のロゴは黒テープによってマスキングされ、メーカー名は消されてしまった。まっ、しかしギターマニアならどこのギターかすぐに分かるはずだ。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年08月02日

思い出に浸る間はなかった

5fc2bd86.jpg8月1日

夕方から多摩川沿いにあるDALIでレコーディング1曲。編曲は野崎洋一氏。tassiはアコギでダビング作業。

DALI久しぶりである。現在使っているiMacのiCalで検索したがヒットしなかった。あれっ、そんなに来ていなかったかなあ。そこで現在も宛名書きのためだけに細々と使い続けている、PowerBook G4の「Daymaker」というスケジュール・ソフトで検索したら、なんと2007年に行ったことが確認出来た。つまり10年ぶりということだ。おまけに野崎氏とは過去に手嶌葵さんの番組録音で会ったのが最後で、これまた6年ぶりということになる。なんだか過去に戻ってしまったようで不思議な感覚だ。

本日の曲のキーはEb。カポナシではとうてい無理なコード進行だ。分数コードに加えテンションが多く一筋縄ではいかない。1カポでも3カポでも相当難易度が高いぞ。さて、何カポにするかを考える。そこで開放が多く使え、且つ響きがあまりフォークっぽくならないように1カポを選択する。

2回ぐらいプレイすれば弾けると思ったが思いの外タイヘンだ。懐かしさに浸っている場合ではない。身体に入るまで何度かやり直しして、部分修正の後やっと完成にこぎつけた。おかげで満足行く結果となった、と思う。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年07月31日

模範演奏

25689451.jpg7月30日

午後から文化村にて教材用のレコーディング。音楽は中村暢之氏。tassiはガットで参加。

中村氏とは久しぶりにお会いする。スケジュール帳を調べていたら、「映画ちびまる子ちゃん/イタリアから来た少年」以来だから約2年ぶりとなる。本日は教材用と聞いていたので、それならば模範的な演奏を心がけねばならないと襟を正す。しかし模範的な演奏とはいったい何だろう。譜面はコード譜だけなので、これが正解というものは一つもない。とにかくリズムと音程に気を遣い、正確なアルペジオを心がけた。

後で聞いてみると英語教材用のレコーディングだったらしい。ということは今日録音した音源に英語の歌がダビングされそれが教材となるのだから、演奏は模範的である必要はなかったのだと気づく。だったらもっと自由に演奏するんだった…..。


SONY α7S / Carl Zeiss Vario-Tessar FE 4/24-70 ZA

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2017年07月28日

イスタンブールを思い出した

fb1295b3.jpg7月27日 

昼からS.VALLEYにてレコーディング1曲。編曲は梶浦由記氏。tassiはアコギ、ウードでダビング作業。 

レコーディング前夜に資料が送られてきたのだが、tassiは一人宴会ではしゃぎすぎて大事な資料を確認せず、当日慌ててレコーディングに臨む。アコギはともかくウードはキーによってはとても弾きにくい楽器なので、心配しながらスタジオに入る。ところがKeyはEmなのでホット胸をなで下ろす。

レコーディング前にデモを聞かせてもらうとオリエンタルな雰囲気の曲調で、何年か前にトルコのイスタンブールを旅した時のことを思い出す。スルタンアフメット、アヤソフィア、ガラタ塔はもちろん、今ここで使っているウードを手に入れた時のことなどが頭をよぎる。

まずはアコギでベーシックを録る。その後ウードをダビングするが、譜面はコード譜だけなのでほとんど自由演技である。何を弾いてもOKであるが、逆に何を弾いたらよいか分からない時がある。こんな時本当に異国を旅をしていて良かったと感じる。つまり感じたまま弾けばよいのだ。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON 35mm F1.2

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2017年07月25日

G7th Heritage CAPO

58aac0eb.jpgG7thカポをご存知だろうか。
日本には十数年前に入ってきた、独特のクラッチ機能を持つハイテク・カポである。発売当初は幾つかトラブルがあったようだが、現在はそういうこともなく且つ軽量化されて、使い勝手がさらに進化している。tassiは初期型からずっと使い続けている。もちろんメインのカポは、世間でカポのロールスロイスと呼ばれている90年代の「マッキーニー」だが、ライブではその使い勝手からカポのレクサス(ハイテクという意味で)こと、G7th パフォーマンスカポを愛用している。

ロールスロイスもレクサスも持っているのでもうカポは必要なかろう、と思っていたら新しいものに出会ってしまった。それは「G7th Heritage CAPO」である。一見ゴージャスなヨーク式スクリューカポに見える。しかしあのハイテク・カポを作ってるG7thが、わざわざ「Heritage/遺産」と銘打って出すのであるから、ただの懐古趣味的ヨーク式スクリューカポではあるまい。

一番シンプルなモデルでさえも139ドルのプライスが付いている。日本円に換算すると約1万5千円もする。G7th パフォーマンスカポのおよそ2倍以上の価格だ。ちなみにマッキーニーが150ドルだから、価格的にはロールスロイス級である。これはきっと何か秘密が隠されてるに違いない。また豪華な彫刻が施されているモデルは、何と219ドルと驚きの価格である。

日本ではまだ発売されていないようなので、サイトのオンラインから一番安いモデルを直接取り寄せてみた。立派な箱の中には革の特製ケース。その中に鏡面仕上げされたステンレス製の光り輝くカポが入っていた。たかがカポ一つでこれだけたいそうな扱い、同社では最上級モデルという位置付けなのだろう。

第一印象は「美しい」の一言に尽きるだろう。マッキーニーと同じスタイルであるが、細かい仕上げ特にアールの処理に現代的な洗練さが感じられる。また重すぎず軽すぎず適度な安心感がある重量だ。ただスクリュー部分が必要以上に大きいのが気になった。回してみるとその謎がわかった。マッキーニーはギヤ比1対1、つまりただの素通しのネジだが、G7th Heritage CAPOはギヤ比1対1になっていない。きっとギヤ比を変える機構が、この大きいスクリュー部分に隠されているのだろう。つまり細かい調整が可能ということだ。

スクリューを最後まで回していくと、シリアルナンバーが刻印された支柱部分が見えてくる。これまたなかなかニクい演出だ。またスクリュー底部にはG7thのロゴがさりげなくあしらわれており、センスの良さを感させる。

カポをする場合1弦と6弦では弦のテンションが違うので、一定の押さえ方ではどちらかにテンションが偏り、弦のビビリが出てしまうのはギタリストなら誰でも経験したことがあることだろう。ビビリを押さえるためにきつく押さえると、今度は逆にピッチが上がってしまう。カポの装着にはコツがいることはよく知られている。G7th Heritage CAPOでは弦を押さえる部分に「A.R.T.(Adaptive Radius Technology)」という独自の機構を組み込ませている。このA.R.T.というメカニズムによってチューニングの狂いを少なく、かつビビリもないようにというのが、どうやらこのCAPOの売りのようだ。

伝統的なヨーク式スクリューカポのように見えて、あちこちに新しいメカニズムが組み込まれている。それらが139ドルという価格に反映されているのだろうと納得した。

次回はA.R.T.の効果や実際の使用感などを書いてみようと思う。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON 35mm F1.2

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2017年07月22日

イントロだけではなかった

a9a75be6.jpg7月17日

午後SOUND CITYにてレコーディング1曲。本日は先日録った曲のイントロ部分のみを差し替えるという作業。

レコーディング数日前、プロデューサーから「あの曲のイントロ部分だけをやり直します」というメールが入った。演奏がダメだったから差し替えるのではなく、アレンジを替えたいという意図らしい。しかし前回録音してから日にちも経っているし、スタジオは同じとはいえAstからBstと場所も違うし、同じ音色になるのだろうか…と心配する。

その時弾いた「あの曲」の楽器は覚えていたので、「Gibson SJ 1959」を迷わず持って行く。とりあえず一回レコーディングしてみると、微妙に音色が違うことに気づく。マイクと楽器は同じだが、部屋の鳴りが微妙に影響しているのだろうか。これはイントロだけではなくある程度途中まで弾かないと、音色の違いが分かってしまうかもしれないなあと感じる。マイク・ポジションや楽器の傾け方など試行錯誤しながら、本来なら5分で終わる作業が1時間近く掛かってしまった。

CDになった時に果たしてどれだけの人が音色の違いに気がつくのだろうか、興味津々である。


SONY α7S / VOIGTLANDER NOKTON 35mm F1.2

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2017年07月13日

そろそろ旅に行きたいねえ

4f50e97b.jpg7月12日

夜S.CITYにてアニメ映画の劇伴録音。音楽はやまだ豊氏。tassiは2曲参加で12絃ギター、OUD、SAZでダビング作業。

スタジオに着いてみるとまだピアノのダビング中だ。今日は民族系が多いのでチューニングに時間を要する。ピアノのダビング中にゆっくりとチューニングに専念できるのがうれしい。なにせOUD、SAZもチューニングペグは1対1、つまり素通しなのでエライ時間がかかるのだ。

譜面は一応あるが、ないも同然でコード表記があるだけだ。作曲家のやまだ氏のデモにあるように自由演技ということらしい。ところで、やまだ豊氏の師匠は作曲家の渡辺俊幸氏だ。渡辺氏は「さだまさし」のレコーディングでいつもお世話になっているが、毎回全て書き譜の譜面でキッチリしている印象を受ける。弟子のやまだ氏の譜面はたいてい白い。ほとんどお任せの感じで師匠と弟子がこうまで違うかといつも不思議に思う。まあそういうもんかなあ。

本日は全て「裏丸系」最近とんとご無沙汰の楽器ばかりだ。こうやってトルコ、ギリシャの楽器を並べると久しぶりに旅に出たくなるなあ。

…..ってなことを感じながらも作業は順調に進み、無事にレコーディングは終了した。

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